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新入れ歯用粘膜治療材が開発され、製造販売が承認される

2018-11-19 | 生活
 広島大学阿部泰彦准教授、北海道大学横山敦郎教授および産業技術総合研究所健康工学研究部門槇田洋二研究グループ長らの研究チームは、2015年に医療品・化粧品などの分野で広く応用され、その安全性がすでに確認されている「塩化セチルピリジニウム(CPC)」の抗菌活性を利用し、CPCが徐放して持続的な抗菌効果を発揮する「無機系抗菌剤CPC担持モンモリロナイト」を開発した。
 「無機系抗菌剤CPC担持モンモリロナイト(特願2015-038324;特開2016-160192)」と入れ歯用粘膜治療材「粘膜調整材(ティッシュコンディショナー)」を組み合わせた日本で初めての口腔に薬剤が徐々に放出する(徐放する)コンビネーション製品(薬物・機器組み合わせ製品)を開発し、平成30年10月9日付けで厚生労働大臣に製造販売(メディカルクラフトン株式会社)が承認された。本製品は、表面上で、カンジダ菌(口腔の日和見感染菌)、黄色ブドウ球菌(鼻腔の日和見感染菌)およびミュータンス菌(虫歯原因菌)の増殖を2週間に渡って持続的に抑制する。
 この製品は、製造承認され、今後、保険適用の申請を進め、2019年春の販売を予定している。
 背景
 600万人を超える要介護高齢者に対する在宅歯科医療では、入れ歯の治療が最も多く、中でも入れ歯で傷ついた粘膜の治療に「粘膜調整材」がよく使用されている。粘膜調整材は、微生物(細菌、真菌)が付着し易いため、口腔の環境を悪化させ、抵抗力のない高齢者の全身への持続的な感染源となり、誤嚥性肺炎発症のリスク要因となっている。この問題を解決するために、微生物が付着し難く、汚染・劣化を防止できる粘膜調整材の開発が求められている。
 研究成果
 粘膜調整材は、歯科医師が入れ歯の治療で使用し、医薬品医療機器等法の分類で「管理医療機器クラスⅡ(人体へのリスクが比較的低い)」となる。粉と液を混和して、入れ歯に裏打ちして使用する。使用期間は、1~2週間。
 製品の特長である抗菌性とは
 抗菌とは、「製品の表面上における細菌の増殖を抑制すること」。JIS(日本工業規格)では、抗菌成分を有さない製品の表面と比較し、細菌の増殖割合が100分の1以下である場合、その製品に抗菌効果があると規定している。本製品は、「使用目的又は効果」として、抗菌成分であるCPCによる治療効果は謳っていない。したがって、本製品から抗菌成分CPCが持続的に徐放されるが、生体に安全な量になるようコントロールする新しい技術を用いている。
 入れ歯治療に最も関係するカンジダ菌、黄色ブドウ球菌およびミュータンス菌の3菌について、抗菌剤無添加品との比較で、本製品を37℃の生理食塩水に漬ける前、1週間および2週間漬けた後に抗菌試験を行った。製品上での増殖を2週間持続的に抑制することを明らかにし、この点を製品の添付文書(使用説明書)に記載することが認められた。ただし、その他の菌に対する抗菌性や感染予防を使用目的とした評価は行っていないことを明記してある。
 しかしながら、医薬品としても使用されるCPCを口腔内に持続的に徐放させる医療機器、すなわち、口腔内へ薬剤を徐放するコンビネーション製品(薬物・機器組み合わせ製品)としては、厚生労働大臣に承認を得た日本で初めての製品となる。
 研究チームが開発した無機系抗菌剤は、医療分野のみならず産業界全体へ応用可能である。現在、本製品のように、その他の医療機器や衛生製品への応用研究を継続して行っている。国民の安全で衛生的な環境形成に貢献できるよう、今後も研究を進めてまいります。

 朝は曇り、午後から晴れてきた。
 街を歩くと、秋を感じる。塀に伝った”ツタ”の紅葉だ。紅葉すれば、やがて落葉し、冬となる。”ツタ”は夏緑性で秋には紅葉・落葉するので”ナツヅタ(夏蔦)”とも呼ばれる。艶やかな紅葉になるので、紅葉蔦(もみじづた)、蔦紅葉(つたもみじ)、錦蔦(にしきづた)、などの別名もある。アマズラ(甘葛)の別名もあるが、これは早春に蔓(つる)を切り、これからの樹液を煮詰めて甘味料を作ったから、と言う。
 因みに、冬でも葉が落ちず緑色なのがウコギ科の”キヅタ”で、”冬蔦”とも呼ばれる。
 名(ツタ)の由来は、巻きひげの先端の吸盤で樹木や壁を伝うので「伝う:つたう」から。
 ツタ(蔦)
 別名:夏蔦(なつづた)、錦蔦(にしきづた)、地錦(じにしき)、甘葛(あまずら)
 ブドウ科ツタ属
 落葉つる性木本
 開花時期は6月~7月
 花(数mm)は黄緑色で5枚の花弁
 果実は球形の液果(小さなブドウ様)で10月頃に黒紫色に熟す


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