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地中レーダーでスーダンサバンナの土壌型・土地生産力を迅速に評価

2018-08-13 | 農業
 西アフリカのスーダンサバンナで砂漠化と飢餓の問題を解決するためには、土壌を適切に保全し、持続可能な方法で農業生産力を高める必要がある。現地では、これまで土壌保全・品種改良・栽培管理等に関する多くの研究が実施されてきた。しかしスーダンサバンナは、数百m程度離れただけでも土壌型と土地生産力が大きく異なるという特徴がある。このため、ある調査地点で得られた試験結果をどこまで適用できるかわからず、研究成果を実用的に利用できない要因となっていた。大規模な調査の実施には高度な専門知識と多大な労力と時間が必要である。
 国際農研はブルキナファソ国・環境農業研究所との共同研究で、市販の地中レーダーによりスーダンサバンナで主要な三種類の土壌型と土地生産力を迅速に高解像度で評価する手法の開発に世界ではじめて成功した。
 本手法により、例えばこれまで高度な専門知識を持った研究者が1年という時間を要していた土壌調査を、専門知識を持たない人でも数日で実施できるようになり、また従来法に比べて空間解像度も数百倍になる。さらに、地中レーダーで詳細に土壌型を把握できるため、土壌条件に応じて試験結果の適用範囲を決定することが可能になる。今後スーダンサバンナで土壌型と土地生産性を踏まえた土壌保全、品種改良、栽培管理等の技術開発が加速され、砂漠化と飢餓の問題が解決に向けて大きく前進することが期待される。
 ◆スーダンサバンナ
 サハラ砂漠の南に位置する年間降水量が600~900mmの半乾燥地を指す。東西約3300km、南北約300kmで、面積は我が国の国土面積の約2.5倍。セネガル、ガンビア、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、ベナン、ナイジェリアの7ヶ国にまたがっており、2017年6月時点では、ナイジェリア以外は後発開発途上国である。
 ◆地中レーダー
 地中に電磁波を放射し、電気特性の異なる境界で反射した電磁波を捉えることで地中を探査する装置。電磁波の往復時間から境界面の深度を推定できる。本研究で使用したレーダーは、800MHzと300MHzの2周波を同時に出力できる。
 ◆プリンソソル、鉄石固結層
 土壌型の一つ。最新のFAOの分類体系(世界土壌照合基準2015年)によれば、プリンソソルとは鉄により土壌粒子が結合されて鉄石となったものを多く含む鉄石層もしくは鉄石同士がさらに鉄によって結合されて板状になった鉄石固結層を土中の浅い場所に有する土壌を指す。ここではスーダンサバンナで優占する、鉄石層と鉄石固結層の両方を持つPisoplinthic Petric PlinthosolsをⅠ型、鉄石固結層だけを持つPetric PlinthosolsをⅡ型とした。走査画像では鉄石固結層が33cm深未満に見られる場合はⅠ型、33~50cm深に見られる場合はⅡ型と判断することができた。なお、鉄石層のみを持つPisoplinthic PlinthosolsというⅢ型もあるが、本研究ではⅢ型までは検討していない。
 ◆リキシソル
 土壌型の一つ。ここでは鉄石層や鉄石固結層を土中の浅い場所に持たない土壌を指す。作物にとっての有効土層が厚いため、プリンソソルと比較して生産性が高い。
 ◆砂漠化
 国連砂漠化対処条約での定義を簡略化すれば、乾燥地で土壌が強風や豪雨によって削られる土壌侵食により土地生産性が低下する現象を指す。砂丘や砂地の拡大による砂漠化は世界的にみれば稀である。

 朝から雲が多い晴れ。あたる直射日光が少ないので、少し涼しい・・かな。
 早朝の散歩で、塀に絡みついた”キカラスウリ”。花が咲いている。同じ様な花に、”カラスウリ”がある。両者とも夜から咲くが、朝まで咲いているのは、”キカラスウリ”である。
 名(キカラスウリ:黄烏瓜)は、花が”カラスウリ(烏瓜)”に似ており、果実が黄色に熟するから。”カラスウリ”の実は赤く熟し、”キカラスウリ”はやや大きな黄色の実となる。両者の花は、5裂花で花弁の先が糸状であるが、”カラスウリ”は花弁先端が分かれず、”キカラスウリ”は花弁先端が2つに分かれている。
 キカラスウリ(黄烏瓜)
 ウリ科カラスウリ属
 蔓性の多年草
 雌雄異株
 開花時期は7月~9月
 花は径5~10cm位で白色。花冠は数枚に裂け、その先は糸状となっている
 雌花はつぼみの段階で子房を持つ(雄花は持たない)
 秋に黄色に実が熟す(果実長径8cm~9cm、短径数cm)
 同じ仲間(同属)のカラスウリ(烏瓜・唐朱瓜)と花はとても良く似ており、
 カラスウリは赤い実(果実長径数cm、短径3.5cm位)がなる


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