歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

植物でタンパク質を大量に作る

2018-03-31 | 科学・技術
 筑波大学生命環境系三浦謙治教授、江面浩教授、星川健助教らの研究グループは、アリゾナ州立大学のMason博士との共同研究により、植物において一過的に大量のタンパク質を発現できるシステムを構築した。
 遺伝子の機能解析や有用タンパク質の大量作製を可能にするタンパク質高発現技術が注目されている。植物におけるタンパク質作製はコストが安いとの試算があるが、発現量が低いため、あまり用いられていないのが現状である。その発現量を上げる方法として、発現させたい遺伝子をもつベクターを用いたアグロインフィルトレーション法を用いて、一過的に植物細胞内でタンパク質を発現させる方法がある。この際に用いるベクターの種類によって、発現量に違いが出る。研究グループでは、このベクターを改良することで、タンパク質の大量発現に成功した。
 本研究は、植物におけるタンパク質発現システムのスタンダードとなり得るベクターの構築に成功した重要な成果であり、特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願ずみ。将来的には本ベクターを用いることで、有用タンパク質を安価に大量に作製することが可能になると期待される。
 ◆蛋白質
 蛋白質は炭水化物・脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれる。人間の筋肉や臓器、体内調整のホルモンの材料、エネルギー源にもなる必要な栄養素である。主にアミノ酸によって構成される。
 体内に取り込まれタンパク質は、アミノ酸、アミノ酸がつながったペプチドに分解され、必要なタンパク質へと再形成される。
 自然には多くのアミノ酸が存在するが、体の材料となりうるアミノ酸は、このうちの20種類である。これら20種類のアミノ酸がそれぞれの目的にあわせて数十~数百個以上結合し、約10万種類のタンパク質に形を変える。20種類のアミノ酸のうち9種類は体内で合成できないため食事から摂取する必要がある。これを必須アミノ酸、それ以外の11種類を非必須アミノ酸と呼ぶ。
 蛋白質の種類
 食事からタンパク質の摂取には、肉・魚・卵などの動物性食品と、穀類・豆類などの植物性食品がある。両食品によって、含まれている必須アミノ酸が違う。
 最大の違いは必須アミノ酸のバランスにある。動物性タンパク質は多くのものが9種類の必須アミノ酸を含むが、一部の植物性タンパク質は不足しているものがある。アミノ酸全体の働きは不足している必須アミノ酸のレベルにあわせて制限されてしまうので、タンパク質を摂っているつもりでも足りていなかった、となってしまうことがある(アミノ酸の桶の理論)。また、体内の吸収率も動物性タンパク質97%に対して、植物性タンパク質は84%となっている。

 今日は晴れ。気温が最高気温10℃以上となった。昨日(3月30日)に、仙台の桜が開花したとの発表があった。私の開花予想では、4月の7日だったから、予想外に早かった。
 散歩で見つけた”ボケ”に花の開花。小さな赤い球の蕾が多く、花も蕾も綺麗だ。
 名(ボケ:木瓜)の由来は、木になる瓜だから木瓜(もけ、ぼっくわ)で、これが転訛して”ボケ”となったと言う。花色は基本的に紅・淡紅で、白や白と紅の斑などがある。花色や由来・季節などによって色々な名で呼ばれる。
   緋木瓜:花色が緋色から
   淀木瓜:真紅で小輪
   白木瓜:花色が白色
   更紗木瓜:花色が紅地に白
   広東木瓜:淡紅色で大輪
 ボケ(木瓜)
 別名:放春花(春を呼ぶ花)
 バラ科ボケ属
 落葉低木(樹高は1m~2m)
 中国原産、平安時代に渡来
 開花時期は3月~4月
 花の径は3cm前後、花色は紅・淡紅、白、白と紅の斑など


シソに含まれる香気成分に腸炎を抑える効果あり

2018-03-30 | 食・レシピ
 シソには、嗅覚を刺激して胃液の分泌を促進するために食欲増進・健胃作用や、抗炎症作用があるとされている。
 シソには、”perillaldehyde(ペリラアルデヒド)”という特徴的な香気成分があり、これに制菌作用があるため食中毒を予防する働きがあるとされる。しかしペリルアルデヒドの生理機能についてはまだまだ不明な点が多い。
 東京理科大の研究グループは、この成分が腸の炎症を抑える作用についてマウスを使った実験を行った。
 実験では、シソの香気成分「ペリルアルデヒド」を含む水を、腸炎を発症させたマウスに飲ませた。結果、マウスは腸炎症が緩和するとともに、マウスの成長の回復にもつながることが分かった。さらに研究では、ペリルアルデヒドの作用によって炎症作用にかかわるサイトカインの産生が抑えられることも明らかになった。
 今回の実験結果から、シソを積極的に食べることで腸炎を抑える効果が得られる。また、ペリルアルデヒド成分をサプリメントとして服用することで腸環境の改善につながる可能性もある、と言う。
 計算では、成人あたり1日あたり2~3枚程度のシソ葉を食べることで、重度な腸炎でも緩和させることができることが分かった。
 ◆シソ(紫蘇)
 別名:大葉、ノラエ、イヌエ、チソ
 シソ科・シソ属
 学名:Perilla frutescens var. crispa
 英名:beefsteak plant
 原産地:ヒマラヤ、ビルマ、中国
 開花時期:9月~10月
 日本へは中国を経由して縄文時代に伝えられたとされる。
 奈良時代から薬草として栽培され、室町時代から食用される。
 名(シソ:紫蘇)の由来は、中国の後漢時代に食中毒を起こした若者が、シソの葉を煎じて飲んだところ健康を取り戻した。これから、紫色の「蘇る葉」。

 今日の天気は晴れ。気温は最高気温10℃ほど。風が冷たいが、桜の蕾が大きくなっいる・・予想より早く開花かな。
 駐車場のコンクリート塀の際に”ユキゲユリ”が咲いている。”ユキゲユリ”は高山植物で、自生地では雪が解けずに残っていても花が咲くこともあることからこの名(雪解ゆり)になったと言う。別名に”チオノドクサ”とあるが、チオノドクサは属名である。花の色は、白・青・ピンクなどがあり、この花は、澄んだ青色で中心が白色、なので和名の”ユキゲユリ(雪解百合)”が合うと思う。
 学名の「Chionodoxa」は、ギリシア語の「chion:雪」と「doxa:栄光、華麗」からと言う。英名では「Glory of the snow」との事で、何れも雪に関係している。
 ユキゲユリ(雪解百合)
 別名:チオノドクサ
 学名:Chionodoxa luciliae Boiss.
 英名:Glory of the snow
 ユリ科チオノドクサ属
 クサスギカズラ科、ヒヤシンス科、キジカクシ科に分類することもある
 多年草(秋植え球根、径4cm位)
 原産地は地中海沿岸~小アジア
 開花時期は2月~4月
 花色は 青・紫・白・ピンク
 チオノドクサには数種類が知られている。チオノドクサ・リュシーリアエ(C. luciliae)が良く知られており、花色は澄んだ青で中心が白い。


高緯度の寒い地域にも恐竜がおり、卵をかえしていた

2018-03-29 | 歴史・考古
 恐竜は今から6600万年ほど前に滅びた。巨大な隕石が地球に衝突したことが原因とされている。滅びたから、恐竜の生態を生きた状態で観察することはできない。だから、謎が多い。
 大きな謎のひとつは、かなり高緯度の寒い地域にも恐竜がいて、卵をかえしていたらしい。北極圏のシベリアで、卵の化石が見つかっている。そんな寒い気候の地域では、卵が冷えて死んでしまう。暖かい地域の恐竜と、卵のかえし方にも、なにか違いがある・・はずだ。
 名古屋大学博物館で研究している日本学術振興会特別研究員の田中康平さんらの国際研究グループは、ワニや、親鳥が抱卵しないツカツクリという鳥の仲間に関するこれまでの研究を調べた。ここで得られた現在のワニや鳥についての結果を、これまでに見つかっている恐竜の巣の化石に当てはめ、恐竜が自分の子を残す繁栄戦略の謎に迫った。
 今回の研究で推定された、恐竜が卵を温める方法
  竜脚形類     太陽光熱   温暖地域でのみ利用可能
           地熱     極域でも利用可能
           植物の発酵熱 極域でも利用可能
  ハドロサウルス類 植物の発酵熱 極域でも利用可能
  鳥類に近縁な恐竜 親の抱卵   極域でも利用可能
 ○植物の発酵熱
 土に有機物が交じっていると、発酵して熱が出る。田中さんらが調べたところ、この発酵熱を使うタイプの巣の温度は、平均すると周囲の気温より7.3度も高かった。
 ○地熱
 地中に穴を掘って埋める砂タイプの巣には、太陽熱や地熱を利用して温度を上げるものが多く、太陽熱を利用する場合だと、気温より平均で3.9度高かった。

 今日は暖かい。晴れて最高気温20℃超えとか。桜の開花が早まるかな。
 マンション横の庭で紅白の”ウメ”が満開だ。白花は一重、紅花は八重。
 ”ウメ”が満開となると、桜(吉野桜)も直に咲く。”ウメ”と”サクラ”、花見は良いね。
 奈良時代に「花」と言えば梅(の花)。別名も、風待草(かぜまちぐさ)・好文木(こうぶんぼく)・春告草(はるつげぐさ)・・などと多い。平安時代中頃から、梅より桜(の花)が好まれるようになり、江戸時代以降は花といえば「桜」となる。
 ウメ(梅)
  梅の果実も梅と言う
 学名:Prunus mume
 バラ科サクラ属、落葉高木
 原産地は中国、奈良時代の遣隋使か遣唐使が持って来たと言う
 開花時期は1月~4月
 種類により開花期が異なる
 梅には300種以上の品種があり、野梅系・紅梅系・豊後系の3系統に分類される


小中学生の将来就きたい仕事は

2018-03-27 | 受験・学校
 アデコが「2018年版小中学生の将来就きたい仕事」に関する調査結果を発表した。総合人事・人材サービスを展開するアデコは2014年から実施し、今回で5回目となる。日本全国の小中学生(6歳~15歳)の男女1,000人を対象にインターネットで調査した。
 ◆将来就きたい仕事
 順位 男子(6歳~15歳) %  2017年順位
 1位 サッカー選手    8.0 2位
 2位 医者        6.4 3位
 3位 野球選手      5.6 5位
 3位 警察官・刑事    5.6 -
 5位 公務員       5.0 4位
 6位 先生(大学・高校・中学校・小学校・幼稚園など) 4.6 -
 7位 会社員       4.2 1位
 8位 学者・研究者    3.6 7位
 8位 ゲームクリエーター 3.6 6位

 順位 女子(6歳~15歳) % 2017年順位
 1位 パティシェ(お菓子職人) 14.4 1位
 2位 医者        7.4 3位
 3位 先生(大学・高校・中学校・小学校・幼稚園など) 7.0 5位
 4位 看護師       5.0 10位
 5位 公務員       3.2 4位
 6位 警察官・刑事    2.2 -
 7位 学者・研究者    2.0 -
 7位 服飾デザイナー   2.0 -
 ◆好きな教科・嫌いな教科
 好きな教科
 1位 算数・数学:24.1%
 2位 体育・保健体育:11.6%
 3位 国語:11.5%
 嫌いな教科
 1位 算数・数学:20.9%
 2位 国語:15.6%
 3位 体育・保健体育:8.2%
「好きな教科」と「嫌いな教科」のトップ3は同じ顔ぶれ

 今日は暖かい。最高気温17℃とか。明日は20℃超えとなる予報。
 散歩道沿いで、”クリスマスローズ”が咲いている。咲いた花は下向きで、上からは花びら(花弁)しか見えない。”クリスマスローズ”の花びら(花弁)に見えるのは萼(がく)である。花びらは退化して小さな蜜腺(ネクタリー)となり、おしべの付け根を囲むような形で小さく残っている。花の中心は雌しべ、その外に雄しべ・蜜腺・萼となる。
 ”クリスマスローズ”と呼ぶのは、クリスマスの頃に開花する「ヘレボルス・ニゲル」だけを指した呼称である。日本の園芸市場では、クリスマスの頃ではなく春に開花する「レンテン・ローズ」と呼ばれる「ヘレボルス・オリエンタリス」なども「クリスマス・ローズ」の名前で出回る。
 ”レンテンローズ”は、レント(Lent:受難節、復活祭(イースター)までの40日間)の頃、2月頃~3月頃に咲く。この種を元にして他種とで作られた園芸種はオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる。日本の気候に合い良く育つので広く普及している。
 因みに、キンポウゲ科植物に毒性を持つもの多く、クリスマスローズも全草(特に根)に心臓障害を起こす毒物を持っており、多量摂取すると死に至る。
 クリスマスローズ
 別名:雪起こし(ゆきおこし)
    名の由来:雪に覆われても持ち上げて花を咲かせるから
 キンポウゲ科ヘレボラス属
 多年草
 原産地はヨーロッパ、西アジア
 日本には明治の初めに入り、薬草として栽培
 開花期は12月~4月
 花色は多彩で、赤・桃・白・緑・複色系など
 花弁に見える部分は、萼片。このため「鑑賞期間」が比較的長い


脳内のアミロイドβの量を減少させる光触媒を開発

2018-03-26 | 医学
 アルツハイマー病はアミロイドβ(Aβ)ペプチドが直線状に凝集してできたアミロイド線維が原因と考えられている。このアミロイドβペプチド(Aβ)凝集体を短波長の光の照射により無毒化する光触媒が開発されているが、より生体との適合性の高い波長の光で働く触媒が望まれていた。
 東京大学薬学系研究科金井求教授、ERATO(戦略的創造研究推進事業総括実施型研究)金井触媒分子生命プロジェクト相馬 洋平グループリーダー(講師相当)、東京大学薬学系研究科富田泰輔教授らの研究グループは、「近赤外光の照射によりマウス脳内のアミロイドβペプチド(Aβ)の凝集体を減少させる光触媒の開発に成功した。」
  凝集体:凝集分子が集合して固まっている
  光触媒:光を当てることで特定の反応を進行させやすくする分子
 Aβの凝集体が神経細胞を傷つけると(細胞傷害性)がアルツハイマー病発症につながると考えられている。本研究グループは、生体内で触媒反応を引き起こしてAβの凝集体の形成を阻害することによるアルツハイマー病の治療法の確立に挑戦している。これまでに開発した触媒は、Aβの酸素化による凝集の阻害や細胞傷害性の低減に成功しています。
  酸素化:酸素化物質が酸素と結合する化学反応で酸化の一種
 近年は副作用を低減する目的で、Aβ以外の生体分子には作用せず、細胞傷害性を持つΑβ凝集体だけに作用する触媒も開発しています。しかし、これらの触媒をAβと反応させるには、人体に影響のある短波長の光が必要で、光による細胞傷害性の高さや、生体組織への透過性の低さが課題であった。
  生体分子:生体分子生体内に含まれ生命活動に重要な働きを持つ分子の総称。
       たんぱく質、脂質、核酸、ホルモン、アミノ酸など。
 光触媒自体を医薬として応用するには、より生体との適合性の高い光で働くことのできる触媒が必要であると考え、生体組織への透過性が高い近赤外光の照射により活性化する光触媒を開発した。マウスの皮膚を透過した近赤外光は光触媒を活性化し、皮下に存在するΑβ凝集体を酸素化し、凝集を抑えた。さらに、アルツハイマー病モデルマウスの脳内におけるAβの量を減少させることにも成功した。
 今後、触媒によるAβの酸素化が細胞傷害性を抑制し、アルツハイマー病の症状を改善するかどうか検証を重ねることで、触媒反応を用いた新しいアルツハイマー病治療法の確立につながると期待される。

 3月もあと少しでお終い。春が来る。
 先駆けの”フキノトウ”が出始める。少し開き加減だが、まだまだ美味しく頂けるかな。
 ”フキノトウ(蕗の薹)”はフキ(蕗)の花の蕾で、葉が出る前に花蕾(フキノトウ)だけが地面に出てきたのだ。早春の雪解けの防寒のためか、蕾を苞(ほう)が厚く取り巻いている。
 フキノトウ(蕗の薹)
   フキ(蕗)の蕾
 キク科フキ属
 原産地は日本、樺太・朝鮮半島・中国にも分布する
 多年草
 蕾の状態で摘み採り、煮物・味噌汁・ふきのとう味噌などで食べる
  (花が咲いてしまうと苦い)


ネコ用人工血液の開発に成功

2018-03-25 | ペット
 中央大学理工学部教授小松晃之の研究チームが、ネコ用人工血液の開発に成功した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、解析に使用した遺伝子組換えネコ血清アルブミンの結晶化にあたり、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟で行われている、タンパク質結晶化実験機会の提供と結晶化、構造解析を担当した。
 研究チームは、まず遺伝子組換えネコ血清アルブミンを産生し、X線結晶構造解析からその立体構造を明らかにした。さらに酸素輸送タンパク質であるヘモグロビンを遺伝子組換えネコ血清アルブミンで包み込んだ形の(ヘモグロビン-組換えネコ血清アルブミン)クラスター(製剤名:ヘモアクト-FTM)を合成した。これがネコ用人工酸素運搬体(赤血球代替物)として機能し、人工酸素運搬体は輸血液の代わりに生体へ投与できる人工血液となる。これは、ペットの健康増進に多大な貢献をもたらし、動物医療全体さらには我々人間の生活にも大きな波及効果を及ぼすものと期待される。
 ◆犬猫の数
 日本は犬猫飼育頭数1845万頭(イヌ:892万頭、ネコ:953万頭)のペット大国である。
 世界の犬猫飼育頭数を見ると、イヌは4億2500万頭、ネコは6億2500万頭と推計される。
 ◆猫の輸血
 ネコは自然発生の同種異型抗体を持つため、初回輸血時でも血液型不適合により死に至る状況に陥りかねない。
 人工酸素運搬体が実現すれば、輸血治療に大いに役立つが、(ヘモグロビン-アルブミン)クラスターをネコ用として使用するためには、ヘモグロビンに結合しているヒト血清アルブミンをネコ血清アルブミンに置き換える必要がある。
 ◆ヘモグロビン
 全動物(ヒトを含む)の血液中に存在する赤血球の中にあるヘムタンパク質。
 酸素分子を可逆的に結合する能力を持ち、生体内で肺から末梢へと酸素を運搬する役割を担っている。
 ◆血清アルブミン
 動物血清中に最も多く存在する単純タンパク質。ネコ血清アルブミンの分子量は65,800。
 血清中にあるタンパク質の約60%を占める。コロイド浸透圧の維持や各種内因性・外因性物質(代謝産物や薬物など)の貯蔵運搬という役割を担っている。
 ◆高品質タンパク質結晶生成実験
 国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟内の微小重力環境を利用して、高品質なタンパク質の結晶を生成する実験。JAXAがこれまでに蓄積してきた技術と経験を活かし、試料の性状評価・改善、高純度精製、結晶化条件の検討、宇宙での実験、帰還後の結晶観察、X線回折データ取得、構造解析まで、実験の一連のプロセスをサポートしている。

 天気は晴れ。段々と暖かくなる。
 アセビ”に花が咲いている。釣鐘のような小さな花だ。少し早く白花が開き、次いで赤い花が咲く。”アセビ(馬酔木)”の花は基本的に白色だ。園芸種に、より赤みが強い花の”アケボノアセビ(曙馬酔木)””ベニバナアセビ(紅花馬酔木)”があると言う・・まだ見たことはない。
 ”アセビ”は、葉・花・樹皮に強い毒(神経毒-アセボトキシン)を持つ有毒植物である。”アセビ”を「馬酔木」と書くのは、牛馬が葉などを食べると麻痺(酒を飲んだ様な酩酊状態)するからと言う。名(アセビ)の由来にも、足廃(あしひ、あしい)や悪実(あしみ)からなどの説がある。足廃(あしひ)とは足が病気になった状態で、これも誤食による麻痺から。
 アセビ(馬酔木)
 別名:馬酔木(あしび)、馬酔木(ばすいぼく)
 学名:Pieris japonica
 ツツジ科アセビ属
 原産地は日本
 常緑広葉樹低木・中高木
 開花時期は3月~5月


世界のCO2排出、2017年は3年ぶりに増加

2018-03-24 | 環境
 国際エネルギー機関(IEA)の速報で分かった、「エネルギー消費に関わる二酸化炭素(CO2)排出量実績が、2017年は3年ぶりに増え、過去最高の325億トンになった」(3月22日)。IEAが発表した「グローバルエネルギー&CO2ステータスリポート2017」から。
 世界経済が好調で、化石燃料の消費が拡大したため。2017年のエネルギー需要は、石油換算で140億5千万トン(前年比2.1%増)に達した。増加分のうち、3分の2はアジア由来で、うち4割超は中国とインド由来である。このため、CO2排出量が前年比1.4%増加し、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成のハードルは高まった。
 これに対し、CO2を減らしたのは日本・米国・英国・メキシコなど。米国は石炭から天然ガスへの移行、日本は再生エネや原発再稼働などが寄与している。
 ◆世界の二酸化炭素(CO2)排出量  IEAの統計ベース
 2015年
 順位  国名  単位:百万トン
 1   中国  9,040.74
 2   米国  4,997.50
 3   インド 2,066.01
 4   ロシア 1,468.99
 5   日本  1,141.58
 6   ドイツ  729.77
 7   韓国   585.99
 8   イラン  552.40
 9   カナダ  549.23
 10  サウジアラビア 531.46

 天気は晴れ。気温が高くなり、最高気温10℃超え。でも風が少し強く、麗らかな感じではない。
 マンションの玄関前の鉢に、”ベロニカ・オックスフォードブルー”の花が咲いている。良く見ると、”オオイヌノフゲリ”の花にとてもよく似ている。両者はゴマノハグサ科クワガタソウ属の近縁種だから。その違いは、”オックスフォードブルー”の方がやや花径が大きく花色が濃いという違いかな。
 ベロニカは約200~300種の多年草である。”ベロニカ・オックスフォードブルー”は、その中の這い性品種であるペドゥンクラリス種(Veronica peduncularis)から作出された園芸品種である。
 ベロニカ・オックスフォードブルー
     (ベロニカ・ペダンクラリス)
 別名:ジョージアブルー
 オオバコ科クワガタソウ属
 学名:Veronica umbrosa 'Georgia Blue' ('Oxford Blue')
 代表的な原産地はヨーロッパ
 開花時期:3月~6月
 花径は10~15mm
 花弁は4枚のように見えるが、花冠の深い切れ込みからで、基部で一つに繋がっている。
 花冠は品種名の由来にもなっている深いブルーで、基部は白くなり、中心には2本の雄しべと1本の雌しべがある


コンサート、アンサンブル”パナ”の声楽会

2018-03-22 | 音楽
 朝から雨。風が強く、気温も低い。
 雨・寒さに負けず、宮城野区文化センター・パトナホールに出かけた。何時もなら徒歩で会場に行くが、雨・風が強いので車で会場に向かう。
 「25thワンコインコンサート アンサンブル”パナ”」の声楽会を聴いてきた。曲は、日本・西洋の子守歌が主体だ。今までジックリと聞く機会がなかったから、懐かしく、楽しく聴きました。
 アンサンブル”パナ”
  Vo 相澤優子さん
  Vo 齋藤翠さん
  Vo ヒューレット・マリさん
  Pf(ピアノ) 門脇磨美子さん
 プログラム
  ゴンドラの唄   作詞:吉井勇 作曲:中山晋平 編曲:今村康
  ゆりかごのうた  作詞:北原白秋 作曲:草川信 編曲:若松正司
  竹田の子守歌   京都地方民謡 編曲:寺島尚彦
  島原地方の子守歌 作詞・作曲:宮崎一章 編曲:今村康
  シューベルトの子守歌 作曲:シューベルト 訳:内藤濯
  モーツァルトの子守歌 作曲:フリース 訳:堀内敬三
  おお ブレネリ  スイス民謡 作詞:吉田稔
  夢路より     作曲:フォスター 訳:津川主一
  グリーンスリーブス イギリス民謡 訳:和泉一 編曲:福井幾
  黒い眸      ロシア民謡 訳:門場直衛 編曲:福井幾
  灯台守      イギリス民謡 作詞:勝承夫 編曲:佐藤敏直
  フニクリ フニクラ イタリア民謡 共訳:青木爽・清野協 編曲:酒田富治
  流浪の民     作曲:シューマン 訳:石倉小三郎

第7回科学の甲子園全国大会、神奈川県代表の栄光学園高が総合優勝

2018-03-21 | 受験・学校
 都道府県代表の高校生が学校ごとにチームを組み、科学の知識や技能を競う「第7回科学の甲子園全国大会」が3月16日から19日まで埼玉県で開催された。
 競技は、理科・数学・情報の問題が出題される筆記競技と、実験・実習・考察などコミュニケーションやものづくりの力を発揮する実技競技である。主催は科学技術振興機構(JST)。
 都道府県の代表選考会には698校から8,725名のエントリーがあり、学校数、参加人数ともに過去最多だった。この中から代表47校(361人)が選ばれた。
 総合優勝したのは、神奈川県代表の栄光学園高。
 ◆上位校
 優勝:栄光学園高校(神奈川)
 準優勝:広島学院高校(広島)
 3位:筑波大学附属駒場高校(東京)
 4位:茨城県立並木中等教育学校(茨城)
 5位:智辯学園和歌山高校(和歌山)
 6位:福島県立安積高校(福島)
 7位:兵庫県立神戸高校(兵庫)
 8位:福井県立藤島高校(福井)
 9位:大阪星光学院高校(大阪)
 10位:岐阜県立岐阜高校(岐阜)

 空は曇。夕方から雪~雨の予想。3月末、寒い。
 先日(3月9日)に、花が咲きだした”オウバイ”を紹介。今日の散歩で、満開の”オウバイ”を見つけた、紹介する。
 名の由来は、黄色の花が梅に似る、咲く時期が梅と同じ頃、からと言う。
 オウバイ(黄梅)
  中国では、迎春花(げいしゅんか)と呼ばれる
   旧正月(2月)頃に咲き出すから
 モクセイ科ソケイ(ジャスミン)属
 落葉性半つる性低木
 中国北部原産、15世紀末に渡来
 開花時期は2月~4月、花期には葉はまだ出ない
 花色は明るい黄色、花径は2.5cm位
 花の形は高杯形で、梅に似る


日本へのシャンパン出荷量が1287万本、世界の輸出量ランキングで3位

2018-03-20 | 食・レシピ
 仏シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会の調べによると、2017年の日本へのシャンパーニュ(シャンパン)出荷量が1,287万本と、前年に比べて17.6%増えたことが分かった。
 世界の輸出量ランキングでは、1位が英国、2位が米国、3位が日本(昨年3位のドイツを抜く)となった。
 世界へのシャンパーニュの出荷量は3億731万本。日本へは、2014年に1,000万本の大台となり、年ごとに増大している。
 ◆シャンパーニュ
 フランスのシャンパーニュ地方で造られた発泡性(泡がシュワシュワと出る)のワインのこと。
 シャンパーニュ地方以外で造られた発泡性ワインは「スパークリング・ワイン」と呼ぶ。
 普通のワイン(スティル・ワインと言う)は泡がでない。
 因みに、仏語のChampagneを仏語読みは「シャンパーニュ」、英語読みは「シャンパン」。

 天気は晴れ。でもまだ気温は低く寒い。
 散歩道沿い畑で、”ネコヤナギ”の蕾が大きくなり、開花しているのもある。花穂が銀白色で柔らかく、猫の尻尾の様に見える。葉はない・・花(尾状花序)の後に出る。
 ヤナギ(柳)は、ヤナギ科ヤナギ属 の樹木の総称である。世界に約350種あるとされ、日本でも30種以上はあると言う。日本では、柳と言えば”シダレヤナギ(枝垂柳、落葉高木)”を指すことが多いが、”ネコヤナギ(猫柳、落葉低木)”も親しみ深い種の一つである。
 名(ネコヤナギ:猫柳)の由来は、花穂が銀白色で柔らかく、猫の尻尾の様に見える「猫の尾をした柳」からである。別名は、「猫の尾」ではなく「小犬の尾」に例えて”エノコロヤナギ(狗尾柳)”。
 因みに、”ネコヤナギ”の花言葉は、率直・自由・思いのまま。・・今の日本に欲しい言葉かな。
 ネコヤナギ(猫柳)
 別名:川楊(かわやなぎ)、狗尾柳(えのころやなぎ)
 学名:Salix gracilistyla
 ヤナギ科ヤナギ属
 落葉性低木
 雌雄異株
 原産地は日本・中国など
 早春、葉が出る前に大きな花穂を付ける
 開花時期:3月~4月
 花は尾状花序


シロアリ社会、死ぬリスク高い最前線で戦うのは老兵

2018-03-19 | 生物
 京都大農学研究科松浦健二教授、柳原早希同修士課程学生、三高雄希同特定研究員らの研究グループは、「シロアリの社会における個体の年齢と役割分業の関係を分析し、高齢の兵隊アリが死亡リスクの高い最前線で天敵と戦う役割を担い、若い兵隊アリは死亡リスクの低い巣の中心部で王や女王の近衛兵としての役割を担っている」ことを明らかにした。
 研究グループは、野外で採取したシロアリの女王アリや働きアリ、兵隊アリを、人工的に作った巣に入れて観察した。兵隊アリは巣の防衛に特化した役割を担い、一部の働きアリが脱皮して兵隊になってから約5年間生きるとされる。
 約1ヵ月後、脱皮したばかりの新兵アリと脱皮から1年以上たった老兵アリの巣の中での配置の関係を調べた。その結果、女王アリの王室がある巣の中心部付近に新兵アリが集中、離れた場所は老兵アリが多かった。老兵と新兵では外敵に対する防御力に差はないが、老兵の方が積極的に天敵を攻撃することが実験で分かった。
 余命の短い個体が死亡リスクの高い仕事を引き受けることによって巣全体として機会損失を最小化し、防衛力を効率的に維持している。
 これより、昆虫の社会における高度な分業システムの実態や、年齢による分業が生まれるメカニズムの解明にも取り組む、と言う。

 ”ロウバイ”には大きく見て、2種類ほどが知られている。”ロウバイ”と”ソシンロウバイ(素心蝋梅)”である。”ロウバイ”は中央部が暗紫色で、花弁は黄色。”ソシンロウバイ(素心蝋梅)”は、蝋細工の様な艶のある黄色で、中央部の色も黄色、花弁も花中心も同じ(黄色と同色)なので、”ソシンロウバイ”と付いている。
 街の散歩で見たのは、基本種の中心部が暗紫色の”ロウバイ”。
 名(ロウバイ:蝋梅)の由来は、「蝋細工の様な梅に似た花」説、「花色が蜜蝋(みつろう)に似ている」説、「臘月(ろうげつ、旧暦の12月)に、梅に似た香りの花」説がある。
 ロウバイ(蝋梅)
 別名:唐蝋梅(とうろうばい)、唐梅(とうばい、からうめ)
 ロウバイ科ロウバイ属
 落葉低木(丈は2m~4m)
 原産地は中国、17世紀頃に渡来
 開花時期は1月~3月
 花径は2cm程


日本のパスポート保有率23%、先進7ヶ国の中で最下位

2018-03-18 | 旅行
 外務省が発表した2017年12月末現在の旅券統計と、2018年1月1日現在の都道府県別の人口に基づいて推計したパスポート保有率は、全国平均で23.5%。東北6県の平均は12.2%と、全国を大きく下回っている。
 東北の有効旅券保有率
    有効旅券数(冊) 保有率(%)
 青森  11,4691     9.0
 岩手  12,1296     9.7
 宮城  35,7765     15.4
 山形  13,4767     12.3
 福島  25,9716     13.8
 東北 1,079,769     12.2
 全国 29,722,712     23.5
 この保有率は先進7ヶ国G7の中で最下位。因みに、ワースト2位はアメリカで、約35%。カナダは約70%、イギリスは約60%。
 ◆ビザなし旅行ができる外国の数
 日本の外務省によれば平成27年5月15日の段階で世界の国の数は、196か国(日本を含む、日本が承認している国)。
 1位(176ヵ国):ドイツ
 2位(175ヵ国):スウェーデン
 3位(174ヵ国):デンマーク、フィンランド、イタリア、スペイン、アメリカ
 4位(173ヵ国):ベルギー、イギリス、オーストリア、フランス、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、シンガポール
 5位(172ヵ国):日本、アイルランド、ニュージーランド

 今日も天気は晴れ。
 お彼岸を過ぎたら、畑に色々と植えようと思っている。なので、畑に準備に出かけた。
 お隣の、そのお隣の畑で、”ホトケノザ:仏の座”に花が咲きだした。早春に咲く花だけど、少し遅い開花かな。
 ”ホトケノザ”は春の七草の一つとなっている、でもこの植物ではなく、”コオニタビラコ(小鬼田平子、キク科)””タビラコ(田平子)”を言う。
 春の七草
  セリ(芹):芹 (せり)、セリ科
  ナズナ(薺):薺(なずな)、別名:ぺんぺん草、アブラナ科
  ゴギョウ(御形):母子草(ははこぐさ)、キク科
  ハコベラ(繁縷):はこべ、ナデシコ科
  ホトケノザ(仏座):田平子(たびらこ)、キク科
           シソ科のホトケノザではない
  スズナ(菘):蕪(かぶ)、アブラナ科
  スズシロ(須々代):大根(だいこん)、アブラナ科
 名(ホトケノザ:仏の座)の由来は、対生する半円形の葉が茎を囲む様子を蓮華座(れんげざ)に見立てたことからと言う。花が付く茎の上では葉が茎を抱いて葉柄がないが、下の方の葉は長い葉柄がある。葉が段々と付いているので、三階草(さんがいぐさ)とも呼ばれる。
 ホトケノザ(仏の座)
 別名:三階草(さんがいぐさ)
 シソ科オドリコソウ属
 一年草あるいは越年草
 古い時代にヨーロッパから渡来した帰化植物と考えられている
 開花時期は2月~6月(秋にも咲く)
 上部の葉脇に長さ2cmほどのピンク色で唇形状の花を付ける
 この花より小さくて濃赤色をしたつぼみの様に見える花がある。これは閉鎖花と呼ばれるもので、開花することなく受粉して結実する


仙台(2018年)の桜、4月6日開花と予想

2018-03-17 | 園芸
 各地から桜(ソメイヨシノ)の開花の便りが聞こえてくる。
 仙台の開花日は、様々な機関で発表され、4月5日~4月13日となっている。
 私の予想では、4月6日。標本木(ソメイヨシノ、樹齢約60年)がある、榴ヶ岡公園横の気象台に行って見よう。
 ◆ソメイヨシノ(染井吉野)
 ソメイヨシノは、エドヒガン系の桜と日本固有種のオオシマザクラの雑種の交配で生まれた日本産の園芸品種。遺伝子研究の結果、前述の雑種が交雑してできた単一の樹を始源とするクローンであることが判明している。
 日本では明治の中頃からサクラの中で圧倒的に多く植えられた品種であり、メディアなどで「桜が開花した」というときの「桜」はソメイヨシノを意味する。
 命名の由来
 江戸末期から明治初期に、江戸の染井村に集落を作っていた造園師や植木職人達によって育成された。初めサクラの名所として大和の吉野山(奈良県山岳部)にちなんで「吉野」「吉野桜」として売られ、広まった。藤野寄命による上野公園のサクラの調査によってヤマザクラとは異なる種の桜であることが分かり(1900年)、この名称では吉野山に多いヤマザクラと混同される恐れがあるため、「日本園芸雑誌」において染井村の名を取り「染井吉野」と命名したという。

 天気は晴れ。気温は低く、最高気温10℃以下かな。・・早くあったかくなれ!。
 街の街路樹に”トサミズキ”がある。花が咲きだしている。
 葉が出る前に枝からぶら下がるように黄色い花が咲く。花穂は長く伸びて7輪前後の花を付ける。雄しべの先端の葯(やく)が暗い紅紫色をしている(ヒュウガミズキは濃い黄色)。
 ”トサミズキ”は、江戸時代から庭木・盆栽・切り花などで親しまれてきた。
 トサミズキ(土佐水木)
 マンサク科トサミズキ属
  名にミズキと付くがマンサク科
  葉の形がミズキ科の樹木と似てるからの所以
 落葉性の低木~小高木
 原産地は日本(四国)
  自生しているのは、土佐(高知県)近辺の蛇紋岩地帯や石灰岩地などのやせ山
 開花時期は3月~4月
 葉が出る前に薄黄色の小さな五弁花を穂状に垂下して咲く
 花穂は長く伸びて7輪前後の花を付ける
 雄しべの先端の葯(やく)が暗い紅紫色をしている


血中ビタミンD濃度が高いとがんリスクが低下

2018-03-16 | 健康・病気
 国立がん研究センターが、「血中のビタミンD濃度が高いと、がんになるリスクが下がる」とした研究結果を発表した(3月8日)。
 約34,000人を長期間追跡した大規模調査の結果。平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸・秋田県横手・長野県佐久・沖縄県中部・茨城県水戸・新潟県長岡・高知県中央東・長崎県上五島・沖縄県宮古の9保健所管内(呼称は2018年現在)にお住まいだった方々のうち、ベースライン調査のアンケートにご回答下さり、健診などの機会に血液をご提供下さった40~69歳の男女約3万4千人の方々を、平成21年(2009年)まで追跡した結果に基づいて、血中ビタミンD濃度とがん罹患リスクとの関連を調べた。
 追跡期間に、がんになった3,734人と追跡調査対象者から無作為抽出した4,456人の計8,190人について保存していた血液中のビタミンD濃度とがん発症との関係を詳しく調べた。
 血中ビタミンD濃度を男女別に4等分位(罹患者数が130未満のがんでは3等分位)に分け、がん全体やがんの部位別に関連を検討した。個人の血中ビタミンD濃度は季節によって変動するので、採血した季節(春夏秋冬)を考慮してグループ分けをした。年齢・性別・喫煙・飲酒・身体活動・がん家族歴・糖尿病の既往・body mass index (BMI)などのがんと関連する要因を統計学的に調整し、血中ビタミンD濃度が最も低いグループを基準とした。血中ビタミンD濃度が2番目に低いグループから何らかのがんに罹患するリスクが統計学的有意に低下し、血中ビタミンD濃度が2番目に高いグループで最も低下していた。また、最も高いグループのがん罹患リスクを部位別にみたところ、肝がんの罹患リスクが統計学的有意に低下(55%)していた。前立腺がんでも統計学的有意に低下(36%)していた。なお、ほぼ全ての部位においてがん罹患リスクが上昇する傾向は見られず、多くはリスクが低下する傾向が見られた。
 ◆ビタミンD
 ビタミンDは、脂溶性ビタミンで、カルシウムとともに骨代謝において重要な役割を果たしている。近年の実験研究から、細胞増殖を抑えたり、細胞死を促進したりする作用により、がんを予防する効果があるのではないかと考えられている。人を対象としたコホート研究でも、血中ビタミンD濃度が上昇すると、大腸がんや肺がんに罹患するリスクが低下する傾向が観察されてきた。
 がん全体を対象としたコホート研究は、まだ十分ではない。そこで、研究チームは、日本人を対象とした大規模なコホート研究である多目的コホート研究において、血中ビタミンD濃度とがん罹患リスクとの関連を調べることにした。

 朝から曇。気温は、昨日より10℃以上低い最高気温(10℃位)。そう言えば、雨も雪も降ってない・・畑には雨が欲しい。 畑に行ったら、”ハコベ”に花が咲いている。小さな、白い、花だ。”ハコベ”は、ナデシコ科ハコベ属の総称で、世界に約120種、日本には約18種あると言う。よく見られる”ハコベ”は、在来種の「ミドリハコベ」、近年の帰化種とされる「コハコベ」、大柄の「ウシハコベ」の3種で、これらの区別はなかなか難しい。この花が咲いている”ハコベ”は”コハコベ”のようだ。ハコベの花の花弁は5枚だが2深裂しているので10枚の様に見える。花柱(雌蕊の茎)はウシハコベは5本、他は3本で、茎が緑色なのはミドリハコベ、茎が淡褐色なのはコハコベ・・との区別から”コハコベ”(と思う)。
 ”ハコベ(ミドリハコベ、コハコベ)”は、日本では春の七草として食用にされてきた。しかし、世界的には小鳥が好む餌として利用され、英名:chick weed(ヒヨコの雑草)、別名:スズメグサ、ヒヨコグサとも呼ばれる。
 ハコベ(繁縷)
 別名:朝しらげ(朝日が出ると花が開くから)
 ナデシコ科ハコベ属
 一年草(越年草)
 開花時期は2月~9月


非常に粘り気の強い液体を射出できる装置を開発

2018-03-14 | 科学・技術
 東京農工大学川義之准教授と同大学院博士後期課程在籍の大貫甫氏、同大学院博士前期課程在籍の大井雄登氏らの研究チームは、「蜂蜜のような非常に粘り気の強い液体を射出できる装置を新たに開発した」と発表した(2月22日)。この成果は、3Dプリンタ・金属配線などの次世代インクジェット技術や無針注射・細胞印刷など幅広い分野での応用が期待される、と言う。
 液体を射出する技術の既存の手法では、液体を小さな穴から押し続けることで液体ジェットを射出している、水のような粘り気のない液体に限定されていた。また、液体塗布時の滲みや希釈インクによる発色性の悪化など品質の低下が非常に大きな問題となっている。
 同研究では、液体射出の駆動力として、液体容器に打撃を与える手法に着目した。開発した装置では、液体の入った容器内に細管を挿入し、細管内部の液面を下げる工夫を加えた。これにより、細管内の液体を非常に効率良く加速できることが発見された。その結果、水の1,000倍の粘度を持つ液体やマニキュアのような特殊な液体の射出に成功。さらに、この高粘度液体の射出メカニズムが、高速度カメラおよび数値シミュレーションにより明らかにされたため、射出の様子も理論的に予測可能となった。
 本研究で開発した装置は、3Dプリンタや金属配線などに用いられる液体樹脂や金属など非ニュートン流体と呼ばれる特殊な液体も射出できる見込みがある。さらに、生体液などの小さな粒子を含んだ液体など、様々な液体の射出を行える同装置は、生体印刷や無針注射など医療分野の技術発展への貢献も期待できる。