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暑さ・いもち病に強い東北向け業務用多収米「しふくのみのり」を育種

2019-11-29 | 農業
 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)東北農業研究センターは、低コストで食味と多収性に優れた業務用米に最適な新品種「しふくのみのり」を開発したと発表した(11月27日)。
 外食や販売用の弁当、おにぎりなどに使われる業務用米は需要が伸びている。コメの消費割合で1985年に15%だった業務用米は2016年に31.1%と倍増、2035年には40%に達すると見込まれている。
 ポイント
 東北地域向けに、倒伏しにくく暑さにも強い直播栽培向きの多収良食味水稲品種「しふくのみのり」を育成した。「ひとめぼれ」並の良食味で、「ひとめぼれ」より標肥直播栽培で約1割、多肥直播栽培で約3割多収となる。また、いもち病に強く、縞葉枯病(しまはかれびょう)に抵抗性を持つ。業務用米に適した品種として、令和3年から本格栽培が始まり、秋田県大潟村秋田県で200haの作付けが計画されている。
 新品種「しふくのみのり」の特徴
 1. いもち病に強く、縞葉枯病に抵抗性で良質・良食味の「奥羽406号」を母とし、多収の「ふくひびき」を父として交配を行い、「しふくのみのり」を育成した。
 2. 育成地(秋田県大仙市)での出穂期は「ひとめぼれ」より移植栽培で1日、直播栽培で3日程度早く、「萌えみのり」と同程度。成熟期は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」と同程度。
 3. 稈長は「ひとめぼれ」よりかなり短く、「萌えみのり」よりやや短い。耐倒伏性はかなり強く、多肥直播栽培でも倒伏はほとんどない。
 4. 育成地における多肥移植栽培、直播栽培(標肥、多肥)の精玄米重は、いずれも「ひとめぼれ」より多収。「ひとめぼれ」の標肥直播栽培と比較して、標肥直播栽培では641kg/10aで約1割、多肥直播栽培では754kg/10aで約3割多収となり、「萌えみのり」と同程度の多収。
 5. 玄米千粒重は「ひとめぼれ」より1g程度重く、「萌えみのり」と同程度。玄米外観品質は「ひとめぼれ」と同程度かやや優れ、「萌えみのり」より優れる。
 6. 高温耐性は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」よりも強く、"やや強"。「ひとめぼれ」、「萌えみのり」よりいもち病に強く、葉いもち・穂いもちともに"強"。縞葉枯病に抵抗性で、白葉枯病はやや強。耐冷性は中、穂発芽性はやや難。
 7. 食味は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」と同程度。業務用米の用途として、店内炊飯、おにぎり等に適している。
 10年がかりで新品種を開発した同センター大仙研究拠点(秋田県大仙市)の太田久稔・水稲育種グループ長は「新品種は大きな欠点がなく、業務用米として最適な品種です。東北における業務用米の主力に育ってほしい」と話している。
 ◆用語解説
 〇標肥直播栽培、多肥直播栽培
 一般に、肥料を多く施用すると、地上部全体が大きくなり、玄米の収量が多くなるが、草丈(稈長)が長くなるため倒れやすくなる。「ひとめぼれ」は肥料を多く施用すると倒れやすくなるため、標準的な量を施用(標肥直播栽培)する。 一方、「しふくのみのり」は、かなり倒れにくいため直播栽培においても標準的な量より多い肥料を施用(多肥直播栽培)することが可能である。
 〇縞葉枯病
 稲のウイルス病のひとつで、ヒメトビウンカによって媒介される。葉に黄緑色または黄白色の縞状の病斑があらわれ、生育が不良となり、やがて枯死する。後期感染では、黄緑色の条斑を生じ、穂が奇形となって十分に葉から出なくなる症状を示す。関東から東海地域を中心に発生が多くなっている病害である。
 〇高温耐性
 水稲の玄米は、出穂後の登熟期間に気温が著しく高くなると、背白粒、基白粒等の白未熟粒が多く発生し、玄米の外観品質が低下する。基準品種(「ひとめぼれ」等)と玄米外観品質を比較し、白未熟粒の発生が少ない品種は"強"、白未熟粒の発生が多い品種は"弱"と評価する。
 〇白葉枯病
 稲の細菌病のひとつで、冠水や強風雨によって感染の機会が増大し、発病が助長される。葉縁に沿って黄色、白色あるいは青みを帯びた灰緑色の病斑が現れ、基部方向に伸長していく。発病葉は先端から次第に枯れて灰白色となり、葉の枯死で稔実が害され、減収になることもある。

 今日の天気は晴れ、雲が少し多いけど。
 ここ1~2週間は、気温が段々と下がり、冬の気候となる。ベランダの鉢植え”シャコバサボテン(別名でクリスマスカクタス)”を家の中に入れた、・・保温のため。
 数日経ったら、花が咲き出した。開花はクリスマスの頃(12月中旬)と言うが、開花が少しくなったのかな。鉢一杯(径70cm・高さ70cm)に大きく成長し、この鉢に咲く花はとても見事(・・連合い自慢の鉢植え)。
 ”シャコバサボテン”は着生(ちゃくせい)の森林性サボテンで、砂漠に生えているサボテンとは異なる。着生とは岩肌や樹木などに付着(根を張って)して生育する事で、寄生ではない。
 名の由来で、”シャコバサボテン(蝦蛄葉サボテン)”のシャコとは、茎の節ごとに一対の突起があり、蝦蛄(しゃこ、エビに似ている)の様であることから。デンマークで育種されたのを、デンマークカクタスと呼ぶことがあるが、大輪早生のもの指すようで、ほとんど区別がつかず、シャコバサボテンの別名としても良い、と言う。
 シャコバサボテン(蝦蛄葉サボテン)
 別名:クリスマスカクタス、デンマークカクタス
 学名:Schlumbergera truncata
 サボテン科ジゴカクタス属
      (シュルンベルゲラ属)
 常緑多肉植物、非耐寒性(耐寒温度は5~10℃位)
 原産地はブラジルの山岳地帯
 19世紀初めヨーロッパに渡り、日本には明治に渡来
 開花時期は10月~翌年1月
 花は茎節の末端に付き、花径は3cm~5cm、長さ7cm位
 基本的花色は赤桃色で、ピンク・白色など


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