すごーく久しぶりに、3年前に録画したTotally Spies!のビデオを見ました。
エピソードは"Passion Patties"。
強烈なエピソード揃いのシーズン1の中でも(ていうかシリーズ全作強烈は強烈ですけど)、とりわけギラリと光る異彩を放つ名作ですが・・・何にもまして感性を揺すぶられたのは、かの日本版オープニングテーマ「Sweet Dynamite!!」。
トゥーン・ディズニーで放送が始まって以来、Here we go♪Here we go♪に慣れていたしなあ・・・。
一度全歌詞を書いてみようかと思ったんですが、途中で脳震盪を起こしそうになってできませんでした。
その衝撃度も含めて、ある意味TS!にはぴったりの歌、とは言えるかもしれません。
エンディングの「Summer Breeze」は時々何かの拍子に思い出して歌ってしまうくらい好きな曲なんですが。
とりあえず言っとこう。
ダイナマイッ!
オープニングのことはともかく、内容ですが。
例によっていまいち意図がつかめない悪役Dr. Bittersweetを演じているのは、B. J. Wardという声優さんなんですね。
Wardさんは、本来は歌手・女優さんみたいで、現在はStand-up Operaという、スタンドアップコメディーとオペラを融合させたミュージカルを創作し、これを一人で演じる、という活動を主になさっているようです。
その一方、声優業も多くこなしておられるのですが、この方の代表的な役柄は、Scooby-DooシリーズのVelma Dinkleyなんですね。
なにせ息の長いシリーズですから、Velma役の声優さんも何回もチェンジしているのですが、Wardさんは1997年から2001年に掛けて声を担当した、五代目Velmaなんだそうで。
velmadinkley.comにそのへんの事情が詳しく書いてあるんですが、内容が面白いのでちょっと抜書きしてみますと・・・
● Velmaは企画段階の当初、ヒッピーでアート学生の「女版Shaggy」という役柄で作られた。
● ところが、次にDaphneを作るときに問題が生じた。キャラクターのバランス上、Daphneは「女版Fred」でなければならないのだが、1960年代当時の男権的な価値観では、女性キャラクターが「美しく、かつスマート」というのは「犬がしゃべる」よりもありえなかったのだ。
● そこで「スマート」という要素はVelmaに譲られ、「知性的なVelma、美人のDaphne」という今日の型が出来上がった。
● 初代Velmaを演じたのはNicole Jaffe。彼女のパーソナリティはVelmaのキャラクターに多くの影響を与えた。
● たとえば、NicoleはVelmaと同じく強度の近眼であった。
ある日、Nicoleがハンナ・バーベラスタジオでシナリオライターと打ち合わせをしていたとき、Nicoleは誤ってメガネを床に落としてしまった。Nicoleが床を探しながら"My glasses! I can't see without my glasses!"とつぶやいているのを聞いたライターは、これがVelmaのキャラクターにぴったりだと思いつき、エピソードの中に取り入れた(そして結果的にVelmaのrunning gagとなった)。
● エージェント業に就くため、声優を引退したNicole Jaffeに代わって、Pat Stevensが二代目Velmaとなった。この交代に伴い、Velmaのキャラクターにもいくつかの変化があった。
● たとえば、メガネをなくすシーンはなくなった。声もややソフトで大人っぽくなり、それに伴い、性格も優しく穏やかになった。
● さらに若干体型が太くなり、そばかすが顔につくようになった。これはPatにそばかすがあったためと思われる。
● Johnny Bravoのエピソードとして"Bravo-Dooby-Doo"が作られた際、B.J. WardがVelma役に選ばれた。このエピソードを見たWBのスタッフが彼女の声を気に入り、以後、2001年までWardがVelmaを演じることとなった。
● これ以後、Velmaは元の体型に戻り、メガネをなくすギャグも復活した。
こんなところで止めますが、声優さんのパーソナリティがいかに演じるキャラクターに影響を与えるか、というところがVelmaの変遷に現れていて面白いと思います(もちろん声優さんだけが変化の理由ではないでしょうけど)。
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