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当ブログ再掲ー在日米軍三沢基地付近が攻撃を受けた場合の住民対策について(2017年3月10日)

2022-10-09 09:31:27 | 戦争
今とは少し状況が異なるが、以前からこのようなことを早く想定しておくべきだと考えていたので、2017年3月に書いた筆者のブログを再掲しておく。

『思い込みが激しいと言われたりしたが、以前から青森県の米空軍&航空自衛隊三沢基地が北朝鮮の攻撃目標の一つであると考えてきた。

さまざまな対策が必要であろうが、まずは①原子力災害対策(安定ヨウ素剤事前配布と資器材の備蓄)と②住民避難(避難路と移動・輸送手段)に絞って考えたい。

このブログで何度も書いてきたことだが、近隣に原子力関連施設、国家石油備蓄基地、変電所など重要な施設が多く、単なるミサイル攻撃だけではなく、電磁パルス攻撃やテロや占拠などを想定した場合、被害の甚大さは、想像を超えるものになりそうだ。

送電が止まれば、六ヶ所再処理工場の使用済み核燃料の冷却がとまるので、福島第一原発ほど緊急でないしにろ、停電が解決しない場合は、万が一に備えて住民は避難しなければならない。その際、安定ヨウ素剤は個人持ちになっていた方が、避難しつつも被ばく対策をとれる。

しかし、青森県で住民に安定ヨウ素剤を事前配布しているのは東通原発から5㎞以内に居住する東通村の住民3000人弱だったと思う。安定ヨウ素剤は東通村、むつ市、六ヶ所村に分散配置しているが、避難のどさくさの中で、その管理と配布は難しい。

福島第一原発事故の際、地元自治体職員は自らが被災者であるため、ノートパソコン一つ持ち出せず、着の身着のまま避難、その後の住民対策が満足に出来なかったという悔しい思いをしている。

安定ヨウ素剤は住民への事前配布が基本であることはすでに経験済みである。
しかし、安定ヨウ素剤の副作用に対する過度の警戒心が適切な対策を遅らせている。
安定ヨウ素剤自体は成人量で10円20円そこそこの安価なものである。全国で計画的に配給すれば品切れにならない。

筆者の推測でしかないが、ヨウ素以外の放射性核種(プルトニウム、セシウムなど)に対する薬品の備蓄は放射線医学総合研究所、通称放医研くらいなもので、十分でないのではないか。
また、原子力施設のない地域では国県などから補助金・対策費がないので、線量計をはじめとした資器材の準備や原子力災害対策における人材育成はほとんど期待できない段階ではないか。
原子力災害発生時に、住民避難先で対策がなされない可能性が大きい。福島第一原発事故以後の対策については全国の自治体や電事連からの派遣でまかなっただろうが、広域テロや戦争状態では期待できないだろう。

また、原子力災害発生時の住民避難経路は適切に設定されているだろうか。避難についても広域避難を念頭に置くべきと考える。

例として、青森県の北海道側の下北地域(建設中大間原発と停止中東通原発)と太平洋側の上北地域(六ヶ所再処理工場)で原子力災害が発災した場合、住民避難は日本海側の津軽地方を想定している。これは現実的だろうか。
恐らく、交通網や地域性などを考えると、逃げ場の少ない日本海側に避難するよりは、海路北海道に向かう住民が一部、大半は太平洋側の南方、岩手県以南に避難するだろう。

避難経路と移動手段、輸送手段についてシュミレーションは十分に行われているだろうか。関係機関は多岐にわたる。地元自治体、受け入れ先自治体、内閣府、防衛省(自衛隊、自衛・災害対策の両立は困難か)国交省(気象庁含)、総務省(消防庁含)、厚労省、環境省、(経産省)報道・通信、都道府県警察、消防、JR東日本、第3セクター交通機関、バス等民間運送業者、通信業、宿泊業、指定避難所、医療・介護・福祉・保育関係、食料調達、等々枚挙に暇なし)

一つ前の政務官辞任で少し触れたが、ICS(Incident Command System 危機管理システム)の構築、指揮命令系統の明確化と実行性の検証が必要だ。いつ、どこで、誰が、何を、どのように、法的根拠は?、そして緊急時における超法規的行為に対する免責事項等々。

例として挙げた、青森県の原子力施設が攻撃対象になり、住民避難となった場合、南に隣接する岩手県は原子力関連施設はないので、安定ヨウ素剤や資器材の備蓄、研修や訓練を受けた人材に不足があるだろう。

平時の準備の有無次第だが、短期間での準備は困難だ。

せめて、①原子力災害対策(安定ヨウ素剤事前配布と資器材の備蓄)と②住民避難(避難路と移動・輸送手段)だけでも急ぎ着手してほしい。』





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