セーヌ川沿いの青空古本店「ブキニスト」=フランス・パリで2023年11月7日午後4時9分、和田大典撮影
毎日新聞 2023/12/2 東京夕刊 / 有料記事
来年7~8月にオリンピックが開かれるパリ。街の中心部を流れるセーヌ川は、大会開会式の会場となり、選手たちが船に乗って入場行進をする予定だ。開会式を競技場外や、水上で開催するのはいずれも夏季大会史上初だ。
2019年に発生した火災の修復工事が続くノートルダム大聖堂をカフェの窓越しに見つめる客の女性=フランス・パリで2023年11月7日午後5時1分、和田大典撮影
トライアスロンなど一部の競技も実施される川の沿岸にはノートルダム大聖堂、ルーブル美術館などがあり観光客でにぎわうだけでなく、地元の人たちがランニングや散歩、食事をしながら友人同士で会話を楽しむ姿も見られる。遊覧船が行き交い水上レストランが並ぶ憩いの場で、来夏の開会式を想像するのはまだ難しいが、エッフェル塔近くの河岸にはカウントダウンボードが設置され、大会までの日時を刻んでいる。
営業時間になると箱が開かれ店舗に=パリで2023年11月7日、和田大典撮影
塔があるパリ7区から東に、ノートルダム大聖堂が建つシテ島(中州)へ川沿いを歩いていると、深緑色の大きな箱が目に入る。ブキニストと呼ばれる青空古本店で、16世紀に石橋の上に古本屋が店を構えたのに始まり、今ではセーヌ川沿いにずらりと並び、パリの名物となっている。店主たちは設置された箱に在庫を保管し、営業時間になると屋台のように開ける。道行く人たちは屋根の下に並ぶ本を思い思いに手に取ってページをめくっている。
エッフェル塔近くを流れるセーヌ川の河岸に設置されたパリ・オリンピックのカウントダウンボード=フランス・パリで2023年11月7日、和田大典撮影
今夏、パリ警察はテロ防止など警備のため五輪期間中の店舗の一時立ち退きを要求した。現地の報道などによると全体の59%に当たる570箱が対象で、市が箱の移動と大会終了後の再設置費用などを負担するとしている。2年前からブキニストを営業しているジルと名乗る男性(60)は「古い店は450年前からいて、パリの景色の一部だ。こんな大きくて重い箱ごと動く気はないが、まだどうなるかわからない」と憤っていた。箱が並んでいる歩道からは開会式が無料で見られるようになるという。
店を移動しないことになったとしても、男性は大会期間中は店を開けないと決めている。「ここの歩道は幅が狭いし、たくさんの人で混み合うだろうからね」。巨大イベントの開催にうんざりとした表情の男性に五輪を観戦するつもりはないのかと聞くと「チケットも高いし、テレビでだって見ないよ。ただ柔道だけは例外。大きな体が投げられてきれいに転がるのがおもしろいよね」と話した。
柔道大国で発生した市とブキニスト店主たちの「組み手争い」はしばらく続きそうだ。【写真・文 和田大典】
セーヌ川沿いの青空古本店「ブキニスト」に並ぶ書籍=パリで2023年11月7日、和田大典撮影
オードリーの映画『パリの恋人』じゃーなかったかな?セーヌ川のほとりって恋人たちが愛をささやく様子がたくさん映し出されたのは?(笑)。いやいや、現実は世界中どこでも厳しいのだ。この古本屋さんたち屋根もないけど雨の日は休業なのかな?心配になって来る(汗)。
毎日新聞 2023/12/2 東京夕刊 / 有料記事
来年7~8月にオリンピックが開かれるパリ。街の中心部を流れるセーヌ川は、大会開会式の会場となり、選手たちが船に乗って入場行進をする予定だ。開会式を競技場外や、水上で開催するのはいずれも夏季大会史上初だ。
2019年に発生した火災の修復工事が続くノートルダム大聖堂をカフェの窓越しに見つめる客の女性=フランス・パリで2023年11月7日午後5時1分、和田大典撮影
トライアスロンなど一部の競技も実施される川の沿岸にはノートルダム大聖堂、ルーブル美術館などがあり観光客でにぎわうだけでなく、地元の人たちがランニングや散歩、食事をしながら友人同士で会話を楽しむ姿も見られる。遊覧船が行き交い水上レストランが並ぶ憩いの場で、来夏の開会式を想像するのはまだ難しいが、エッフェル塔近くの河岸にはカウントダウンボードが設置され、大会までの日時を刻んでいる。
営業時間になると箱が開かれ店舗に=パリで2023年11月7日、和田大典撮影
塔があるパリ7区から東に、ノートルダム大聖堂が建つシテ島(中州)へ川沿いを歩いていると、深緑色の大きな箱が目に入る。ブキニストと呼ばれる青空古本店で、16世紀に石橋の上に古本屋が店を構えたのに始まり、今ではセーヌ川沿いにずらりと並び、パリの名物となっている。店主たちは設置された箱に在庫を保管し、営業時間になると屋台のように開ける。道行く人たちは屋根の下に並ぶ本を思い思いに手に取ってページをめくっている。
エッフェル塔近くを流れるセーヌ川の河岸に設置されたパリ・オリンピックのカウントダウンボード=フランス・パリで2023年11月7日、和田大典撮影
今夏、パリ警察はテロ防止など警備のため五輪期間中の店舗の一時立ち退きを要求した。現地の報道などによると全体の59%に当たる570箱が対象で、市が箱の移動と大会終了後の再設置費用などを負担するとしている。2年前からブキニストを営業しているジルと名乗る男性(60)は「古い店は450年前からいて、パリの景色の一部だ。こんな大きくて重い箱ごと動く気はないが、まだどうなるかわからない」と憤っていた。箱が並んでいる歩道からは開会式が無料で見られるようになるという。
店を移動しないことになったとしても、男性は大会期間中は店を開けないと決めている。「ここの歩道は幅が狭いし、たくさんの人で混み合うだろうからね」。巨大イベントの開催にうんざりとした表情の男性に五輪を観戦するつもりはないのかと聞くと「チケットも高いし、テレビでだって見ないよ。ただ柔道だけは例外。大きな体が投げられてきれいに転がるのがおもしろいよね」と話した。
柔道大国で発生した市とブキニスト店主たちの「組み手争い」はしばらく続きそうだ。【写真・文 和田大典】
セーヌ川沿いの青空古本店「ブキニスト」に並ぶ書籍=パリで2023年11月7日、和田大典撮影
オードリーの映画『パリの恋人』じゃーなかったかな?セーヌ川のほとりって恋人たちが愛をささやく様子がたくさん映し出されたのは?(笑)。いやいや、現実は世界中どこでも厳しいのだ。この古本屋さんたち屋根もないけど雨の日は休業なのかな?心配になって来る(汗)。
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