ウェザーコック風見鶏(VOICE FROM KOBE)

風の向くまま、気の向くままに……

雨中再び嵐山に遊ぶ… (周恩来)

2007-04-11 08:43:38 | 政治・社会・経済
 雨中再び嵐山に遊ぶ
 両岸の青松
 数本の桜を挟む
 蕭蕭たる雨
 霧蒙濃たり (1919年4月 BY 周恩来元首相)
周恩来『十九歳の東京日記』―1918.1.1~12.23

小学館

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 今日、4月11日中国の温家宝首相が日本を訪れ、安部総理等日本の政府当局トップとの会談がもたれる。
 温家宝首相は、天津の南開中学で周恩来元首相の後輩に当たるとのこと。
 周恩来元首相は、日本への留学を志し、その青年時代に東京で一高(第一高等学校)などを受験したが志を果たせず、その後フランス留学し、後に中国の国家指導者になり、35年前に田中角栄元首相と「日中国交正常化」の調印式で署名を交わした。
 その周恩来元首相が、失意にくれて日本を離れる際に、京都を訪れて1919年4月に上記の詩を詠んだとのことである。

 この間の中国と日本の関係は、「近くて遠い隣国」であった。
 温家宝首相の訪日目的は、日中のギクシャクした関係を雪解けさせ、戦略的互恵関係構築を図ることにつきる。

 歴史認識を完璧に一致させることは不可能であろう。しかしながら、ドイツが特にフランス等との間で時間をかけ歴史認識のすり合わせを行い、現在の統一EUに発展しているように、「歴史認識をすり合わせる努力は必要」であり、それも含めて、両国の関係が「特に経済面で、将来に向けた戦略的互恵関係に入っていく」きっかけになることを期待したいものである。

 中国側政府当局としても、日中関係が一層好転し、戦略的互恵関係が構築されることを期待しているはずである。

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