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なぎのあとさき

日記です。

春の帰郷

2008年03月28日 | 日々のこと

今日も2階のベランダから見る桜がきれいだった。
夕方空が曇ると、桜のピンク色が少しだけ濃くなった気がした。

いとしい海。
先週末、猫のお参りでひとり実家に帰ったときのこと。

迎えに来てもらってそのままスパへ。
ちょうど海の上に、大きく、赤黒い色の満月が出たところ。
パパはフロに1800円なんて高い、っていうけど、
温泉に入りながらこんな月が見れるんだもん、
私は払うね。むしろプライスレス。
前の日はマッサージに行きたいって思ってたのに、
海水の温泉効果でまた、重力すら感じないほど、
身体が軽くなった。

晩ご飯、ふきのとうの天ぷら、ふきの葉炒め、ふき煮、
タケノコ煮、そのほかどれもこれも美味しかった。
内P見て、ナウシカ読んで、4時に寝る。

次の朝は、庭にゴザを敷いて朝ご飯。
トンビが来て上空を旋回するので、
細い支柱に京がんもを刺してみたけど、
住宅地で電線が多いからか、
トンビは降りてこなかった。
春の陽射しが降りそそぎ、
キンギョソウやハナカンザシやプリムラの花がいっぱい咲いた、
お庭で食べる朝ご飯、おいしかった。
猫のお墓の緋桜は、小さな花をたくさん咲かせていて、
毎日メジロが来るそう。

午後はお散歩。

大きな木いっぱいに、
明るい黄緑色のお花が、
アクセサリーみたいに咲く。
マモンは花材にしようとしていた。
灯台を回って、
山を降りる途中で見えた海。
水がよく澄んでいた。
シダの新芽。
鳥のひなみたいに、
フサフサした毛が生えている。
しっとりしている。
新芽が開きかけ。
株が大きくて、
なんかすごくて、
すごい見てしまった。
すごいっていうのは、
生命力のこと。
このイチゴのようなお花も、
今が開花時期らしい。
山にくると毎年、
新しい発見がある。
これまでも見てたんだろうけど、
気がつかなかったこと。
私が山の植物観察してる間、
パパ&マモンはアシタバとノビルとりに夢中。

海に降りる。
ほわほわあったかい海。
持って来たコーヒーも、海で飲むとめちゃめちゃ美味しい。
マモンがおにぎりを取り出すと、パパはすごく嬉しそうだった。
途中ではぐれ、私を探して走ってくるパパはマラソンマンというかヒーローのフォームだった。
子供たちは、余裕で海に入って遊んでいた。

帰って、ノビルと天ぷらの残りのゲソで作ったチヂミ風のおやき。
また庭に七輪を出して、ポークのバーベキュー。
京がんもはそのままあった。

猫のお参りに来て、
山と海の春と、旬の味を思う様満喫。

猫のことを静かに感じたのは、
東京に戻って数日たった、花冷えのする今日だった。
猫のKが天に召されたのも、
今日と同じ、春なのに寒くて、冷たい雨の降る日だった。
どこにいようと、いなくなった猫のことを、
感じるときは感じる、季節の記憶。
15年たっても、涙も出る。

ナウシカのママは、ナウシカ以外の子供たちが育たなかったことで、
癒えない悲しみで心をおかしくしてしまったけれど、
いとしい猫が寿命をまっとうして天に召されることは、
癒えない悲しみでもないし、
心がおかしくなることもないと、
15年たった今よくわかる。
涙は出るけど、癒えない悲しみの涙とは違う。
季節が呼び起こす記憶が、
涙になってあふれるだけ。
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