この冬は、平均的な気温と言われていますが、ここ2~3年が暖冬だったので余計に寒く感じられます。そのせいか年頭から風邪にかかる人が多く、特に高熱を発し、せきが出るなどの経過の長いのが特徴のようです。養豚の世界でも、昨年は肺炎が流行して大きな被害を与え、ついには年間を通じて、北海道から九州地方まで全国的に発生となりました。 聞くところによると、肺炎の種類のうち、パスツレラ肺炎との情報がある豚の肺炎には、そのほかにもマイコプラズマやヘモフィルスなど数種の菌もあると言われています。それら肺炎も経営を圧迫する疾病ですが、肺炎を引き起こし、そのほかの疾病の源ともなる風邪は、いわゆる「万病の元」の言葉通りと言えます。 以前にも書きましたが、豚の疾病には、伝染病と自発性の二つのものがあり、その原因としては、飼養管理にあるものと、寄生虫によるものとがあります。最も恐ろしいのは伝染病で、代表的な豚コレラをはじめ、その対策として、ワクチン接種の励行が必須ですが、これは免疫抗体を上げることを目的としています。 近年、豚コレラ撲滅の運動が高まっていますが、その基礎となるのは、豚コレラを消失させることです。これには地域ぐるみの運動が必要で、それには疫学的な考え方が第一です。また、豚自体の抗病性や免疫賦活作用の向上が大切になります。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの20年の歴史の中でも、投与から約一ヶ月くらいで肺炎がなくなり、今までのような抗生物質や抗菌剤を使用しなくなったという効果が認められています。その他の疾病も発生しなくなり、薬品購入の激減と、経営状態の充実が図られ、ゆとりも感じられるようになります。 また、発情再帰が早くなり、離乳後5~7日目で種付けが出来るようになり、しかも産子数も増えるので、一腹年間20頭以上の成績を上げて、育成豚舎が満杯との嬉しい悲鳴が聞こえるほどです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは薬品ではありませんので、その点を理解して使用しないと、せっかくの宝も持ち腐れとなってしまいます。結果を確認しながら使用マニュアルを守って使用しますと、約一年で、目には見えませんが、豚舎の周囲にド-ムのようなバリア-ができて疾病の侵入を防ぐようにです。その際、豚舎の周囲に石灰を坪当たり五kg散布し、豚舎内部には石灰乳を塗布、あるいは噴霧して、疫学的基礎をつくることが必要です。 中には、せっかく活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用しても一応の成果を上げても、それが自信がついてつい使用を休止し、また、元のような疾病事故の連発となる場合もあります。それで反省するとよいのですが、のど元過ぎれば熱さを忘れて、繰り返してしまう人もいますのです。 東北に「カンパ火にこりず」という諺がありますが、自然界の仕組みを取り入れた活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、まさにこの粘りと継続が大切なのです。 世の中では、豚の肺炎や他の疾病が心配されていますが、その報告をするほどではないようです。しかし、反対の人も多く、きちんと使用方法を守らない人が多いのが玉にきずです。 32年前、約三五万戸と言われ全国の養豚家数も、今や一万三〇〇〇戸。むべなるかなは、私一人の思いではないと思います。 豚コレラ撲滅も結構ですが、その基礎となる疫学的考察からの、飼養管理体制の構築が第一であると考えます。