ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「糸状菌と酵母菌の併存に成功!成長を促進する夢の発酵食品」

2016-02-29 09:15:05 | 日記
 2000年問題などという名称で、気ががりな日時が刻々と近づいているこの頃です。コンビュ-タの誤作動を招く恐れがあるため、政府が年末年始へ向け、国民に呼びかける留意事項の原案が10月14日、明らかとなりました。 各家庭に対しては、2日、3日分の食料や飲料水の備蓄のほか、常備薬などは事前に入手して保管するようにと勧めています。また不安につけ込んだ悪徳商法や詐欺には注意するよう呼びかけています。 中小企業には、コンピュ-タ-のデ-タ-を保存したり原材料の在庫などを確認しておくことなどを指摘し、まさに天変地異による非常事態への備えとは異なり、確実にくる事実に対し、今までにない備えを警告しています。 アメリカでも、10月15日に大統領委員会のコスキネン委員長が政府による国民向け留意リストを発表し、先進各国の対応は大詰を迎えているとのことです。 憂うことなく、安心して新しい年を迎えたいものです。 さて、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの普及も20年の節目を迎え、その成果は畜産農家の認識の高い人ほど顕著であり、着実に経営充実の実績を継続しています。 一般にあるいわゆる酵素商品との違いを再び復習の意味で書きたいと思います。 そのル-ツは、東京農業大学住之江研究室にさかのぼります。特許公報昭和49-27790 公告昭和49年7月20日日本国特許庁「糸状菌と酵素菌を併存させた濃厚飼料」発明がそれです。以下に詳細な説明をしていきます。 この発明は、大豆を原料としてこれに糸状菌を繁殖させた酵素菌と酵母とを併存させて動物体内の自己消化による飼料の栄養効率を高めたものです。この発明の実施によって製出した飼料を、特に自己自身では酵素造成力の少ない幼稚動物に投与して、その成長を促進する濃厚飼料を提供する目的でなされています。 従来、同一の原料を培養基として、糸状菌と酵母菌とを同時に繁殖させることは困難であり不可能に近いとされていましたが、飼料中に酵素と酵母が併存することは、その飼料価値を高めます。 その相乗的作用により、動物特に幼稚動物の成長に優れた効果をもたらすものであることが実験の結果、明らかにされていました。そしてそれが望ましいものであるとされていながら、これまでは製出する方法がなっかたのです。 しかし、この発明により培養基となる原料と酵母菌に特殊な加工を施すことによって糸状菌と酵母菌を生存させることを実現したのです。 すなわち、大豆に有機酸を添加して酸性となし、これを蒸煮したのちに放冷し、これに酸性の側において強いアスペルギルス属菌種と、同時に酸性の側において強いサツカロミセス属あるいはトルラ属の菌種にスタ-タとして少量のブドウ糖など糖類をよく混合して塗り付けたものを接種して製麹室に入れます。 そして、常法により製麹したものにリン酸ナトリウム、プロピオン酸などの乾燥剤および防かび剤を添加し、粉末にして長期保存に耐えうる濃厚飼料をつくり上げました。人間向けの製品は錠剤で、名称は「ベルフィ-ユ」。「麗しき乙女達」という意味のフランス語です。

「ゴ-ルデンエ-スで、環境型保全畜産技術」

2016-02-23 08:43:46 | 日記
豚を100頭以上飼養している農家は、豚尿を素堀りの溜め池などに放流できなくなることが、法律で規制されることになりました。このような経営の大型化に伴い、養豚農家に求められるふん尿処理と悪臭対策への対応は厳しさを増しています。 これに関して、平成10年8月5日付けの日本経済新聞に神奈川県伊勢原農業改良普及所がふん尿処理の実態を調査した興味深い記事が載っていましたので、紹介したいと思います。 この記事では、経営基盤の弱い農家のため、放線菌を利用して良質な堆肥生産と消臭を行っている養豚経営を取り上げています。農家が堆肥化施設を造るには多額の投資が必要ですが、この養豚場では、①消臭目的の飼料添加物10kg4000円。②ふん尿液肥化に使用する廃水処理菌1kg当たり三万円。③液肥化のための発酵放線菌1kg当たり3万円・・の三種類の放線菌を使用しています。 種豚豚房は固液分離式なので、固体分を分離、米ぬかで水分調節した後で、発酵放線菌を豚ぷん1リ-ポ-メイトルにつき1kg混ぜて種堆肥を作ります。完成した堆肥は、半分を常に種堆肥として戻して良質な堆肥を作るようにします。液分は浄化処理されます。 肥育豚房はふん尿混合型で、豚舎下が尿ピッチになっています。ここでオ-バ-フロ-されたものが、二つの貯蔵槽には廃水処理菌が三ヶ月に1回500g投入されます。 この養豚場の場合、月に六万円の放線菌代がかかっていますが、十五万円かかっていた衛生費が五万円に減ったので、効果はおおきとのことです。また、特別に高価な施設を造る必要もないことから取り組みやすいようです。ただし、自分の目で効果を見ないと納得しにくいこと、放線菌を上手に維持しないと失敗することがあるので、普及には時間がかかるだろうと記事は締めてありました。 そこで我田引水ですが、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スならばどうでしょうか。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、放線菌のように不安定(殺菌汚染のこと)ではなく、またふん尿処理だけというように、独立した問題には限定されてはいません。 第一に、豚の生理機能を活性化させ、飼料の利用を高めるので、疾病の発生を激減させて、衛生費、特に抗生物質、抗菌剤などの高額な薬品代をゼロ近くにします。 次に、発情再帰では五日で種付けを可能にし、年間一腹は二十頭以上(二十四頭)。育成率は肉豚出荷が示す通りです。当然、経営の各部門で好成績を残します。 その上で悪臭公害はなくなり、ふん尿処理では尿や洗浄汚水の処理のため特別に、沈殿槽に5kgの袋を、穴をいくつか開けておくだけです。それだけ、水質汚泥法にあるBODやCOD、SSなどの基準の三分の一に減少します。また、大腸菌についても、汚水1ml中に3~4000個あったものが3個ほどになったという検査結果も出ています。 ふん尿処理だけに資金を投入するほど、養豚経営にはゆとりはなく、公害だけを考えた見方は、反省する必要があるでしょう。臭いがなく、ハエもいないのは当たり前のことで、まず豚舎周辺にミミズのいない環境をつくらなければ、何をやってもだめでしょう。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-ス使うのはそれからです。

「ゴ-ルデンエ-スで踏み出せ、悪臭対策の第一歩」

2016-02-19 08:45:23 | 日記
 農水省が発表した1999年畜産統計(2月1日現在)を見ますと、農家の高齢化や後継者不足、小規模農家の飼養中止などより、全畜種で飼養戸数は前年比5~6%台の減少となりました。その原因として、乳用牛では乳価の低迷、豚に関しては悪臭などが挙げられています。 飼養頭羽数では、規模拡大により肉用牛、豚は前年並みを維持しているももの、そのほかの畜種では1~2%台の減少となっています。 豚は、飼養戸数が1万2500戸と6.7%減少しましたが、1戸当たりの飼養頭数が790頭と51頭増えたため、総飼養頭数は987万3000頭前年並みとなりました。 飼養戸数減少の要因として、悪臭が挙げられていますのは非常に残念なことです。悪臭の発生は、経営状態が悪い養豚場の目安の一つと言えましょう。ふん尿処理の実行は難しく、多額の投資と労力の問題とが重なり、時に手の打ち用もないほどです。「くさいものにフタを」式では、いたちごっこであり、問題はいつまで解決しないと言っても過言ではありません。だからといって、この問題だけに特別に投資するのも難しいものです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは投与後、腸内細菌叢を活性させることで、生理的な機能代謝をも活性化させます。これにより免疫賦活作用が上がり、中にもワクチン接種後の抗体価は約10倍も上昇します。 その結果抗病力が強まり、豚は従来の抗生物質や抗菌剤に依存しない体質となります。特に肺炎が減少し、そのほかにも、得体の知れないヘルペス様疾患を防御できるのは周知の通りです。 また、発情再帰、種付け作業の確実性、産子数の増加、一腹年間20から24頭へ、育成率もト-タル肉豚出荷頭数で求めるなど、経営の基礎をガッチリと固めてくれます。 そして、悪臭をシャットアウトし、蠅のいない豚舎周辺環境が出来上がります。ただそれだけのことですが、このことは本誌81回の掲載が証明しています。養豚農業経営にこだわって普及しているのもむべなるかなと、ご理解いただきたいものです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは食品です。薬品ではありません。おなかの空いたところにご飯を食べたような急激な結果は望めません。 まして養豚場や飼養管理技術では、長い間定礎となる指標もなく、あれこれと手探りし、簡単に手に入るものやよいところ取りをすることが染み付いている人、手の打ちようがなくて、どう展開すればよいかと悩んでいる人が多くいます。疫学的な見方から、10年かかっても悪い経営しか得られないということも多く見受けられます。 これを見直すには、やはり10年をかけるというくらいの覚悟が必要なのです。減反で荒れた水田を元の姿にするのに、5年、10年をかけるというのと同じ思想が必要です。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの特徴は、初めの10日間5%添加を続けると、ふんの色が変わり、それにつれて悪臭もなくなってきます。その時豚の体内、特に腸内細菌叢では変化が起きているのです。 そして、前述したような変化や効果が現れ、それが定着してきます。肉質の変化も見逃せないものがあり、熟度やうまみ、軽い食感などは、一般に言われている銘柄豚とは違った存在として評価されています。 いわば酵素豚と表現しても過言ではありません。しかしそれは一朝一夕ではできませんということも、重ねて申し上げておきたいと思います。

「菌の侵入を防ぐバリア-となり、肺炎、その他の疾病から豚を守る」

2016-02-18 09:17:27 | 日記
この冬は、平均的な気温と言われていますが、ここ2~3年が暖冬だったので余計に寒く感じられます。そのせいか年頭から風邪にかかる人が多く、特に高熱を発し、せきが出るなどの経過の長いのが特徴のようです。養豚の世界でも、昨年は肺炎が流行して大きな被害を与え、ついには年間を通じて、北海道から九州地方まで全国的に発生となりました。 聞くところによると、肺炎の種類のうち、パスツレラ肺炎との情報がある豚の肺炎には、そのほかにもマイコプラズマやヘモフィルスなど数種の菌もあると言われています。それら肺炎も経営を圧迫する疾病ですが、肺炎を引き起こし、そのほかの疾病の源ともなる風邪は、いわゆる「万病の元」の言葉通りと言えます。 以前にも書きましたが、豚の疾病には、伝染病と自発性の二つのものがあり、その原因としては、飼養管理にあるものと、寄生虫によるものとがあります。最も恐ろしいのは伝染病で、代表的な豚コレラをはじめ、その対策として、ワクチン接種の励行が必須ですが、これは免疫抗体を上げることを目的としています。 近年、豚コレラ撲滅の運動が高まっていますが、その基礎となるのは、豚コレラを消失させることです。これには地域ぐるみの運動が必要で、それには疫学的な考え方が第一です。また、豚自体の抗病性や免疫賦活作用の向上が大切になります。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの20年の歴史の中でも、投与から約一ヶ月くらいで肺炎がなくなり、今までのような抗生物質や抗菌剤を使用しなくなったという効果が認められています。その他の疾病も発生しなくなり、薬品購入の激減と、経営状態の充実が図られ、ゆとりも感じられるようになります。 また、発情再帰が早くなり、離乳後5~7日目で種付けが出来るようになり、しかも産子数も増えるので、一腹年間20頭以上の成績を上げて、育成豚舎が満杯との嬉しい悲鳴が聞こえるほどです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは薬品ではありませんので、その点を理解して使用しないと、せっかくの宝も持ち腐れとなってしまいます。結果を確認しながら使用マニュアルを守って使用しますと、約一年で、目には見えませんが、豚舎の周囲にド-ムのようなバリア-ができて疾病の侵入を防ぐようにです。その際、豚舎の周囲に石灰を坪当たり五kg散布し、豚舎内部には石灰乳を塗布、あるいは噴霧して、疫学的基礎をつくることが必要です。 中には、せっかく活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用しても一応の成果を上げても、それが自信がついてつい使用を休止し、また、元のような疾病事故の連発となる場合もあります。それで反省するとよいのですが、のど元過ぎれば熱さを忘れて、繰り返してしまう人もいますのです。 東北に「カンパ火にこりず」という諺がありますが、自然界の仕組みを取り入れた活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、まさにこの粘りと継続が大切なのです。 世の中では、豚の肺炎や他の疾病が心配されていますが、その報告をするほどではないようです。しかし、反対の人も多く、きちんと使用方法を守らない人が多いのが玉にきずです。 32年前、約三五万戸と言われ全国の養豚家数も、今や一万三〇〇〇戸。むべなるかなは、私一人の思いではないと思います。 豚コレラ撲滅も結構ですが、その基礎となる疫学的考察からの、飼養管理体制の構築が第一であると考えます。
 

「悪臭の元を豚の体内から断つ」

2016-02-17 08:29:51 | 日記
 多くの養豚農業経営は、家族労働経営です。その基本になるのは、一腹年間20頭以上の肉豚を出荷することで、これが一つの指標になります。 そのために必要なのが、環境を疫学的に整えることです。豚舎周辺には一坪当たり五kgの石灰を散布し、また、豚舎内は水洗い後、石灰乳を床全面と高さ1m60cmにわたり塗布します。これを6ヶ月に一回励行することが、疫病減少の効果が認められます。 反対に豚舎の周辺が臭うのは論外で、何をやっても効果はないことを覚悟しなければなりません。これができないようでは、悪臭公害の巣と言われても仕方がないでしょうし、ひいては、経営においても赤字転落の兆しと見るべきです。 さて、豚舎の環境整備も大切ですが、豚の体内の整備も非常に重要な問題です。 豚には、高度な栄養価を持つ配合飼料を給与しますが、これはいわゆる高タンパク質、高カロリ-に設計されています。これら、特にタンパク質は、豚の消化能力をフル活動しても消化しきれず、腸管内でアンモニアや態窒素となり、排泄されるふんが臭う原因となります。 体内でアンモニアや態窒素が発生すると、体が酸性(アヂド-ジス)となり、唾液の不足や、腸内細菌叢の非正常化を引き起こします。その結果、消化機能が弱まり、免疫作用も弱くなってしまいます。これではせっかくワクチン接種をしても効果が現れず、疫病が発生するのも当然です。「豚舎が臭いということは、病気の巣と思うこと」。そこで、腸内細菌叢を健全に増進させるために、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが必要となるのです。 食品衛生法に基づく規格食品群39品目の中で実際に使用が許可されているのは乳酸菌、酵母菌、麹菌の三菌のみです。三菌以外の菌に惑わされないことも、二一世紀に向けての出発点なのではないでしょうか。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の生理機能を活性化させ、特に肺炎がなくなります。また、発情再帰が早く、しかもしっかりとわかるようになり、分娩子豚数が増え、育成率が上がるなどの効果がみられ、肉豚出荷が安定し、ひいては経営を安定させる基礎となります。 現在はあまりにも情報や選択肢が多過ぎます。いざ選択しなければならない時に、ついあれもこれもと手を出し、結局は元の木阿弥となってしまうこともあります。しかし養豚農業経営は、計画を建てたなら、一歩一歩積み重ねることが大切なのです。 養豚経営歴が長いからといって、ベテランとは言えません。自分の信念もなく、他人の見よう見まねや、よいところだけを猿まねしようとしても、結果は今までと少しも変わらないとの声を聞きますが、先輩諸兄がちゃんとした経営を見せれば、いくらでも後継者は続くものではないでしょうか。 養豚の世界は、豚価がよくなったといっては喜び、低価格になったといってはがっかりして、豚の数もそれにつれて増えたり減ったりと同じことを繰り返しているように思われます。こうしたことは大体、半年周期で推移しているようです。 私は、これからの養豚農業経営は、飼料作物のことなども考えて、自然方式、特に弥生式養豚などもいいのではないかと考えているこの頃です。