ラルフの日記

お星様になったゴールデンのラルフと昨年お空にいってしまったピレのルーク☆
そして現在、3代目のピレ、エルモの毎日です☆

狂言 ござる乃座 47th を観る@ 国立能楽堂

2012年10月25日 14時33分53秒 | 萬斎
こんにちは。急に寒くなって秋めいてきましたね

映画の公開が近いので近頃テレビでも萬斎さまの露出が多くてヒジョーに嬉しいです。
昨年から今年にかけてのホンダのCM以来です。

萬斎さまにオススメされたので車をステップワゴンに変えました
萬斎マニアラルママです。

すいません、狂言ネタ続きで


10月24日、「ござる乃座 47th」を観てきました。
今回はいつもの楽しいメンバーヽ(・∀・)ノうにまいすさんとYちゃんヽ(・∀・)ノ

場所は国立能楽堂、いつものように開場の2時間前に千駄ヶ谷駅で待ち合わせ、
そして3月の時にも行ったGoodMOrningCafeで軽く?食事をしながらたのしいおしゃべり

前回私は「ヘルシーバーガー」をオーダー、今回はアボカドバーガーにしてみました。

例によって軽食とは言えないボリューム(笑)
見上げるちびちびう~に~ちゃん


うにまいすさんとYちゃんはまたもやコラーゲンカレー

カレーの海に飛び込んでいいですか?byう~に~

そして最初からオーダーするつもりだった食後のケーキセット

食べたかったフルーツタルトもくるみ入りのミルクレープも売り切れ
仕方ないのでうにまいすさんと私はキャラメルソースがけのシフォンケーキ、Yちゃんはモンブラン
どちらもおいしゅうございました~
食事&ティータイムでは近頃の萬斎さまネタやら犬話で盛り上がり、あっというまに午後6時。開場は6時15分。
歩いてすぐの能楽堂へ

今回はめったに上演されない大曲「花子」(はなご)を萬斎さまが演じられるということで超・超・楽しみにしていました。

「花子」(はなご)--あらすじ--

夫  野村 萬斎
妻  野村 万作   太郎冠者  三宅 右近

後見 石田 幸雄  深田 博治


洛外(都の外)に住む男が、以前、美濃の国[今の岐阜県南部]・野上の宿(のがみのしゅく)でなじみになった
遊女・花子(はなご)が都に上ってきて手紙をくれたので、妻の目を盗んで会いに行こうとします。
男は妻に、最近夢見が悪いので諸国の寺々にお参りに出かけたい、妻がどれくらいの期間かと尋ねると「十二~三年」という。
しかし妻はそんなに離れていることは耐えられないというと、「ではせめて三年」と答える夫。
また妻がそれも嫌だというと夫は「それではせめて持仏堂に籠もって一晩座禅する」と言い、
決して邪魔しに来てはいけないと禁じます。そこで妻に怪しまれましたがそんなことには気づかず浮かれる男。
妻が覗きに来たときの対策に、衣(きぬ)をかぶせた太郎冠者を身代わりにして花子のもとに出かけます。
結局、真相を知った妻は激怒し、今度は自分が衣をかぶり、夫の帰りを待ち受けます。
そうとは知らず、夢見心地で帰ってきた男は、座っているのが太郎冠者だと思い込んで、
花子と過ごした夜の一部始終を語って聞かせます。
ところが衣を取ると妻が出てきて仰天し、(この時の夫(萬斎さま)のリアクションが超ウケた)
怒り狂う妻に追いかけられ、男は逃げまどいます。

最初は男の味方のように振舞っていた太郎冠者が妻に見つかるとあっさり男を裏切り妻のいいなりになってしまうところや
男と太郎冠者が妻を怖がって裏では「山の神」と呼んでバレたらやばいだろうなぁ、と思いつつもそれでもどうにかこうにか言い訳をつくり
別の女性のもとに一晩だけでもと行ってしまうという嫉妬深い妻を持つ男の浮気話を描いた狂言です。
70分の大曲ですがそんな時間を感じさせない小気味よい狂言でした。
また大曲だけあって?夫の萬斎さまの装束も前半は上が輝く橙色、下が白の組み合わせ、後半は上下白でいつもの肩衣とは違う
豪華な感じで「ほんとに綺麗」としか言い様がありませんでしたよ

今回、席は脇正面の3列目、いままで正面席しかとったことがなかったので萬斎さまの横顔しか見えないんじゃないかと思っていたら
意外にも能舞台の上をまんべんなく移動、萬斎さまの立ち位置が舞台の橋掛かり寄りだったのでより近くで萬斎さまを見ることができて
正面席よりいいじゃん!と喜ぶワタクシ達でした。


さて続いての曲は 「茸」(くさびら)-- あらすじ

山伏  野村 遼太
何某  石田 幸雄 
茸   高野 和憲  深田博治 月崎晴夫 竹山悠樹  野村裕基  ほか4名

後見  野村 萬斎


ある男の家に得体の知れない大きな茸(くさびら)(きのこ)が生えて、取っても取っても一夜のうちに元のように生えて気味が悪いので、
男は法力の強い山伏を訪ねて祈祷(きとう)を頼みます。
山伏は男の家へやってきて、おもむろに祈祷を始めますが、茸は消えるどころか、祈れば祈るほどどんどん数を増していき、
動き回っては山伏や男にとりつき、いたずらをしたりします。
疲れ果てた山伏が、最後の気力を振り絞って祈ると、鬼茸が襲いかかってきたので、山伏はたまらず逃げ出してしまいます。


この狂言は言葉もわかりやすいし内容もシンプルで茸たちのシュールな動きや遼太くん演じる山伏が祈祷をするときの「ぼろ~ん、ぼろ~ん」という
セリフにも動きにも「あははは」と笑ってしまう楽しい曲です
最後もなんだかわさわさキノコたちが出てきてコントっぽい終わり方(笑)

曲の途中の茸たちが沢山出てきて、何某と山伏を囲んでしまう動きのところで、姫の着物と面をつけた一番小さな「姫茸」を
萬斎さまの息子さんの裕基くんが演じていたのですが、茸が動き回って止まったところで着物の裾がちょっとめくれてしまいました。
それをずっと後ろから厳しいぃ~視線で見つめていた後見の萬斎さま。
おもむろに立ち上がり、その視線のまま一直線に裕基くん、もとい姫茸のもとへ行き、着物の裾をぴしぴしっと音が聞こえそうな勢いで直していました。
萬斎さま、裕基くんが出ている曲で後見をされているときはいつも厳しい視線ですね~(そりゃそーだ。)
見ている方も「終わったらパパに叱られるんだろうなぁ」と思いつつ、厳しい表情で後見にいた萬斎さまがあまりにもステキすぎて
帰り際、Yちゃんに「私もあの顔で叱られたい・・・」と言ったら
Y「このド変態がっ」って、えぇ、いいんですよ、ド変態と言われても
だってワタクシ、 萬斎マニアですから。


そんなことで、今回もとっても楽しい狂言会&プチ女子会?でした


来月も行っちゃうもんね







野村万作 萬斎 狂言の現在2012 を観る。

2012年10月25日 12時40分44秒 | 萬斎
ラルフの誕生日の記事と日にちが前後してしまうのですが。

こんにちは。萬斎さまの公演は、毎回前の方の席でガン見。
萬斎マニアラルママです。

例によって長いので興味のない方はスル~しちゃってOK牧場



9月某日、横浜関内ホールにて「野村万作 萬斎 狂言の現在2012」を観てきました。

この日の曲は「蚊相撲」「千切木」小舞「景清」

まずはレクチャートークで紋付姿の萬斎さま登場


夏の「藪原・・・」の五分刈りからちょっと髪も伸びて短髪の萬斎さまもいい感じ。
曲の解説を一通りされて、後半はこの秋予定の一年遅れでようやく公開の映画「のぼうの城」の宣伝をされていました(笑)
11月2日公開です
もちろん観ますとも、何度も観ます。
だって私も共演者(←妄想)ですから(笑)
約30分のステキトークがおわり、まずは「蚊相撲」



「蚊相撲」--あらすじ

大名    石田 幸雄
太郎冠者  高野 和憲    蚊の精  深田 博治

後見    中村 修一 

最近の都では相撲が大した人気なので、大名は相撲取りを雇うことにした。
そこで太郎冠者に命じて、探しに行かせる。
太郎冠者がいいつけどおりに、海路に通じる大通りで人を待っていると、そこに蚊の精が
通りかかる。
蚊の精は都へいって人の血を吸おうと思っていた。そんな蚊の精の思惑も知らぬ
太郎冠者は奉公したいというのを聞いて喜んで、連れて帰る。
早速相撲の腕試しをしようということになって、大名が組合ってみると
どうにもふらふらしてしまう。太郎冠者に介抱される内に、蚊の精だと気づく。
そこで大名が、蚊を団扇で仰いで弄ぶうちに自分も血を吸われて蚊の精に倒されてしまう。


この曲は大名が「やっとな!」という掛け声とともに大きな団扇で蚊を仰ぐ場面がN○Kの子供番組で放映されたりしていますね。
狂言ってこういった「蚊の精」とか「蛸の精」とか「鮒の精」といった動植物や虫の精なんかが登場したりして
けっこうファンタジーな世界観もあったりします。

部分的には見たことあったけど、狂言で全部観たのは初めてでした。
蚊の精のコミカルな動きや大名石田さんの間の取り方が絶妙で、面白かった~



休憩を挟んで万作さんの小舞「景清」です。

地謡  内藤 蓮    野村萬斎   石田幸雄   高野和憲


この舞は能の「景清」後場で景清が語る屋島の合戦で敵方の三保谷四郎と力比べのしころ引きをした武勇談を狂言小舞にしたもので
万作さんの舞は御年80歳にしての軽やかな動き!なんか頭の位置がぜんぜん揺れなくて平行移動しているようでなんとも
すごいとしか言い様がありません。


続いて「千切木」ちぎりき --あらすじ 

太郎   野村 萬斎
当屋   深田 博治
太郎冠者 月崎 晴夫

立衆   中村 修一  破石 澄元  内藤 蓮  加藤 聡   
女    高野 和憲

後見   野村 万作


当屋(連歌の世話人)はある日、太郎冠者を呼び出して、連歌の仲間たちを呼んでこいと言いつける。
しかし、近所の嫌われ者太郎だけは座がしらけるので呼ぶなという。
やがて連歌仲間たちが集まってくる。
そこへ やってきた太郎は、自分だけ呼ばれないのは間違いに違いないといって無理に集まりに
参加してくるが、掛け軸のかけ方が良くないとか生け花がよろしくないといって座をしらけさせる。
怒った連歌仲間たちは太郎を打ち倒してさんざんに踏みつける。
踏みつけられた太郎のところへ、太郎の妻がやってきて、さんざんに踏みつけられて悔しくないのか、
太刀と棒を持って仕返しにいけという。
妻に行ってくれと太郎はいうが、女にいけとは何事だといって妻は取り合わない。
渋々に妻も一緒にいってくれといって、二人で仲間たちの家へ行くが、みんなめんどくさがって居留守を使い出てこない。
けんかにならずに内心ほっとした太郎は、妙に気が大きくなり謡いながら意気揚々と妻に勇ましさを誇示する。
妻もその姿に満足して、太郎を愛しいと言って背負って去っていく。


「千切木」も初めて観た曲ですが、ここでの太郎みたいな空気読めないチックな人、いるいる~・笑 と思いながら
観てました。
居留守を使う立衆とか太郎より強い妻と太郎のやり取りとかすごく面白くて会場からはけっこうどどっと笑いが出ていました。
(狂言に出てくる女性は「わわしい」と表現される元気があって、やかましくて内面がパワフルな女性が多いです)



今年の夏もいつまでも暑くて、なんだかだるい~って感じでしたが、
そんな夏の終わり、秋の始まりにからりと笑える楽しい狂言会でした


来月は「ござる乃座 47th」



今日のラル☆ルー  「おやつ待ちでござる