バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

なぜ平常心でいられたのか…

2017年04月03日 21時51分36秒 | バス運転士
午後のA駅経由B駅行き、その復路でのこと… A駅で20人くらいを乗せて発車しようとしたら、中扉付近の席に座っていた女性が通路を歩いてきたので、「あれ? 今、乗った人だよなぁ? ひょっとして乗り間違えたのかな?」と思っていたら… 「すいません。ここへ行きたいんですけど、どこで降りたら近いですか?」と言いながら、スマホ画面の地図を見せたのだった。

私は「え~っと…」と言いながらメガネをずらして見たのだが、パッと見ただけでは「日本のどこかには間違いない」と言える程度しか分からず… すると、それを察した女性が指を使って地図を拡大してくれたので、「あぁ~ このバスは、この道を通りますので… ここに◎◎町ってありますよねぇ? 同じ名前のバス停でいいと思いますよ」と答えた。

約20分後、女性が◎◎町停で「ありがとうございました」と言いながら降りて行き… 私はバスを発車させてから「あの地図の道路、本当にこの道でいいんだよなぁ~ 最寄りのバス停、本当に◎◎町停でいいんだよなぁ~ ま、メチャメチャ遠いわけじゃないんだから、通行人に聞くか、訪問先に電話で聞けば、すぐに分かるだろう」などと考えていた。

バス停を発車して1分も経たないうちに、路線の分岐点となっている交差点に接近… 信号は青… 私は左ウインカーを出して左折時一時停止… ではなく、ハンドルも切らずに交差点に入りかけたところで止まった… その時! 私は「ん? 何をやっとるんだ!? 何かおかしい…」と我に返り… 目には“直進の矢印”が、耳には“「直進、直進」という音声”が飛び込んできたのだった。

これまで、危うく“やっちまいそうになった時”は、少なからずドキドキしたものだが… なぜか今回は全く動揺することなく平常心で、その後、何事もなかったかのようにウインカーを止めて直進したのである。それはつまり… “マジでいっちゃってた”ってことなのか!? それなのに、交差点に入りかけたところで止まったということは… ついに、バス運転士の究極奥義“妄想運転”を身に付けたに違いない! アタタタタァ~(何が究極奥義だよ! 運転中に変な妄想をしとるんじゃないぞぉ~ ハハハ…)


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