発車間近になって、一人の若い女性が運転席横まで両替にやってきた。まずは千円札を両替、100円玉10枚が出てきた。次に100円玉を両替、50円玉1枚と10円玉5枚が出てきた。それを手に取って… カラァ~ンコロコロ… 1枚の硬貨が手からこぼれてしまったらしい。確かに、私の足元に落ちたように聞こえたし、硬貨が落ちて転がる振動が足の裏に伝わったし… 私はチラッと足元を見たが、硬貨が見当たらなかったので、その女性に「いくらですか?」と尋ねると、彼女は「100円玉です」と答えた。私は「あとで探しておきますから…」と言いながら、ポケットマネーの100円玉を手渡した。そして、終点で忘れ物チェックをした後に、運転席周りを探したけれど… 見つからない。あるはずの100円玉が見つからないのである。あぁ~、またもや私のポケットマネーが… コーヒー1杯飲んだつもりで諦めるか…