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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

太い野郎と細い機械

2009年02月04日 08時33分04秒 | バス運転士

昨夜、終点の某院まで乗っていたのは二人だけだった。まず若い男が降り、次に若い女が… と思ったが、私は慌てて「ちょっと待って! 定期か何か!?」と男を呼び止めた。男はバスを降りて2~3歩だけ足を進めたが、すぐに戻ってきた。そして「あぁ… 忘れてました。さっき音が鳴ったので…」と言いながら、財布からバスカードを取り出して精算して行った。私は疑いの眼で見つめながらも「アリガトウゴザイマシタ」と言った。実は、たまにあるんですよ。もっと大勢の乗客が降りて行く流れの中で、一人がバスカードの精算でもたついた時などに、次の乗客が定期券を見せたのかどうか不明なまま降りて行ってしまうことが… もしかしたらその男も、かつてそういうことをやって上手くいったことがあるのかもしれない。

某院行きの途中、某団地で数名の乗客が降りた。その中の一人のおばさんが「ちょっとカードがおかしい」と言いながら精算機にカードを入れたけれど、エラー音と共にカードが戻ってきてしまった。カードが折れているわけでもなく、見たところ何も問題なく… 私が「カードの磁気的な問題なのか?」と思った時、おばさんはカードを上着でササッと擦って精算機に… すると見事に「ピンポォ~ン!」と通ってしまったのである。おばさんが“ミセス・マリック”に見えた瞬間であった。後で、他の運転士に聞いたところ、本当に小さなホコリや汚れなどでも通らないことがあるとか… 弊社の機械が、そこまで“繊細”だとは知らなかったなぁ…