ユナイテッドシネマ金沢で「ノマドランド」観ました。 公式サイト
2020年アメリカ映画 監督:クロエ・ジャオ
車上生活者を描いたロードムービーです。ノマドとは遊牧民のこと。
ネバダの企業城下町で暮らしていたファーン(フランシス・マクドーマンド)。
リーマンショックによる企業倒産で職を失い、キャンピングカー生活をすることになります。
アマゾンの箱詰めやダイナーのキッチン担当、
キャンプ場の掃除の仕事など、季節労働をして日銭を稼ぎます。
行く先々のノマドと知り合い交流する。
ノマドのコミュニティがあって、情報交換や生活必需品の交換など、みんな和気あいあいとしています。
でもしばらくするとそれぞれ次の地へと旅立っていきます。
キャンピング場所で知り合ったデイブは何かとファーンを気にかけていてそれはいいとして亡き夫との思い出の品(食器)を割られてしまった。
そんなデイブはノマドの生活に別れを告げ、息子一家と暮らすことを選ぶ。そのデイブの家へ会いに行ったファーン。
温かい食事をとり、清潔なベッドで眠り、デイブの家族に暖かく迎えられる。デイブは「ここで一緒に暮らそう」とファーンに申し出るのですが、でもデイブの元を去る。
壊れたキャンピングカーの修理代を借金をしに行った姉の元でも「もうキャンピングカーでの生活はやめてここで暮らして」と言われますが、ノマドの生活を選ぶ。
ノマドは「ホームレス」じゃなく「ハウスレス」だというファーン。不安がないわけではないノマドの生活を続け誇り高く生きている。
暗くて重くて気が滅入る感じの話なのかな、と思っていたのですが、(明るくもないけど)暗くない。
ファーンたちの毎日の生活が静かに、優しく流れていくだけ。
まるでドキュメンタリー映画を観ているような気になったりもしたのですが、ファーンとデイブの俳優さん以外は本当のノマドの方々なんだそうです。
アメリカ西部の風景が壮大で美しく、流れる音楽は染みてくるようでした。
ノマドたちは別れの時に「さよなら」とは言わずに ”See You!"と言う。
またいつかどこかできっと出会えるから、なんだそうです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます