グローバル・タックス研究会 ~Study Group On Global Tax~

貧困のない、公正かつ持続可能なグローバリゼーションのための「グローバル・タックス」を提言する、市民研究グループです。

6月23日【講演会】世界の富を盗み、格差助長と民主主義破壊をもたらすタックス・ヘイブン

2013-06-06 | 国際連帯税を推進する市民の会(アシスト)

<5月30日アフリカ・国際連帯税シンポジウムでのイボンヌ・チャカ・チャカさん>

5月27日のNHK「クローズアップ現代」に出演された三木義一青山学院大学教授もごあいさつされます。

<記念講演>
「世界の富を盗み、格差助長と民主主義破壊をもたらすタックス・ヘイブン」
              講師: 志賀 櫻弁護士
  
  ◆超富裕層の隠し資産、タックス・ヘイブンに3200兆円
  ◆欧州連合(EU)、租税回避により年間120兆円の税収を喪失
  ◆日本の海外直接投資の第2位はケイマン諸島(2008年、2009年には1位)

今日、世界中で多国籍企業や富裕層による租税回避(税金逃れ!)が問題となっています。昨年末英国でスターバックスの法人税過少支払いが大きな問題となりましたが、今年に入りアマゾン、グーグルそしてアップルなど米国系多国籍企業も同様であることが判明しました。

5月に入り、米国議会で、そして欧州首脳会合で企業の租税回避問題が焦点となり、6月
17-18日北アイルランドで開催されるG8サミットでこの問題が最優先議題となる予定となっています。

ひるがえって、超富裕層の隠し資産がタックス・ヘイブンに3200兆円もあります。欧州ではこうした隠し資産により、毎年120兆円の税収を失っていると報告されています。日本では「国税当局が指摘した海外が絡む申告漏れは2800億円超」(5/27NHKクローズアップ現代)--しかし、この程度のものではないことは明らかです。そして直接投資など、金融機関や大企業はタックス・ヘイブンを利用しています(現在ケイマン利用は下火となっていますが)。

この結果、「負担能力のある人や企業が国境を利用して回避できるのであれば、税を負担するのは国境を利用できない中低所得者だけになってしま」(三木義一『日本の税金・新版』岩波書店)うことにより、国庫への税収が減少し、社会・公共政策への財源の不足が現実のものとなってきます。「代表なくして課税なし」とは民主主義の基本理念ですが、逆に超富裕層や企業は課税をしないことにより民主主義を破壊していることになります。

どうしてこのようなタックス・ヘイブンという不合理なインフラが存在するのか、今日の欧州等国際社会の対策は十分なのか、日本の市民として何ができるか、じっくり講師の話を聞き議論していきたいと思います。国際連帯税や金融取引税とともに取組んでいくべき課題ですので、ぜひご参加ください。

【講演会-概要】
◆日時: 2013年6月23日(日)14時30分~16時30分
◆会場: 青山学院大学 17号館3階 17310教室
       (地下鉄「表参道駅」より徒歩5分)
       交通マップ⇒ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/access.html 
       キャンパス⇒ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/aoyama.html 
◆定員: 100名
◆参加費(資料代) : 500円(学生は無料)
◆主催: 国際連帯税フォーラム

【お申し込み】
 ・申込みフォーム:http://ow.ly/lAr3d

※参加する方は、志賀櫻著『タックス・ヘイブン-逃げていく税金』(岩波新書)を持ってきてください。本の中の地図などを使います。

≪講師: 志賀 櫻氏プロフィール≫
1970年司法試験合格、1971年東京大学法学部卒業、大蔵省入省。主税局国際租税課長兼OECD租税委員会日本国メンバー、1998年金融監督庁国際担当参事官兼FSF日本国メンバー、特定金融情報管理官兼FATF日本国メンバー、2000年東京税関長、2002年財務省退官、2010~12年政府税制調査会納税環境整備小委員会特別委員。現在、弁護士。

●当日は講演会に先立ち、午後1時より同会場で、国際連帯税フォーラムの第3回総会を開催します。こちらにも参加できますので(ただし議決権なし)、ご関心のある方はどうぞご参加くださ
い。

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