感染症内科への道標

研究学園都市つくばより感染症診療・微生物検査・感染制御の最新情報を発信しております。

フィリピン、世界初のデング熱ワクチン接種を中止 重症化の可能性

2017-12-03 | 感染症に関するトピックス
【AFP=時事】フィリピン当局は1日、致死性のデング熱の原因となるデングウイルスに対する世界初のワクチンの接種を中止したと発表した。

 ワクチンを開発したフランスの製薬大手サノフィ(Sanofi)が先月29日、ワクチン接種によってより深刻な症状が出る可能性があると警告したためだという。

 フィリピンは昨年から、73万3000人以上の子どもたちに同社のデング熱ワクチン「デングワクシア(Dengvaxia)」を接種してきた。このワクチンを大規模に使用した国は世界で初めてだった。

 フランシスコ・デュッケ(Francisco Duque)保健相によると、ワクチン接種により深刻な症状が出る可能性があるとの分析を受け、接種を中止するとともに、専門家や世界保健機関(WHO)らとの見直しや協議を進めている。ただし同保健相は、デングワクシア接種による重症例は報告されていないと強調した。

 サノフィは29日の発表で、同ワクチンは過去に感染歴がある人には有効だが、感染歴がない人に接種した場合、その後に感染したときに通常よりも深刻な症状を一部で引き起こす可能性が、新たな分析で指摘されたと述べた。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リネゾリド(ザイボックス)... | トップ | マスクの効果に関するシステ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

感染症に関するトピックス」カテゴリの最新記事