自分の国は自分で守れ

Mikuのブログ

憲法成立時に反対した共産党が、なぜ護憲を語るのか

2019-05-03 11:32:28 | 日本国憲法

[HRPニュースファイル1983]http://hrp-newsfile.jp/2019/3525/ 

HS政経塾スタッフ 遠藤明成

◆共産党は日本国憲法ができる前、9条に反対していた

5月3日の憲法記念日が近づくと、共産党は、いつも「護憲の政党」であることをPRしています。

しかし、我々日本人にとって、思い出すべき事実があります。

それは、憲法9条ができた時、野党だった共産党は、反対していたということです。

当時、共産党を代表し、野坂参三氏が国会で反対の演説を行いました。

「憲法案第二章は、我が国の自衛権を放棄して民族の独立を危くする危険がある、それゆえに我が党は民族独立のためにこの憲法に反対しなければならない」

(※ここで言っている「第二章」は9条第2項のこと)

当時、共産党は「日本人民共和国憲法」を世に訴えており、そこでは自衛権を放棄していなかったのです。

「すべての平和愛好諸国と緊密に協力し、民主主義的国際平和機構に参加し、どんな侵略戦争をも支持せず、またこれに参加しない」

これは、戦力を持つことも自衛戦争を行うことも可能な条文でした。

当時、そう訴えた共産党が、なぜか、今、護憲の旗を掲げているのです。

◆日本国憲法は「共産党を除く大多数」の賛成でできた

日本国憲法は、実は、共産党を除いた、全政党が賛成してできた憲法でした。

「共産党を代表して野坂参三君より反對意見を述べられ、採決の結果、共産党を除く大多数を以て委員長報告の通り可決せられました」(自民党・芦田均氏)

共産党は、なぜ、かつての主張を捨てて、「憲法9条を守れ」と訴えるようになったのかを、しっかりと国民に説明していません。

元委員長の不破哲三氏は、2000年に「日本人民共和国憲法」を「歴史的文書」として切り捨てました。

これは今後の「基準」にならず、共産党の行動を「拘束」しないと言っていたのです。

単なるご都合主義としか思えません。

◆野党にも本心では「九条ではまずい」と考える人がいる

どうやら、護憲を掲げる野党の指導者でも、九条に問題を感じたりすることはあるようです。

そうでなければ、こんな主張が出てくるはずがないからです。

しかし、「護憲の政党」という看板が掲げられると、そうした発言はしにくくなります。

その矛盾に堪えきれなくなると、他の政党に鞍替えたりしたりする人が出てくるのでしょう。

◆護憲派の主張は、もはや「ファンタジー」

実際のところ、護憲派の主張は、現実離れしたものばかりです。

その典型は「軍隊は国民を守らない」「日本が戦争を放棄し、非武装を貫けば、外国は攻めてこない」「日米同盟で米国の戦争に巻き込まれる」などという考え方です。

これは、中国の軍拡や北朝鮮のミサイル実験から目を背けています。

しかし、それは歴史的な事実から見て、間違っています。

例えば、チベットは十分な軍隊がなかったので、中国共産党の支配下に置かれてしまいました。

非同盟のスイスは、徴兵制を敷き、「自分の国は自分で守る」国を維持してきました。

こうした現実は、護憲派の主張が、世界の実態とは合わないことを教えてくれます。

彼らにとっての脅威は「安倍政権」であり、中国や北朝鮮の軍隊ではないようです。

これは幻想なのですが、その夢をみている方は、北朝鮮が何度ミサイル実験を行っても、いっこうに目を醒ましてくれません。

◆ぶれずに筋を通しているのは、幸福実現党のみ

こうした平和ボケの夢から目をさましていただくためには、憲法9条の改正案が必要です。

しかし、自民党の改憲案は、昔よりも後ろ向きになりました。

現行の九条の条文を残して、そこに自衛隊の根拠となる条文を入れればよい、という程度のスタンスです。

九条の根本改正を訴える政党は、国会には、もうありません。

ぶれずに九条の根本改正を訴えているのは、幸福実現党だけです。

幸福実現党こそが、日本を守る真の保守政党なのです。



【参考】
・帝国議会会議録データベースシステム「90-衆-本会議-35号(回)昭和21年08月24日」
・国会図書館「日本共産党の日本人民共和国憲法(草案)」(一九四六、六、二九発表)
・不破哲三「日本共産党の歴史と綱領を語る」(日本共産党創立78周年記念講演会、2000年7月20日)


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