モノづくりの現場へ 2013年07月14日 09時34分32秒 | 日記 それは私宛に届いていた 一枚のハガキから始まった。 以前、仕事をしていた頃、 大変お世話になったアルミダイカストの 会社経営の女性からだった。 会社関係のつながりというと、 とかくその仕事を離れると 途切れがち。 結構、役職とお付き合いされている方が、 多かったりするのだが、 おハガキを下さった方とご主人は 人と人との関係を重要視される。 その証拠に社員の方々は 長年働いている方が多く、 まるで家族や古くからの友人のような 関係である。 アルミダイカストの工場は クーラーもないところで作業しなくては ならない。 本当に過酷なのだ。 以前、工場に仕事でお伺いする際に、 私が勤めていた会社の社長からは 作業の合間の休憩時間に食べられるもの、 切ったりするものではなく、 その場でちょっとつまめるもの、 塩分、水分、糖分が補給できるものを 差し入れた方が良いと教えられていた。 そして挨拶すること。 ただ電話でお願いしますではなく、 現場に飛んで行って、 鋳造している人、加工している人、 検査している人、皆さんに いつもお世話になっています。 ⚪⚪です。よろしくお願いします! と挨拶することの大切さを教わったのだった。 今の時代、 メールが便利と手書きの温かさを 忘れがち。 頂いたハガキを読み、 今、会いに行かないと後悔すると 強く思ったのである。 そう、手書きの文章から 書かれた方の顔、ご主人の顔、 息子さんの顔、 何度もお邪魔した工場が 目に浮かんで来たのである。 突然お会いしたいと、 メールを送ったところ、 三年以上のブランクがあったのに 昔と変わらず、迎えて下さった。 会社は、 ダイカストの型技術をしっかり習得された 息子さんが、社長に就任されていた。 今の時代に生きる息子さんと 前社長の時代は使っているツールは 違うけれど、 人と人との間にある感情は 変わらない。 どんなに便利な世の中になっても、 活字では伝わらないことが、 たくさんあるのだ。 そんな時、 人と人の関係を重要視される経験者が そばにいて、 新社長は羨ましいと思う。 ソフトランディングには、 経験者の知恵が絶対必要ですから。 そして、 久しぶりに訪れたモノづくりの現場で、 私の背筋がピンと伸びた気がした。 私も頑張らなくっちゃ。