弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件について

2015年06月01日 | 日記

サッカーのことは良くわかりません。

ただ今回のFIFAの汚職事件のことは関心があります。

日刊ゲンダイの記事です。ここをどうぞ。
なお、会長選挙は予定通り行われ、ブラッター氏の5選となりました。
ブラッター氏が選挙妨害のような発言をしていますが、必ずしもそうとは言えないと
思います。

この記事にもあるとおり、ブレイザー氏の脱税がきっかけだったようです。
ブレイザー氏の豪勢な生活ぶりは公知の事実だったようですが(猫のためにマンハッタンの
アパートを借りている?とか、マイアミとバハマに豪華な不動産を所有しているなど)、
所得税の申告は全くしていなかったということです。
ということで、アメリカ西海岸のロスでIRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)が脱税捜査を
開始したとのことです。2011年のこと。
一方、東海岸のニューヨークではFBIが行っていた犯罪捜査から、関係のないロシアの組織犯罪が
浮かび上がり、そこからもブレイザー氏に行き着いたようです。2010年。
ということで、IRSとFBIの合同捜査が始まり、FIFAの数々の汚職につながっていったようです。

容疑者のリーダーたちは複数の国にわたっています。逮捕するにはそれぞれの関係国の協力が
必要ですから準備が大変です。それよりは、1年に一度の総会の場で逮捕すれば手間が省け
効率的というわけです。
ということで、会長選挙とは直接関係はないようです。

なんでアメリカが起訴するの?ということですが、それは、汚職にかかわった金のマネーロンダリング
にアメリカの銀行が使われていたからです。これによりアメリカに管轄があるというわけです。
それともう一つ、こういう国際的で複雑な事件については、アメリカ以外の国では到底手におえない
という実際的な理由もあるようです。

これからまだまだ逮捕者が出てくるということです。

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なぜ関心があるか?
ささやかな一市民ではありますが、これだけ経済活動等がグローバル化されると、マネーロンダリング
がどのように行われるのかなどの裏の知識もアバウトでいいのですが、必要と思います。
結局、不正が行われたときに、その不正を隠すのはマネーロンダリングするしかありません。
マネーロンダリングは手段ですから、使われ方はいろいろです。
今回のFIFAような普通の人にはかかわりのない場合もありますが、一般消費者を騙す詐欺的な投資
などの場合もあり得ますから、アバウトな知識は役立つと思います。
また、いろんなところで経済制裁が実施されていますが、これらの場合は、マネーロンダリング
が制裁の抜け穴として利用されているという現実があるようです。イランなど。

ということで、FIFA汚職ウオッチングをしていきたいと思います。

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6月です。太陽は夏の厳しさとなりました。ちょっとうんざりとしております。