弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

FIFAブラッター会長の辞職表明について、そしてヒラリーについて

2015年06月05日 | 日記

当選を果たしたばかりのブラッターFIFA会長が突然辞任を表明したとのこと。
ここをどうぞ。
世界中で大騒ぎですし、当事者の南アフリカは会見を開いて賄賂ではないと
釈明に大わらわです。ここをどうぞ。

一番深刻な問題は、FIFA内で自浄作用が働かなったということだと思います。
南アフリカが「賄賂でない」と釈明はしても、現実にお金が動いたことは、争いの
ない事実です。そして、それが開催地決定と繋がっていることも疑いようにない
事実のようです。
詳細は別にして(これから徐々に判明するでしょうが)、FIFA内に汚職の構図が
出来上がっていたことが問題なのだと思います。
公然の秘密といってもいいのではないでしょうか?
そういう事実が表面化した段階で行われた会長選挙で、ブラッター氏を当選させたと
いうことは、内部に危機感がなかったからと見ざるを得ません。

不思議なものですね。当選したからこそ、批判や非難が強くなったのですよね。

ただ、FIFAの場合、外圧が決定的だったようです。
広告を出している企業。こういう企業は消費者が神様です。
消費者であるファンの声を無視することは出来ません。
それと、アメリカの司法当局です。
このような外圧がなければ、ブラッター氏は居直り、これまで通りの汚職構造の
実務が行われることになったはずです。

マスコミは事実を伝えるというけれど、実はそれが問題ではないかと思います。
既成勢力は情報操作が可能です。マスコミが事実を伝えるというのは、要するに
情報操作されたものを伝えているわけです。
ということは、既成勢力の情報操作に協力していることに他ならないわけです。
情報操作は巧妙であればあるほど、マスコミはうまく利用されていることになるわけです。
一方、外圧は、相当な力のあるものでなければ、なりません。というのは、消費者で
ある個々人の情報は、マスコミを通して得られるので、マスコミが取り上げるに
足りるものだと判断し、取り上げなければ、知ることはありません。
堂々巡りです。

当選したからこそ、批判や非難が強くなったのですよね。
たぶん、たたく相手がはっきりしてきたからだと思います。

どこまで、改革ができるか、いざ始まると、適当なところに収まることになるかも。
改革をする人たちが今度は内部者になるからです。

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さてヒラリーですが、彼女は危機管理に優れています。だから生き残っているのです。
何もないから生き残っているわけではありません。
何かあるその「何か」が問題です。それが「私的利益」である場合には、FIFA
と同じ構図になります。
国務省がクリントン・ファウンデーションのために便宜を図っていたというような
事実もあるようです。

マスコミは既成勢力には弱いです。特にヒラリーは元ファーストレディーです。
ファーストレディーには失礼があってはいけません。
そして私たち自身もです。人はまずは既成勢力を信じるものです。
日々の生活の基盤になっているものを疑っていては生きていけません。
当然の前提としているわけです。
更に、既成勢力はいうと、その信頼に安住し、徐々に堕落していくのです。
人間の本質ですよね。
これが一番大きな問題だと思います。

自浄作用というのは、一番困難なことです。