哲学的な何か、あと心の病とか

『人生とは何か、考えるほどにわからない。というのは実は正確ではない。わからないということが、わかるのである。』池田晶子

「うつ病」かどうかの診断基準

2013年11月26日 | 哲学・心の病
【診断基準(DSM-)「大うつ病エピソード」】


※専門的な表現をわかりやすくするために、一部、表現を変えています。

※相談しやすい人(例えば、ご両親とか)とご一緒に、診断した方が良いかもしれません。

※厳密に考えずに、おおよそ、そのような症状であるかどうかで、判断して下さい。



A.以下の症状のうち5つ以上が、2週間以上ある。

以下の症状のうち、少なくとも1つは、(1)抑うつ気分、あるいは、(2)興味または喜びの喪失であること。

(1)ほとんど1日中、毎日の抑うつ気分が見られる。
(その人自身の言明(悲しみ、空虚感を感じる)か、他者の観察(涙を流しているように見える)でもよい。※「精神科医」用の表現になっています。)

(2)ほとんど1日中、毎日の全て、または、ほとんど全ての活動における興味、喜びの著しい減退がある。
(本人の言明か、他者の観察でもよい)

(3)食事療法をしていないのに、著しい体重減少か、増加、または、ほぼ毎日の食欲の減退か、増加がある。

(4)ほとんど毎日の不眠、または睡眠過多がある。

(5)ほとんど毎日の焦燥感(焦り)、または思考静止(何も考えずにボーッとしている)がある。
(他者の観察でもよい)

(6)ほとんど毎日の疲労感か、気力の減退(やる気が起きない)がある。

(7)ほとんど毎日の無価値感(全てが無意味と感じる)か、過剰であるか不適切な罪責感がある。

(8)思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日みられる。
(本人の言明か、他人の観察でもよい)

(9)死についての反復思考、希死念慮(自殺願望)、自殺企図(自殺しようとする)、または、はっきりとした自殺計画(自殺のための準備をする、例えば、自殺方法を具体的に考えたり、身辺整理をするなど)がある。


B.躁うつ病ではない。
(症状は混合性エピソードの基準を満たさない。)


C.症状は、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。


D.症状は、物質(乱用薬物、投薬)の直接的な生理学的作用、または一般身体疾患(甲状腺機能低下症など)によるものではない。


E.症状は、死別反応でうまく説明されない。
すなわち愛する者を失った後、「Aの(1)~(9)の症状のうち5つ以上」が、2ヶ月以上続いている。


※「A~E」すべてに該当している場合は、「うつ病」だと思われます。


【閲覧者へのアドバイス】

これはあくまでも「自己診断」ですので、「うつ病」だと思われる方は「精神科医の診断」をお受け下さりますよう、お願い致します。



【閲覧者へのお願い】

忌憚(きたん)のない「ご質問」やご批判も、大歓迎です。
お気づかいのなきよう、コメントして下さい。

相対性理論による宇宙船の中の時間の進み方

2013年11月26日 | 哲学・心の病
アインシュタインの相対性理論によると、速度vで動いている宇宙船の中の時間の進み方は、静止している人の時間に比べて、

ルート(1-(v/c)^2) 倍

となります(cは光速)。

もし、ジェット旅客機でニューヨークへ行ったならば、旅客機の速度vを上の公式にあてはめて計算した数値倍の時間の進み方になります。
例えば、ニューヨークまで静止(地上)時間で1時間かかり、旅客機の速度をc/2とすると、

1時間×ルート(1-(c/2c)^2)=1時間×ルート(1-1/4)=ルート(3/4)時間

でニューヨークに着き、

1時間(静止時間)-ルート(3/4)時間=約8分

だけ時間の進み方が遅れて到着します。
つまり、約8分後の未来に行ったことになります。

(自転している地球の)高層ビルの最上階に住んでいる人は、下の階(例えば、1階)に行くたびに、未来に行っていることになりますが、その速度差(例えば、「最上階の速度」-「1階の速度」)があまりにも小さいので(約ゼロなので)、未来へ行ったと言うことができる程ではないのです。

しかし、厳密に言えば、私たちは未来に行った経験があることになります。

男女の脳の機能の違い

2013年11月26日 | 哲学・心の病
【狩猟時代から培われてきた能力が、今も男女の脳に刻まれている!】(1/2)

――そうした男女の脳の機能の違いが、なぜ人間に備わってきたのでしょうか?

人間の体とその機能は、何百万年というような極めて長い時間を経て、進化・退化を繰り返し、今の状態に至るものです。そこで一つの説として考えられているのは、人間の歴史で一番長かったのは「狩猟生活」であり、ここで必要とされ培われた能力が、今も人間の体に備わっているのではないかということです。狩猟生活時代、男は外へ猟りに出て食料を得てくるのが最大の仕事です。食料がなければ生きていけませんから、その能力に、自分や周りの人間の生死がかかっています。一方、女は洞窟などで家族を守りながら、食料が来るのを待ち、調理したり、子供の世話をしたりする……そうした行動を全うできることが生きるための最低条件ですから、この生活に適した能力が、男女それぞれの脳の働きに組み込まれていったのだと思います。その後、今から1万5,000年ほど前に農耕生活が始まりましたが、多くの人が食べるのにそう困らなくなる、文明が急速な発達を遂げる、男女同権の理念が広がるなどの動きは、実はわずかこの100年内のできごと。時代は急速に目覚ましい変化を遂げ、今は男女の役割分担の垣根もぐっと低くなってきていますが、人間の脳はそう急速に変わるものではなく、今も何百万年に渡る生活の歴史がしっかりと刻まれている、ということではないかと思います。


――狩猟生活で必要となった男女の能力というのは?

男性に備わっていったのは、獲物をしとめるために必要な「空間認識」の力。この力は右脳の頭頂葉という部分が担っているのですが、ここは「空間を正しく捉える能力」を発揮する部分で、脳の中で唯一、女性より男性の方が機能的に優れているところです。狩猟生活で男性は「遠くにいる獲物を見つける」「獲物の距離にあわせて槍を投げる」「道に迷わないよう自分の位置を常に把握しておく」といった能力が求められます。そのため、男は必然的にこうした能力が磨かれ、その能力の高い人が獲物を多く獲ることで、女性から優秀な男として認められ子孫を残すことができたというわけです。


【狩猟時代から培われてきた能力が、今も男女の脳に刻まれている!】(2/2)

実はスポーツの多くもこの「空間認識」を必要とします。ですから、例えばキラーパスを出すサッカー選手などは、男性として相当優秀だということを皆に披露しているわけで、スポーツ選手が女性に人気があるのは、狩猟時代以来の伝統と言えるかもしれません(笑)。空間認識の力が必要なジャンルは他にもたくさんあります。絵画は三次元的なものを二次元的に表現するもので、音楽も二次元的なものを立体的に表現するもの。ゆえに著名な画家や音楽家には男性が多いんですね。三次元に建築物を構築する建築家、大工さんなんかもそうだし、手術などで人間の体を立体的に把握しなければならない外科医もそう。今のように男女の教育の平等化が進みながら、それでもこうした職業に男性の方が多いのは、「男性の方が右脳が発達しやすい」という、脳の性質の違いに起因しているのではないかと考えられます。


――女性にはどういう能力が身に付いたのでしょう?

女性は留守の家を守り、家族の面倒を見るなど、家にいる時間が長くなります。そうすると自分の夫の情報を知るため、また安全な生活を送るために「情報交換」が必要になり、会話能力が発達し、言葉遣いも流暢になります。女性は今も井戸端会議好きだったり、外国語の習得が得意な人が多かったりしますが、そこには何百万年も前から行なわれてきたおしゃべりの成果があるわけです(笑)。また、女性は同時に複数の作業をこなす「マルチタスク」の能力に秀でています。それは、女性が子供や家族の面倒を見ながら、花や木の実を摘んだり、料理をしたりという行動を当たり前のこととして続けてきたからではないかと思います。だから左右の脳の交通性もより発達し、いろいろなことを同時に器用にこなせるようになったのでしょう。男性の多くはこれが苦手で、何か一つのことをするには、他のことをシャットアウトしたいと思うものです。例えば、男性は電話で大切な話をしているときにテレビは消してほしいと思いますが、女性はあまり気にすることなく両方を同時進行していたりします。