診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

変異株の勢い

2021年04月25日 | 新型コロナウィルス

変異株の急激な拡散により大阪は連日 1,000 人以上の感染者数が続いている。感染力が強いだけでなく、重症化率も大きいようで、これまでのコロナ感染症といった捉え方では大変なことになってしまう。20 歳台から 50 歳台の感染者数が非常に多く、所謂働き盛りの世代の感染数が目立っている。仕事帰りの食事、飲酒などが影響しているのではと推測される。これまで、食事、飲食は危険であると言われてきているのに、まあ大丈夫だろうなんて気楽に考えてきた人達が墓穴を掘る形になってきている。痛い目に合うぐらいならまだ良い方だが、死んでしまっている人もいる。大阪では連日 1520 名の死亡者が出だしている。週に 100 人のペースで死亡者が出ている。これまでのコロナでは考えられない数字である。この 1 年、外食もしていない私の元に、会社帰りに飲酒しました、ランチに行きましたなどと平気で言う患者さんがおられる。内心、このような患者さんはクリニックに来ないで欲しい。以前のブログにも書いたように、症状発症の 2 日前から他人にうつす危険があるのです。もっとも、双方のマスクは徹底しているので大丈夫だとは思っていますが。

感染拡大の原因をマスコミは若者を悪者に仕立ているが、果たしてそうであろうか? 若者の殆どは真面目である。一部の愚かな者がいるだけである。先日、堺市では 20 歳台の若者が、こんな時期に高を括って急性アルコール中毒になるほどの飲酒をし、救急車をコール。駆けつけた救急隊が受入れ先の病院を探すも見つからず。結局、救急車の車内で死亡してしまった事例があったようである。直接的にコロナで死亡したわけではないが、間接的にコロナで死亡したのである。こういうのも一部の若者のことである。では、中高齢者は皆真面目?否、そうではないはず。若者同様、殆どの中高齢者は真面目である。しかし、一部の愚かな中高齢者が迷惑をかけている。堂々とTVの街頭インタビューで自論を唱えている若者、中高齢者のシーンを目にすることがあるが、殆ど理解力の乏しい誤った判断を正論と勘違いしていることの多いのには驚きである( わざと、そういうインタビューを流しているのかもしれないが )。緊急事態宣言・・このような人がいるからやらざるを得ないのに、そんな人間がわかっていない。『 私は、手洗いも、マスクもしっかりしているのに感染してしまった。防ぎようがない。』なんて言っているのを聞いたことがあるが、マスクをしていない相手が傍にいればなんの意味もないのであることを 1 年以上経っても理解できていない人がいる。マスクは相手の為にしているのであって、自分を守っているためではないことが相変わらず理解されていない。自分がマスクをしているのは、相手を守っているのであり、相手がマスクをしているのは自分を守ってくれているのである。変異株ウィルス・・・甘く見てはいけないが、大きく恐れる必要はない。今まで通りの予防さえしていれば。


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