17 日間の白熱したパリオリンピックが閉幕した。パリと日本の時差が 7 時間ということが、日本でも比較的夜の耐えれる時間帯に観戦することが出来た。日本選手の頑張りも素晴らしく、金メダル数はアメリカ、中国の半分とはいえ 3 位と、過去には想像もできない立派な成績だった。バレーボールやバスケットボールも期待されたものの、少し残念な結果となったが、世界と肩を並べることのできる選手および競技が増えた。今回、金メダルを取った体操競技では、得点が 1,000 分の 1(小数点以下 3 位)まであり、どのようなシステムになっているのか詳細は不明だが、人間のやっていることを人間が採点するのに 1,000 分の 1 までの点差は必要なのか、果たして正確なのかと疑問を抱く。もっと言うならば、アーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング)に至っては、10,000 分の 1(小数点以下 4 位)まで採点をするようで、これまた意味不明な数字と疑問を抱く。この競技、採点に納得いかないチームは約 8 万円を払って再度採点をしなおしてもらえるルールがあるようで、日本が予選で 8 万円を払って 5 位から 3 位に繰り上がるという、政治の世界にも似たシステムにこれまた疑問を感じた。陸上男子 100 Mでは、アメリカのライルズとジャマイカのトンプソンが 9 秒 79 で同着。しかし、1,000 分の 1 まで写真判定すると 0.005 秒差でライルズの金メダル獲得となった。超人的な反射でスタートを切り、走り抜けていく競技とはいえ、人間が走っている競技を 1,000 分の 1 まで評価する意味はあるのかとまた疑問を感じざるを得なかった。しかし、人間離れした数々の技や体力、精神力には敬意を払うのみである。4 年後のロサンゼルスでのオリンピックには野球、ソフトボールが復活するであろうから、また楽しみである。