診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

猛威をふるう変異株コロナウィルス

2021年04月16日 | 新型コロナウィルス

大阪もアッという間に1,200例以上の一日感染者数を認めるようになりました。2週間前にブログで1,000 2,000 例あるいはそれ以上になることが予想されると記しましたが、まさしくその通りになってしまいました。世間では、変異株ウィルスの感染能力が従来のウィルスに比べて強すぎるから急激な拡散をしたと捉えられているようですが、その要因は否定しないものの、やはり緊急事態宣言が解除されたことに対する、多くの国民の気の緩みからの感染拡散の要因の方が大きいのではと思っています。緊急事態宣言が解除されたので、もう大丈夫、多少は騒いでも大丈夫と感じ、入学や卒業、入社や転勤など学校、職場関連の飲み会を含めた行事、桜の咲くころは年末年始以上に多くの行事や宴会が増える時期であることが、今回の拡散の大きな要因になったのではと思われます。折角、これからワクチン接種が始まろうとしている(一部では始まっている)時に、非常に残念な結果になりました。堺市では高齢者の集団接種が 5 1 日ごろから始まり、当院などのクリニックでの個別接種は  5 20 日ごろより始めると聞いていますが、未だ明確な案内は届いていません。もっとも、この時期になっても開業医や小病院の医療従事者は、ワクチン接種を受けることもできず、その日程の通知さえ届いていない現状です。どうやら高齢者の皆さんが先に接種を受けることになりそうです。できるだけ多くの方に接種ができるために、今、国で定めている 3 週間後の 2 回目接種は行わず、一通りの高齢者の方の1回目の接種が終わってから 2 回目の接種を行おうと予定しています。3 週間後の 2回目接種を遵守してしまうと、例えば1週間での接種人数が 150 人と設定すると、3 週間で 450 人の人が接種できるのですが、46 週目に再びこの 450 人の接種を繰り返すわけで、451 人目からは 7 週後からということになります。2 回目の接種を後回しにすれば、7 週目には 901 人目の人が接種できることになります。感染予防、発症予防の観点からは、1 回目の接種だけでも、さほど大きな差はないと確認しています。国の方針に逆らうようですが、逮捕はされないと思っています。本当、もう少しです。どうぞ、これまで通り、我慢し踏ん張ってください。


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