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KANZLERAMTオタクの日々

ドイツのテクノレーベルKANZLERAMTをこよなく愛する男の日々の独り言。

WAVES。

2006-11-11 00:33:37 | テクノ・音楽
KANZLERAMTのボス、HEIKO総帥のニューアルバム[WAVES]。



#01.WAVES AHEAD
#02.JOURNEYS
#03.SHARPENED
#04.WRITIN' TIME PT.1
#05.FIRE AT WILL(THEME MIX)
#06.THE BRIDGE
#07.WRITIN TIME PT.2
#08.SHARED WAVE
#09.PRESENT WAVE

ここ最近、別名義のOFFSHORE FUNKでは
ジャズやファンクの色が濃い作品を発表していたけれど
今作は久々にストレートなドイツテクノ。
それも音色の種類が少なめで、
ミニマルかつシンプルにまとめた感じ。

HEIKO名義での前作[ORNAMENTS]は全体的に分厚い音で
曲によっては生サックスがフィーチャされてたりと、
あるイミ「豪華な」音作りの作品だったけれど、
それとは明らかに異なる雰囲気。

どちらかと言えば1STの[LIQUIDISM]や、
彼の出世作と言われる[SENSEFICTION]に近いかもしれない。
しかし、あそこまで渋過ぎるわけではなく、
多少のポップさも持ち合わせ、非常にバランスの取れた、
聴きやすい音となっている。

HEIKOならではの澄み切った音の創りは相変わらず。
むしろシンプルになったことで、そのクリアさが一層際立つよう。

キックの効いた4つ打ちのトラックも多く、
フロアでも充分に機能しそう。

しかし、個人的にはこのアルバム。
部屋で独りのんびりまったりと聴くのが、
一番正しい楽しみ方だと思うのだ。

シンプルなそのサウンドはきっと、
小音量で流せば読書の良いBGMになり得るだろうし、
少しばかりボリュームをあげて
独り酒でもちびり飲りつつ聴くのもいいだろう。

もちろん何もせず、何も考えず、ただぼんやりと、
その美しく澄んだ音色に耳を傾ける。
ただそれだけでも良い。

どちらにせよ、ラジカセなどではなく
「きちんとした」オーディオで聴くことをお忘れなく。

ディスクレビュー2006年10月17日。

2006-10-17 00:41:37 | テクノ・音楽
正確にはDVDレビュー。
先日の高橋幸宏ライブの際に、
会場で購入したDVD[BOYS WILL BE BOYS]。

 

高橋幸宏の、1983年のライブの映像。
渋谷公会堂と、
箱根(野外!!)で行われたライブから収録している模様。

曲的にはアルバム[薔薇色の明日]のトラック中心で、
[MY BRIGHT TOMORROW]に[ARE YOU RECIEVING ME]に
[蜻蛉]まで入っていて、
そのどれもがアレンジカッコ良いので音的には大満足。



…なんだけど…。

今の時代に観ると、何て言うか…。



絵的にかなり古いのが(爆)



う~ん…。
画面観ずに音だけ聴いていると、
今のこの時代に聴いても全く古臭くないのに、
なんで映像観ちゃうとこんなに古く感じるんだろう。

同じ年代のでもこれが、
YMOだと映像観ても全然古くなくって、
むしろ新鮮にさえ感じるのに。

一体コレはナゼ?



まあ一つは、出演アーティストの皆さんの、
服装だとか髪型だとか…。



いや。幸宏さんはいいんです。
だって幸宏さんは、
いつの時代でもお洒落でカッコイイんだから。



サポートメンバーの方々?

ジャケットに半ズボンの方とかいらっしゃいますし…。



あと立花ハジメさんは前髪とんがり過ぎです(笑)


て言うか飛び跳ね過ぎ。


主役の幸宏さんよりも全然ハジけちゃってるんですが(笑)



あとは会場内の観客の姿がたびたび映し出されるんだけど、
そのファッションだとかに凄く時代を感じるんだよなぁ。



思えば、YMOのライブDVD(ウインターライブとか)って、
観客とか全然写されないから、
やっぱそこの違い、なのかなぁ。



まあこのDVD。
実はまだ一回しか観ていないので、
なんとも正しい評価で感想とか書けないのだけど。



て言うか一回観れば充分お腹一杯ですが(視覚的に)。

SOMETHING BLUE。

2006-09-26 00:53:18 | テクノ・音楽
と言うワケで行ってきた高橋幸宏のライブ、
[4 MOON'S LIVE SOMETHING BLUE]@恵比寿リキッドルーム。

今回のこのライブ。
アルバム[BLUE MOON BLUE]参加のアーティストとの
コラボレーションライブと言うスタイル。

また詳しくは近日中にきちんとレポ書くつもりだけど、
とりあえずは各アーティスト別にダイジェスト版で。
(ちなみに物凄くネタバレになってしまうので
別日程のライブに出かける予定の方は見ない方が良い
かも)

まずはオープニングアクトの「MIYAUCHI YURI」。

エレアコをかかえてステージに登場したのは、
どこにでもいそうなごく普通の(失礼)日本人の兄ちゃん。

ノートPCでエレクトロニカ風のトラックを流しつつ、
そこにエレアコでメロディを奏でて乗っけると言うスタイル。
生音を多用したエレクトロニカ、て感じ。

牧歌的でほのぼのした雰囲気が何とも良かった。
個人的にはこういうの結構好きだ。

続いて「HER SPACE HOLIDAY」。
ステージにあがったのは、
ギターをかかえた不健康そうな(失礼!!)痩せた
メガネの白人兄ちゃんと、
一昔前のスヴェンバスみたいな髪型した、
ドラマーの白人兄ちゃん。
そしてベースを持った黒人のちょっとだけゴツめの兄ちゃん。

こんな三人組で一体どんな音をやるんだと思ったら、
いきなり大音量でドラムとギターをかきならす。

…って、もしかして思いっきりロックですか!!

アルバム[BLUE MOON BLUE]の音楽性と、
オープニングアクトの雰囲気からして、
今日はゆるい流れのイベントに違いないと思ってた僕。
これは完全に裏をかかれた。

でも5曲目くらいにやってた曲、良かったなー。
こういう、普段絶対に聴かない系統の音を、
何の予備知識も無しにいきなりライブで聴くというのも面白い。

次に「STEVE JANSEN」。
ステージに現れたのは2人組の白人男性。

一人がマイクの前に立ち、
もう一人がノートPCやら色々な機材の前にスタンバイ。
(こっちの人がSTEVE JANSENらしい)

音はダークでディープで退廃的な、
エレクトロニカと言うのかポストロック的と言うのか…。
そこに渋~い男性ヴォーカルが乗っかる。

でもこれがカッコイイのだ。

僕の大好きなドイツテクノレーベル[KANZLERAMT]の、
サブレーベル[K2O]。
ここがリリースしてた音となんか共通したものを感じる。

正直これはイイものを見つけた。そう思った。
早速CD探して買ってみよう。

そしていよいよお待ちかね。
真打ちの高橋幸宏登場。

ステージに上がった幸宏さん。

いきなりジョークを飛ばして会場を笑いの渦に巻き込む。
それまでの、ちょっとどこか緊張してた感じの会場が、
あっと言う間になごんでしまう。

ああっ…なんてお茶目な幸宏さん。

て言うか、ここのやり取りだとか観てて思ったんだけどね。


なんか、幸宏さんってば可愛い。


今まで僕は高橋幸宏=カッコイイおじさん。
そう思ってたんですけどね。

でも幸宏さん。
実はカッコイイ以上に可愛いんだなぁ、と。

ああっ幸宏さん可愛いよ幸宏さん。


て言うかもう、幸宏さん大好き!!(爆)



…で(苦笑)、高橋幸宏のライブ。
トラックリストはこんな感じだったかと。

1.I LIKE THE WRIGHT BROTHERS,BUT NO AIRPLANES
2.CUE
3.つなぎの曲?
(スケッチショウのミニアルバム[TRONIKA]っぽい、
暖かな雰囲気のフォークトロニカ)
4.BLUE MOON BLUE
5.EXIT TO REALITY
6.STILL WALKING TO THE BEAT
7.WHERE ARE YOU HEADING TO?
8.A STAR IS BORN(HER SPACE HOLIDAYとのコラボ)
9.IN THIS LIFE(STEVE JANSENとのコラボ)
10.今回来日出来なかったALBRECHT KUNZEの曲
11.SOMETHING NEW
12.ETERNALLY

…もう1、2曲やった様な気もするが…まあいいか。

アンコール
1.DRIP DRY EYES
2.MURDERED BY THE MUSIC

最初の1曲目[I LIKE~]は生ギターの音がふんだんに使われた
インストもののエレクトロニカ。
勿論幸宏さんのヴォーカルは入ってないのだけど、
それにも関わらず、この曲で既に僕号泣。

なんか、憧れの幸宏さんがステージに立って演奏している。
もうその姿を観るだけで感無量、みたいな。
本当にワケも無く涙があふれ出てきて自分でもビックリした。

そして続く2曲目。
ここで早くもいきなり[CUE]が来たことで完全にトドメを刺される。
まさかこんなに早くYMOやっちゃうかと。

この曲、実を言うと別にそんな好きでも無いのだけれど
(正直、[BGM]収録曲の中では自分的にはイマイチな方)
でもこの日の[CUE]は物凄く感動的に聴こえた。
と言うかこの曲、YMO風なアレンジよりも
エレクトロニカとかフォークトロニカ風のアレンジの方が
合ってるのかもしれない。

その後かけてた曲は
基本的にはアルバム[BLUE MOON BLUE]の曲ばかり。

なのだけど、全てアレンジが加えてあって、
アルバムを聴き込んでいても楽しめる、
いやむしろ聴き込んでいればいるほど、
その違いに気付いて面白いと言う心憎い演出。

なかでも、[EXIT TO REALITY]と
[STILL WALKING TO THE BEAT]のアレンジのカッコ良さは異常。

オリジナルだと、
かなり暗くて切ない雰囲気の[EXIT TO REALITY]。
だけどそこにギターのカッティングなんかを加えて、
ちょっとアグレッシブな雰囲気をプラス。

[STILL WALKING TO THE BEAT]は、
オリジナルのダークでクールで都会的なカッコ良さはそのままに、
それが更にソリッドで切れ味鋭く、
ちょっとだけアブストラクトな匂いも漂わせ、
なんと言うかちょっとキザでワルな、
大人の雰囲気漂うトラックに仕上がってた。

アンコールでは2曲とも僕号泣(笑)

[DRIP DRY EYES]は原曲とアレンジ変わり過ぎて、
ヴォーカル入るまで全く気付かなかった。
でもまさか、アルバム[ニウロマンティック]の曲やるとは…。
凄く好きなアルバムの曲だっただけに感無量。

そして[MURDERED BY THE MUSIC]。
まさか…まさか…。
アルバム[音楽殺人]まで来るとは。
僕の大好きなアルバム2枚からの選曲と言う、
もうこれだけで本当に感無量。
と言うかこの曲自体が実はかなり好き。
これもアレンジはかなり原曲と変えてあったけど、
でもギターソロだとかはそのままに残してあって、
それがファン心理的には凄く嬉しかったりする。

まあとにもかくにも、大満足のライブだった。

て言うか、
一回のライブで曲聴きながらこんだけ何回も泣けてきたのは
多分初めてなんじゃないかと。

KANZLERAMTのアーティストでも無かったことだし、
スケッチショウでもここまでは無かった。

やっぱり僕にとって、
高橋幸宏は永遠の憧れなのだなぁ、と。

僕もあんなカッコいい(かつ可愛らしい)おじさんになりたいものだ。
つくづくそう思う。

結局行くことにした。

2006-09-17 23:23:43 | テクノ・音楽
↓の日記で書いた、高橋幸宏氏のライブ。

最初は、来月に東京都現代美術館でやるイベントの方にだけ
行くつもりだったのだけど、
今月の、
[BLUE MOON BLUE]ツアーの方もやっぱり行くことに決定。

9月25日(月)にリキッドでやるやつに行こうかと。
今日のお昼休みにチケットもゲット。

本当はその日、仕事の予定だったのだけど、
他の日とムリヤリ休みを入れ替えて(笑)めでたくお休みに。

一体どんなライブになるのか…。
他のアーティストとのコラボと言うのが
やや心配ではあるけれど、まあでもきっと、
間違いなく「いい音」を聴けるライブになるんだろう。

曲はニューアルバム[BLUE MOON BLUE]からの曲中心に
なるんだろうけど
出来れば[薔薇色の明日][ニウロマンティック]の曲とかも
やってくれると嬉しいなぁ。

スケッチショウやYMOの曲は…まあやらないだろうな(笑)

そう言えばリキッドルーム自体も、
新宿時代も含めて行ったことが無いハコなので、
そういう意味でも楽しみ。

あと10日足らず。
幸宏さんのアルバムをとっかえひっかえ繰り返し聴いて、
気分を盛り上げて待つとしよう。

来月の予定だけど。

2006-09-15 00:31:23 | テクノ・音楽
10月20日のこんなイベントに行こうかと。

http://www.intenzio.co.jp/yukihiro/event.html
http://www.mot-art-museum.jp/jyosetu/page4/

我が敬愛する、高橋幸宏氏のソロイベント。

なんだけど、通常のライブとはちょっと違った感じ。

なんでもコレ、
江東区にある[東京都現代美術館]のイベントの一環として
行われるもので、
閉館後の美術館を舞台に、
現代アートの中でライブを繰り広げると言った、
ちょっと変わったライブイベント。

普通のライブとは違った、なかなか面白そうなものになりそう。

高橋幸宏氏と言えば、
アルバム[BLUE MOON BLUE]のツアーがもうすぐあって、
そちらも勿論そそられるのだけれど、
でもそっちは幸宏さん以外のアーティスト
(アルバム[BLUE MOON BLUE]のサポートで参加した人達)との
コラボレーションライブっぽいのがちょっと。

全く知らない外人のアーティストばかりで、
正直、幸宏さん以外のこれらの人の音を楽しめるのかどうかが、
自分の中で疑問なところ。

で、行こうかどうしようか悩んでいたところへ、
たまたま知った↑の[東京都現代美術館]でのイベント。

こちらは出演者は幸宏さん一人の様だし、
現代アートを背景にライブ…と言うのが、
全くどういうものなのかが想像付かず、非常に興味深いところ。

なので結局、こっちに行くことに決定。

…したはいいものの、早速「ぴあ」に電話して問い合わせるも、
既にチケットは完売…。

何しろこのイベント、
観客は100人限定と言う、かなりレアなシロモノ。

だけどそれで諦めるワケも無く、直接美術館へ問い合わせ。

すると、美術館の方でまだチケットがあるらしい。
なんでも、元々の枚数が少なかった関係で、
「ぴあ」には少ししか出してなかったらしい。

でも美術館の方でチケットを買うには、
直接行かないとダメとのこと。
電話での予約も取り置きも一切受け付けてないらしい。

なので今朝。
どしゃぶりの雨の中、
都バスに揺られてはるばる(と言うほど遠くもないけど)
江東区の[東京都現代美術館]へ。

そしてなんとか無事にチケットゲット。

でも美術館の方でも、
もうあと5枚ほどしか残ってないみたい。
なので、興味のある方はお早めに!!



ところで、僕は美術館とか実はかなり好きなのだけど、
(この[東京都現代美術館]も以前に観に来たことがある)
でも結局今日は、
チケット買ったのみで美術館の展示自体は観ることなく、
すんなりと撤収。



そりゃせっかく来たんだから、
ついでに観て行こうかとも思ったんだけどね。



でも今日、やってた企画展は[ディズニーアート展]。



あのな…



ぶっちゃけ…








ネズミにゃ興味ねぇよ。

僕の運命を変えた一枚。

2006-09-13 21:15:54 | テクノ・音楽
昔から持ってるとある1枚のことを
なぜか突然書きたくなったので。

JOHANNES HEILの[FUTURE PRIMITIVE]。

 

KANZLERAMTから、
JOHANNES3枚目のアルバムとして2000年にリリース。

これ、大げさではなくて、
本当に僕の運命を変えた一枚、なのだ。

これを入手したのは確か、
何かのクラブイベントで大阪へ遊びに出かけた時。

昼過ぎに大阪に着き(当然イベントまでには時間が有り余る)、
大阪の友人の案内でレコ屋巡りなどをする。

もっともその当時は、
まだターンテーブルも持ってなかったので、
買うのはもっぱらCDのみ。

「テクノ」と言う音楽を本格的に聴く様になってから
まだまだ日も浅く、色々な種類の「音」を捜し求めていた頃。

とあるレコ屋で偶然見つけてしまったのがこのCD。

その当時、
僕はJOHANNES HEILと言う名前は一応知ってはいたが、
それは例えばTHOMAS SCHUMACHER[WHEN I ROCK]などの
リミックスをやっていた人、
と言う程度の認識でしかなかった。

なので当然、JOHANNES自身がどんな音を創っている人なのか。
そんなことは知っているハズもなかった。

なのだけど、なぜかこの[FUTURE PRIMITIVE]と言う1枚。
無性に気になってしまい、買わずにはいられなかった。

最初に聴いてみた感想は、「渋いなぁ」と言う感じだったか。

この時確か、前述のTHOMAS SCHUMACHERとBEROSHIMAの、
それぞれこの時点での最新アルバムを同時に買ったのだが、
最初はその2枚のインパクトが強くてそちらばかりを
繰り返し交互に聴いていたのを覚えている。

しかしいつの間にかこの2枚よりも、
JOHANNESの[FUTURE PRIMITIVE]の方ばかりを聴く様に
なっている自分がいたのだ。

何度も繰り返し聴きこむにつれ、味わいの増す、
深みのあるアルバム。

そんな音の世界だったのだ。

THOMAS及びBEROSHIMAのアルバムは、
聴きやすくとっつきやすくはあるけれど、
何度も聴くに連れて、その世界の「底」が見えてくる。

しかしこの[FUTURE PRIMITIVE]は、
何度繰り返し聴いても全く「底」が見えず、
それどころか聴くたびに新しい発見のある、
深い深い音世界が広がっていた。

凄い作品に出会ってしまった。
心の中に湧き上がる静かな、しかし大きな衝撃。

それは、YMOの傑作[BGM]の、
その真価に気付いてしまった瞬間の衝撃とよく似ていた。

思えば[BGM]も一見とっつきにくい、「渋い」作品だった。
しかしその奥底には限りなく豊かな音楽性が広がっていた。
とっつきにくさの壁を破り、
その世界の面白さを見つけてしまった時の喜び。

誰にでも分かる、とっつきやすい音楽。
それはそれで勿論必要だと思う。

しかし、時として。
一見「分かりにくい、とっつきにくい」ものの中にこそ。
本当に面白いものが隠れているんじゃないか。と。
僕はそう思うのだ。

話が少しそれてしまったが。
僕はこの[FUTURE PRIMITIVE]と言う作品に心底はまってしまい、
そして似た様な音を求めた。

そして、この作品を出しているKANZLERAMTと言う
ドイツのテクノレーベルに辿り着いたのだった。

つまり。
このJOHANNES HEILの[FUTURE PRIMITIVE]と言う作品に、
ここで出会わなかったとしたら。

僕がKANZLERAMTと言うレーベルにはまることも無かった。
そう思うのだ。

そうなれば勿論、
僕の今現在の音楽生活も全く違ったものになっていただろう。

もしかしたら、「テクノ」と言う音楽を聴くこと自体、
もうやめてしまっていたかもしれない。

このブログやHPもやってなかったかもしれない。
今現在、テクノを通じて親交のある友人達とも、
出会わなかったかもしれないし、
出会っていても今とは違った形で接していたのかもしれない。

そう考えると本当に。

僕の人生に大きな影響を与えた一枚なのだ。

そう思うのだ。

オレ的ナツのアンセム。

2006-09-07 23:40:26 | テクノ・音楽
て言うかただ単にこの夏に聴きまくったCD。


1つは、ALEXANDER KOWALSKIの[CHANGES]。

 

コワルスキー先生の新作アルバムのこれ、
最初聴いた時はなんかポップ過ぎて
イマイチ好きになりきれなかったんだけどね。
今までのダークな雰囲気が大好きだったので。

でも、WIREが近付くにつれて予習(?)のイミもあって
聴くことが多くなって、
何度も繰り返し聴いてみたら「これはこれでアリかな」と。

歌モノが多いせいでベタに聴こえてしまうんだけど、
でも歌無視して音だけ聴いてみると、
やっぱりコワルスキーにしか出せない、
独特な音の世界がきちんと表現されてるんだよね。

で、中には[SO PURE]みたいな、
コワルスキー節全開の極太ドイツサウンドな
フロアトラックもあったりで、これがただただ泣ける。

個人的に好きなのはトラックは、
1曲目のヨリスボーンとのコラボ[SHE'S WORTH IT]。
2曲目の、上にも書いた[SO PURE]。
あとはラストの[YOUR AFFECT]とか。
この曲がヴォコーダーボイスの入った、
割とアッパーな感じの歌モノなんだけど、
なんかダークな雰囲気でやたらカッコイイ。
こういうトラックでアルバム締めるって言うのも
ちょっと変わった感じで面白い。
(これまでのアルバムが、
しっとり系のトラックでラストを締めてたのとは対照的)

でも大好きな[CAN'T HOLD ME BACK]が、
3曲目に入ってるんだけど、
これがアルバムヴァージョンだと
イマイチかっこ悪いのがイタイ。
それが大きなマイナスなのよね…。


で、もう1枚が高橋幸宏の[薔薇色の明日]。

 

なぜかとても「夏っぽく」聴こえるアルバム。

高橋幸宏は、[音楽殺人]てアルバムが、
まさに夏!!てイメージの作品なんだけど、
それとはちょっと違ったニュアンスで夏っぽい。

[音楽殺人]は、カラッと爽やかな夏って感じなんだけど、
でも[薔薇色の明日]の方は、どこかウェットで切ない夏。
まあ「ひと夏の恋」的なそんな雰囲気ですかね。

個人的に好きな曲は、
1曲目[RIPPLE]。ひたすら暗~い、でも綺麗な曲。
2曲目[MY BRIGHT TOMORROW]。
ピアノの旋律が印象的で、ドラムの音が心地よいロックチューン。
でも曲調はかなり切ない。
3曲目[蜻蛉]。曲よりも歌詞が好き。かなりグッとくる歌詞。
4曲目[6月の天使]。
多分このアルバム中唯一、本当に明るい曲調の曲。
気持ちの良いロックナンバー。
8曲目[ARE YOU RECEIVING ME?]
ニューウェイブでカッコイイ、アッパーなロック。
でもやっぱり曲調は暗くて切ない。

暗い…暗いよ幸宏さん!!

でもそんなダークなロマンチシズムが最高。
なぜかこの夏の僕の気分には凄くハマってしまった。

ナツの終わりの祭りに向けて。

2006-08-23 22:24:05 | テクノ・音楽
今日は仕事休みで、朝イチでまずは美容院へ。
前回はかなり短く切ってもらったのだけれど、
もうすぐ秋と言うこともあるので今回は揃えてもらう程度に。


その足で有楽町のSHIPSへ向かい、カーゴパンツを1本購入。
ネイビーのコットン素材。
ネイビーと言う色もなかなかカーゴパンツに無い色なんだけど
シルエットも変わっている。
あまり太くなくって、スッキリした感じ。
そして微妙にフレアーなラインになっている。

まだ手元には無いのだけれど、
裾直しを急ぎでやってもらう様にお願いしたので、
今度の休みには手に入ってる、ハズ。

カーゴパンツなんて普段は履かないのだけど、
突然欲しくなったので。

と言うか完全にWIRE用。

ゆったりしていて動きやすいと言うのもあるのだけど
ポケットが多いというのがポイント。
しかもその一つ一つが割と大きめで実用的。

そこに財布だとか携帯だとか全て入れてしまえば、
手ぶらで行けるかと。

クラブとかフェス行くのに、
出来ればカバンなんて持って行きたくないのだけど、
でも普通のパンツやジーンズとかだと、
なかなかポケットに財布とかも入りきらない。
それで仕方なくカバン持って行って、
毎回ロッカーやらクロークやらに預けて面倒な…。

でもコレで全て解消。

クラブ以外にも、野外でバーベキューとか、
そんなアクティブな遊びの時にも使えそうだし。

それから渋谷へと向かい、久々にタワレコへ。


ここでWIRE06のコンピを購入。

…のつもりだったのだけど、
お目当てのコワルスキー先生のトラックが、
視聴してみたところ既に自分が持っていたことが分かり
(最新アルバム[CHANGES]収録)
結局買わず。

別にあとの曲はどうでもイイし。

と言うかWIREコンピ。

'99、'00あたりのコンピは、
収録曲も基本的には全て未発表の音源ばかりで、
曲順・構成もよく考えられてあって、
きちんとまとまった世界が出来上がっている、
普通にアルバムとして素晴らしいものだった。

でもそれ以降のはただ単に出演者のトラックを羅列しただけ。
曲も別に新曲でもなく昔の曲だとかが収められていて
目新しさも何も無い。
出演者が増えたから収拾付かなくなってきた、
てのはあるだろうけど、でももう少し何とかして欲しいなぁ、と。
買って聴きこむことで
「祭り」に向けて気分が盛り上がってくる様な、
そんなコンピを作って欲しいもの。

で、WIREコンピ買わなかったのはいいけれど、
その代わりになぜか、
セニョールココナッツのYMOカヴァーなんて言う
イカれたCDを買ってしまった。

YMOと名の付くものならば買わずにいられない、
マニアのサガがつい…。

いやでもコレ、今聴いてるけど、普通にカッコイイよ。
YMOとラテンって意外と合っちゃうのね。
曲によっては幸宏さんや細野さんのヴォーカルも入ってたりで
カヴァーやリミックスは認めない、と言う向きにも
割とすんなり受け入れられちゃうかも。

音色のチョイスもハマってるし、
メロディーの再現性の高さにはたただたビックリ。
裏メロのそんなところまで忠実にまねるのか、と。


で、WIREに向けてそろそろ耳をテクノ耳にしていこうかと
コワルスキー先生の昔のアルバムだとか引っ張りだして
ここ数日で聴いてみたりとかしてるんだけど
でもなんだかしっくり来ない。

今、自分の中ではあまりテクノな気分でないらしく、
どうもテクノよりも高橋幸宏の歌モノ聴いてた方が
楽しかったりするのが困ったところ。
特に[薔薇色の明日]が最近の自分の気分にリンクし過ぎ。


まあでも無理矢理気分を盛り上げようと、
自分の中で勝手なタイムスケジュールを組み立ててみる。

18:00~会場入りとグッズ購入。タオルを買う(必需品)

18:30~会場内をぶらぶらして知り合い見つけたり。

て言うかとりあえずビール飲む。

ディスコ双子なんてどうでもいい

19:00~適当に腹ごしらえ。そしてなおも飲む。

早くも酔っ払い状態に。

20:00~セカンドに突撃。フミヤでウォーミングアップ。

21:50~セカンドでベロシマライブ。
裏が卓球なのでさぞかし空いているだろう(ニヤリ)

22:30~セカンドでミハエルメイヤー。
適当に聴きつつ適当に休憩。
でもって23:30頃にはセカンド最前列へ移動。

00:15~セカンドでコワルスキー先生ライブ。
最前列でかぶりつきで観る。踊る。壊れる!!!
観客が皆メインのケンイシイへ行ってくれて
セカンド空いていることをただただ祈る。

と言うかオレはこれだけの為にWIREに来た。

01:00~セカンドでジョリスボーンライブ。
コワルスキー先生の余韻に浸る間も無く踊り狂わされる。
多分この時には狂人と化してるハズ(笑)

01:45~コワルスキー先生もジョリスも終わった。
オレのWIREも終わった。
とりあえずビール飲んで休憩。
適当に知り合い見つけて強制的にビール乾杯。

この後しばらく死人と化す。多分。

04:10~セカンドでトビーさん。
メインの宇宙人も捨てがたいけど多分こっちへ行くと思う。
トビーさん何年か前のWIREラストのプレイが凄く良かったし。


うん。なんか書いてたら凄く盛り上がってきた。よし!!




…てか、なんかこれ。

セカンドフロアしか観てないんだけど大丈夫ですか?
あとはひたすらビール飲んでるだけで。

しかしウェストバムも卓球もケンイシイも
リッチーホウティンもジェフミルズも全て捨てるって
この潔さは我ながら凄いなぁ。

高橋幸宏レビュー。

2006-08-17 00:11:31 | テクノ・音楽
先日買った高橋幸宏の再発アルバム4枚。
とりあえず、[Wild&Moody]と[薔薇色の明日]。
この2枚を気に入ってただ今ヘビーローテ中。

  

[Wild&Moody]は全曲英語歌詞と言うこともあってか、
全体的にクールで大人びた印象。

一方の[薔薇色の明日]の方は、
日本語詞の歌がやや甘ったるくもあるのだけど、
でもそれがかえって幸宏のロマンチシズムを強調している。
と言うか、なんかあるイミ「これぞ幸宏さん」な一枚。

しかし幸宏さんのアルバムって、
聴いていて思うのは、
その時代にYMOがやっていた音を
素直にそのまま反映させているのだなぁ、と言うこと。

YMOと言うグループは一般的に「テクノポップ」とか
「テクノの元祖」的な言われ方をすることが多いのだけど、
でも実際は、その音楽性は活動時期によって、
別のアーティストかと思う位の変化に富んでいて、
具体的に言えば、
・活動最初期はフュージョン寄り。
 アルバム[YELLOW MAGIC ORCHESTRA]
・活動初期はいわゆるテクノポップ。
 アルバム[SOLID STATE SURVIVOR]
 [RYDEEN]とか[TECHNOPOLIS]とか、
 世間一般に広く認知されてるYMOの音がココ。
 でもこの次の[増殖]ではちょっとロック寄りな音に。
・活動中期は鋼鉄硬派難解実験テクノ。
 アルバム[BGM]と[TECHNODELIC]
 YMOファンには一番人気のあるのがこの辺り。
 勿論僕も一番好きなのはこの時の音。
・活動後期は歌謡曲。
 アルバム[浮気なぼくら]
 もうこれはお遊びで創ったんだろうなぁ(笑)
・散解直前はニューウェイブ寄りな音。
 アルバム[SERVICE]
と言った感じ。

で、幸宏さんのアルバムなんだけど、
これが製作時期によって、
面白いまでにYMOの音とリンクしている。

以前から持ってる[ニウロマンティック][音楽殺人]
この2枚も合わせて聴き較べてみると本当に面白い。

  

[音楽殺人]は[増殖]と近い時期の発表だけあって、
完全にロック寄りな音。
それも夏っぽい、カラっとした音で、
真夏の暑い日に聴くと気持ちのいいアルバム。

[ニウロマンティック]は、YMO中期に製作されているからか、
かなり硬派で実験色の漂った作品。
でもそこに幸宏独自のロマンチシズムと叙情性が加味されて、
非常に味わい深い、奥の深い作品。
YMO中期の傑作アルバム[BGM]。
あれを、その重たい音楽性はそのままに、
幸宏のヴォーカルを乗せて情感ある歌モノテクノに仕上げた、
と言ったところか。

[薔薇色の明日]は後期YMOとかぶっていて、
[浮気なぼくら]と[SERVICE]。
その両方のニュアンスを持ち合わせた雰囲気。
だけど全編に漂う異常なまでのロマンチシズムは、
これは幸宏にしか出しえない独特のもの。

[Wild&Moody]はこれはもう[SERVICE]そのまんま。
クールなニューウェイブ炸裂!!て感じ。

あとついでに言うと、
幸宏最新作の[BLUE MOON BLUE]。
これはスケッチショウの音と完全リンク。
柔らかで優しい歌モノエレクトロニカ。

ちなみに、幸宏さんのソロ作。
アルバムの雰囲気がYMOとリンクしているだけじゃなくて、
モロに似ている曲が何曲かあったりするのが面白い。

[音楽殺人]では、4曲目の[I-KASU!]。
スカビートが[増殖]の[MULTIPLIES]。

[ニウロマンティック]では1曲めの[ガラス]。
この出だしのドラムの音が、
[BGM]の[千のナイフ]の出だしのドラムを思い起こさせる。
あと、8曲目の[チャージ]。
これがなぜか[RYDEEN]に似ている様に聴こえて仕方ない。
(これは僕だけか?)

[薔薇色の明日]では6曲目の[COINCIDENCE]。
これのドラムのリズムは[浮気なぼくら]の[LOTUS LOVE]。
これとかなり似たパターンかと。

[Wild&Moody]は6曲目[BOUNDS OF REASON BONDS OF LOVE]。
これが[SERVICE]の[CHINESE WHISPERS]と兄弟曲に思える程。
ドラムのパターン、ベースの音質、
曲全体に漂うどこかけだるい雰囲気まで…。

と色々書いたけど、
勿論似ているから悪いとかそんなことを言うんじゃなくて、
むしろ逆。

YMOやってる時は細野さんにしろ教授にしろ、
YMOに対する反発からか(?)あえてムリにでも
YMOとは違うことをやろうとしていたフシがあって、
でも逆に幸宏さんは、
素直にYMOと言う存在を受け止めていたんだなぁ、と。

もっと言えば、YMOを自分の中で上手く消化(昇華)し、
それを確実に自分のものとしていたんだなぁ、と。

まあ色々と書いたけど、
最終的に言いたいのは、僕は高橋幸宏が好きだということ。
YMOだって、彼がいなければ成り立たなかったよ、きっと。

ディスクレビュー2006年7月2日。

2006-07-03 00:08:42 | テクノ・音楽
先日ネット通販で購入した、
ALEXANDER KOWALSKIの新作アルバム[CHANGES]。

 

このアルバム。
今までのKANZLERAMTではなく、DIFFERENTからのリリース。
(移籍した、てコトになるのだろうか?)

先にKANZLERAMTから出た、
JORIS VOORNとのコラボ[She's Worth It]
FUNK D'VOIDとのコラボ[Can't Hold Me Back]の2曲も収録。

他のトラックもほとんどが他アーティストとのコラボレーションで
おまけに歌モノがやたら多い。

そのせいか、今までに無くポップな仕上がり。

流麗なメロディに彩られた10のトラックはどれも、
文句のつけようも無く「普通にカッコイイ」テクノ。


…なんだけど、何かが違う。
聴いてて、そう思えて仕方が無かったのが本当のところ。

ポップさを出すのは良いけれど、
何か、もっと違うアプローチもある様な気もする。

ポップであっても、それ一辺倒ではなく、
どこか影のある、ダークな雰囲気が漂っているのが
彼本来の持ち味であった様な気がするのだ。


思えば、前作のアルバム[RESPONSE]は、
彼ならではのダークな音を出しつつ、
歌モノなんかも積極的に取り入れつつ、
「ディープなんだけれど凄ぇポップ」と言う、
矛盾する音楽性を持った凄い作品だった。
あれこそが、彼の音の真骨頂なんだと思う。


まあでもしかし、このアルバム。
中には#2や#6の様な、
コワルスキー節全開の、ファン感涙の良トラックもある。
なんて思ってクレジットを見ると
この2曲だけは他アーティストとのコラボ作じゃなかった。


…もしかしてこの人。
コラボとかやらずに一人で創った方がイイんじゃ(笑)

まあこれだけコラボ作ばかり集めたって言うのは
あるイミ「企画盤」ぽいし、
ここは次回作に期待、てコトで。