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「これは遥か遠い土地に住む見知らぬ人々の悲劇ではなく、受け手である私たち自身の物語でもある」(「まえがき」)より
私が所属している日本ビジュアル・ジャーナリスト協会編の新書が、集英社から9月17日に刊行されます。
目次は、
まえがき 見知らぬ人々の悲劇ではなく 堤未果
序章 「閉ざされた声」を届けたい
第一章 チベット── 人々の祈り 野田雅也
第二章 ビルマ(ミャンマー)──辺境から見る軍事政権 山本宗補
第三章 マーシャル諸島──蝕まれゆく島で 森住卓
第四章 ハイチ──聖地の村で 佐藤文則
第五章 チェチェン──闘う女性たち 林克明
第六章 レバノン──境界線に生きる 豊田直巳
第七章 パレスチナ・ガザ──封鎖下に生きる人々 古居みずえ
あとがき
初出一覧
私はハイチの村スヴェナンスについて書きました。「聖地の村で」とあるように、ヴードゥー教で有名な村です。しかし、今回はヴードゥー教ではなく、村人の暮らしと過疎化の問題について触れました。ハイチ全土の村で、人口の増加と農業経済の不振から、農業を諦め、仕事を求めて都会に移り住む人々が増えています。
当初は、スヴェナンス村の話で終る予定でしたが、1月12日にハイチで大地震が発生。急遽、後半に地震の記事を付け足しました。地方と震災を受けた首都ポルトープランスは、今後のハイチの復興と未来を考えるうえで、けっして無関係ではありません。なぜ、死者23万人以上の大きな被害が生まれたのか、そして、なぜ130万人以上の人々が今でも、不便な被災民キャンプにしがみついて、生きてゆかなければならないのか。「聖地の村で」に、その答えが隠されています。
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会は、私のようなフリーのジャーナリストの集まりです。今回は集英社のご好意で、メンバーの仕事を新書の形で発表することが出来ました。これからも、継続的な活動を続けるには、皆さまの力が必要です。9月17日前後に、書店に並ぶとおもいます。よろしくお願いします。
アマゾンで予約できます。
ありがとうございます。感想がありましたら、よろしく願いします
ハリケーン、そして地震の被害が人災であったこと、もし豊かで平和な国なら防げたかもしれないことが残念に思います。
過酷な環境にあって、子どものためにフライを炒め直すタトゥや母の眠る倒壊現場に通うエマニュエルたちから、人間らしく生きることの大切さに触れた気がします。今日本で自殺者が多いのは不景気のせいという声を耳にしますが、本当の理由はそうではないように感じました。
ハイチがニュースに取り上げられなくなってきましたが、そこで魅力的に生きる人々の声に耳を傾け続けたいと思います。
コメント、ありがとうございました。10月に写真展を開催します。時間がありましたら、ご覧になってください。