あるフォトジャーナリストのブログ

ハイチや他国での経験、日々の雑感を書きたくなりました。不定期、いつまで続くかも分かりません。

チャリティーTシャツ のお知らせ

2010年06月28日 | 日記
ジーンズとカジュアルの衣料チェーン店ライトオン(Right-on)が参画した、「SAVE THE HAITI Charity T-Shirts Project」(セーブ・ザ・ハイチ、チャリティーTシャツ プロジェクト)で、私が撮影したハイチ地震の写真(全壊した教会)が使用されました。
モデルの長谷川潤さんがTシャツをデザインしました。とてもすてきなデザインです。ただし、ウィメンズのみとのこと。
全国のライトオンの店頭、もしくはネットでも購入できるとのことです。売上収益の一部を、国連UNHCR協会へ寄付し、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が行うハイチ大地震被災者への支援活動に使われます。

詳細は
http://right-on.co.jp/haiti/
http://right-on.co.jp/haiti/index.html#/message_from/hasegawa_jun/

JVJA緊急報告会のお知らせ

2010年06月22日 | 日記
私が所属している日本ビジュアルジャーナリスト協会の緊急報告会「沖縄~真の抑止力とは」が行なわれます。濃い内容です。皆様の参加をお待ち申しております。

JVJA緊急報告「沖縄~真の抑止力とは」(6月27日(日曜)午後、明大リバティタワーにて)

武力が本当の抑止力になるのか?
戦中、武力衝突や集団自決を免れた島には何があったのか――。
沖縄戦、米占領時代から今日までの沖縄を見詰め、「真の抑止
力」について提言する。

期日 2010年6月27日(日曜日)
場所 明治大学リバティタワー1階 1012教室(定員280人)
時間 開場 13:00 開演 13:30~17:00
資料代 1,000円(学生500円)
共催 日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)/ 現代
史研究会
お問い合せ JVJA事務局 090-6101-6113 office@jvja.net

※先着順に受付(予約は必要ありません。定員 280 名)
定員を超えた場合は会場収容人員の都合により、ご入場を制限
いたします。あらかじめご了承ください。

会場までのアクセス
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html


プログラム内容:(内容、順番、出演者については諸事情によ
り変更される可能性がありますこと予めご了解ください)
1、主催者挨拶に代えて(生方卓明治大准教授)
2、嬉野京子氏報告
3、滝本匠氏報告
4、豊田直巳氏写真スライド

 *司会 JVJA國森康弘


出演者略歴と報告内容
・嬉野京子氏(うれしの・きょうこ:ジャーナリスト、写真デ
ィレクター。日本リアリズム写真集団の創立に参加。元日本写
真家協会理事。米軍占領下の沖縄で米軍車両が少女をひき殺し
た現場を撮影、大きな反響を呼んだ)
[報告内容]・・・米軍占領下時代から今日まで、40数年間取材
を積み重ねてきた「沖縄」について語る。1967年の伊江島での
農民不当逮捕を撮影したために米軍憲兵に指名手配され住民の
協力で「脱出」した自身の経験や、沖縄で訓練を受けベトナム
従軍経験がある元兵士の米平和活動家アレン・ネルソン氏の生
き様についても触れる)

・滝本匠氏(1998年琉球新報社入社。編集局社会部に配属
、県警担当。99年には普天間飛行場移設問題で岸本建男市長
(当時)の条件付き名護市辺野古沖建設受け入れの局面で特別
取材班に参加した。01年から八重山支局長として、最西端の
与那国島や尖閣諸島の取材を通して国境問題などの取材にあた
る。05年3月から本社政経部に異動、同年6月から1年間、
在日米軍再編問題の取材でワシントン特派員に。政治部で基地
問題を担当した後、鳩山政権発足を受け2009年11月から
東京報道部。
[報告内容]・・・海兵隊が沖縄になければならないという誤っ
た「常識」と海兵隊の抑止力という虚構にとらわれたまま、普
天間問題は振り出しに戻った。だが、県民にとってはゼロの振
り出しではない。「できないこと」の約束を反故にされたので
はなく、「できること」の約束を履行しなかったという裏切り
の念が強い。それは「沖縄への差別」という感情を揺り起こし
てしまった。
 民主党による政権交代劇は、沖縄の米軍駐留をとりまく「呪
縛」を禊(みそ)ぎする通過儀礼となってしまった。抑止力と
いうフィクションを実在化させてしまい、誰もが存在を知って
いながら政府は認めてこなかった「密約」も公にした上で、お
墨付きを与えてしまった。
 この8カ月余で東京と沖縄の溝は開く一方だった。政府側は
もとより、マスコミ側にも温度差は存在した。政局ばかりをに
らんだ在京記者の取材には、安心で平穏な生活を取り戻したい
という住民の視点がなかった。日米危機をあおるマスコミによ
ってつぶされたとの側面も否めない。
 鳩山政権が白紙にしたものは、普天間の移設先の論議だけで
はない。ある意味で戦後、虐げられ積み重ねられてきた沖縄の
基地負担の歴史までもリセットさせ、沖縄の負担というものを
全国一律の水準に擬態化させ、沖縄の本土化といえる
状況が残された。


・生方卓氏(明治大学政治経済学部准教授。現代史研究会顧問
。社会思想史、哲学、倫理学から現代史まで幅広い分野で研究
を重ねる)
[報告内容]・・・武力が本当の抑止力になるのか? 沖縄戦で
、武力衝突や集団自決を免れた島には何があったのか――、の
話も交え、「本当の抑止力」について考察を深める。

・豊田直巳(フォトジャーナリスト。日本ビジュアル・ジャー
ナリスト協会正会員。2003年、平和・協同ジャーナリスト基金
賞奨励賞)
[報告内容]・・・95年抗議集会(在沖縄米兵による12歳少女暴
行事件が発端)から今日の基地問題までを、写真スライドで振
り返る。詳細は追って追加します。

・國森康弘(フォトジャーナリスト。日本ビジュアル・ジャー
ナリスト協会正会員。ナショナルジオグラフィック国際写真コ
ンテスト2009日本版優秀賞。主著に『証言沖縄戦の日本兵』(
岩波書店)、『家族を看取る』(平凡社)など)



お問い合せ JVJA事務局 
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-21 静和ビル2F
tel 090-6101-6113 fax 03-3252-7651
http://www.jvja.net/ office@jvja.net

南アフリカ ワールドカップ

2010年06月21日 | 日記

南アフリカでサッカーのワールドカップが始まった。試合中、鳴り響いているラッパ「ブブゼラ」の音を聞いていると、ハイチの人たちはどうしているのだろうかと、思いを馳せてしまう。ハイチにも、「バクシーン」と言うラッパがある。春の到来を祝う「ララ」のバンドで使われる竹やブリキでできた筒型の吹奏楽器だ。「バクシーン」は一音階しか音が出せない。そのため、数人の奏者が筒の長さの違う「バクシーン」を鳴らして、太鼓とリズムを組み合わせる。毎年2月~3月頃、「バクシーン」と太鼓とダンサーで構成されたララ・バンドと、その後ろには人びとが続き、歌い踊りながら、街中や農道を練り歩く。ハイチの春の風物詩だ。その他に、デモや祝い事があれば、必ずララ・バンドが気勢をあげる。
「ブブゼラ」の起源は分からない。だが、ハイチのサッカーの試合では、南アフリカの「ブブゼラ」のように試合中を通じて、鳴り響いているわけではない。チームの地元のララ・バンドが、試合前の応援や得点時や勝利を祝って、「バクシーン」を鳴り響かせる。
地震で、数多くの家が倒壊した。被災民キャンプの中では、テレビを持っている人は少ないだろうし、またテレビがあっても電気はどうしているのだろうかと、思わず心配してしまう。まあそれでも、何とかテレビを見つけ、大好きなブラジルとアルゼンチンの選手メッシのプレイに歓声をあげる、そんなハイチ人たちの姿が目に浮かぶ。
ハイチ人はブラジルのサッカーが大好きだ。ブラジルの強さと個人技の素晴らしさにあこがれている。十数年前、ハイチ滞在中に、テレビで「ブラジル対アルゼンチン」の試合を見る機会があった。ブラジルの勝利が決まると、大勢の若者たちがブラジルの国旗を持って一斉に、市内に飛び出し、ララ・バンドのリズムに乗りながら祝福していた。いくらブラジルのサッカーが大好きとはいえ、他国の勝利をこれほどまでに喜べるものかと、呆れてしまった。
地震で大きな傷を負い、被災民キャンプで不便な生活を強いられているハイチ人の心を一瞬でも、晴れやかにしてくれる特効薬は、ブラジルの勝利だ。ブラジルとアルゼンチンがこのまま勝ち進んでほしい。決勝は「ブラジル対アルゼンチン」、そしてブラジルの勝利。彼らは、こんなシナリオを待ち望んでいるに違いない。

写真は、農道を練り歩くララ・バンド

ハイチ 雑誌掲載のお知らせ

2010年06月03日 | 日記

地震後の2月に撮影した写真を、月刊「自然と人間」6月号のグラビアに掲載することができました。
帰国直後に、週刊誌などに売り込みをしましたが、1ヶ月以上が経過しているとの理由で、すべて断られました。地震から半年が過ぎようとしていますが、それでも掲載できたことで一先ずほっとしました。
定期購読の雑誌ですが、書店でもご覧になることができます。

詳細は
http://www.n-and-h.co.jp/

写真は、
夕暮れ時、大人たちが拾った鉄くずを被災民キャンプに運ぶ子供たち