サイコロジスト101

旧J&PホットラインSIG101opMr.髭が運営。
健康心理学、生理心理学、ストマネを学びましょう!

4年ゼミ生の書き初め

2009-01-31 22:21:05 | Weblog
4年生も最初のゼミ(1月23日)で書き初めをしてもらいました。
卒論も全員提出が済み、ほっとした顔がみてとれます。
就職する人、大学院に進む人、それぞれ。
年頭に書いた文字を一年間忘れず社会人になってもらいたい。
私は義理と人情の2つ書きました。

顎髭のばした睦月だった

2009-01-31 21:16:48 | Weblog
顎髭をのばし初めて一月がたとうとしています。
正月をのんびり過ごし、毎朝する髭剃りをしばらく放置しているうちに、けっこう伸びてきた。
初出の朝、マスクをかけて人目につかないように電車に乗り、大学へ。
事務の女性に素顔はみせず、T女子からワイルドでいいですね、と言われた気をよくした。
それ以来、堂々と髭面。
大学生のころ、真っ黒い髭を伸ばしたり剃ったりしていたことを思いだし、Webで髭剃りの仕方をDLして勉強。
授業が始まって、学生たちの反応も上々。
白い髭で、じいさん面になったと娘に言われはするものの、今年はこれで行こうかと決めました。
今朝は鋏を入れて、短めにしてみた

髭をなぜ伸ばしているんですかと聞く学生が何名かいる。
たいした理由はない。
ただ、年相応の面構えで少々脇の深い応対をしようかとは思っている。

行動医学会まであと28日。
2009年2月28日(土)と3月1日(日)の二日間だが、準備はほぼ終了。
ホームページも来週中にプログラムを掲載予定。

試験は昨日、ストレスマネジメント。
240名近くが受験し、マークシートは読み終えました。

月曜日は、心理学研究法。
受講生諸君、がんばってくれたまえ。

火曜日の昼からは生理心理学。これで試験は終わり。
受講生諸君、使用したパワポイントはpdfファイルにしてからjpgにしてこのblogに掲載しました。
大きな図が欲しければ言ってくれたまえ。

5名の院生は昨日5時までに全員修論を提出。ほっとしてタコ一さんで痛飲。
今日はいっぷくしています。

2009/01/31・山田冨美雄







生理心理学講義7 バイオフィードバック1

2009-01-31 18:03:38 | Weblog
バイオフィードバックはいまや辞書にも出ている一般用語。
1960年代に開発された技術で、医療への応用が盛んです。
脳波や筋電図を簡単に測定する装置に比較回路を入れて、α波や筋活動の出具合を人間に教える装置を使えば、生理反応を自在にコントロールすることができるようになります。
α波のバイオフィードバックはリラクセーション訓練と併用すれば、緊張が解けてあがり防止にも使えます。
額部筋電図フィードバックをつかえば、筋緊張性頭痛の軽減に役立ち、頭痛薬と併用するといいですね。
Dr.Kamiya先生とM.E.Miller 先生の名前は覚えておきたいですね。

1960年代のバイオフィードバック開発の文化的背景についてもお話しました。
東洋への関心が強まった時期でした。インドのヨーガ、日本の禅が欧米人には脅威だったのです。


生理心理学講義6 ストレスバイオマーカ3

2009-01-31 17:58:17 | Weblog
齋藤くんらの実験結果を説明しました。
免疫系の指標s-IgAは多くの学生がスピーチ前後で増加しました。
ストレスの指標コルチゾールは、男子の3人に2人がスピーチ前後で増加しました。一方女性は3人に1人だけが増加。
男子は人前でスピーチすることは女性の2倍のストレスだったのです。

唾液中のコルチゾールは、早朝覚醒直後急増します。45分でピークになり、以後、夜就寝まで低下し続けます。
朝早く起きることはストレスなんです。一日の活動を支えるコルチゾールの出方をみれば、その人が朝型か夜型か、ストレスを感じやすいかどうかなどが分かってきました。

唾液みれば元気がわかる。
そんなツールを開発したいですね。


生理心理学講義6 ストレスバイオマーカ2

2009-01-31 17:49:49 | Weblog
分泌型IgAは、妊婦の出産時ストレス時にも間際に急増します。竹明美さんとの研究成果をお話ししました。
長時間におよぶ難産事例では、 分泌型IgAの急増が早くからおこっていました。
大阪人間科学大学での実験例も紹介しました。
まずは、歩行。15分間の連続歩行前後で採取した唾液中分泌型IgAは、概ね増加し、休憩後低下。
コルチゾールは歩行によって減少気味。男子大学生は全員減少しましたが、女子大学生は50%が増加。高齢者では60%の人で増加しました。高橋くんと土屋くんの実験成果です。

ストレスを解消したければ、15分ウォーキングをすすめます。
高齢者は短めにするといいかも。

人前でのスピーチは女性が得意。そんな実験もみせました。齋藤くんらの実験成果です。

生理心理学講義6 ストレスバイオマーカ1

2009-01-31 17:43:45 | Weblog
ストレスの生理心理学。
まずは、ストレッサを感じた脳が、視床下部ー脳下垂体ルートを経て副腎皮質を刺激し、コルチゾールを分泌するとストレス状態になる話はきっちり勉強。
別ルートでは、視床下部から副腎髄質へとつながるルートから、アドレナリン、ノルアドレナリンが分泌されて交感神経系が興奮するのもストレス状態。
これらの生理状態を唾液中の微量物質から探索しようと開発進むのがストレスバイオマーカ。
唾液中分泌型IgA、コルチゾール、αアミラーゼが現在の話題。私たちの研究室でも研究が続けられています。
急性ストレス事態でが増加し、ストレッサがなくなれば元に戻ります。
騒音ストレス、視覚遮断ストレス、試験ストレスの実験例をしましました。

生理心理学講義4 目の表情ー2

2009-01-31 17:31:08 | Weblog
自発性瞬目のおもしろい話、印象形成。
ブッシュとデュカキスのテレビ討論時の二人の映像をビデオ録画したJ. Tecceは、二人のまばたきを数え、ニューヨークタイムズに記事を書いたのがもので、ブッシュが圧勝したという話。オバマのときもTecceは数えていたのでしょう。

まばたきの神経経路は2系統。交感神経と脳神経(顔面神経と動眼神経)。
作動筋は眼輪筋と上眼瞼挙筋。
ねむくなると瞼がたれるのは交感神経の活動が低下するから。
疲れると独特のまばたきが発生します。
瞬目群発。
コンピュータ作業で発生するまばたきの多発はドライアイの兆候。
なぜか。コンピュータ作業中はまばたきが抑えられるからです。作業終了直後は逆に多発します。



生理心理学講義4 目の表情ー1

2009-01-31 17:23:25 | Weblog
私の専門はまばたき。学位もまばたきでちょうだいしました。
目は心の窓というくらい、目の表情をみれば、心理学できますよ。

J.A.Sternと私がおでこを指さししながら、なにやら話をしている写真は、中山誠くんが撮ってくれたもの。1989年のことでした。20年前のセントルイスです。

眼球運動、瞳孔運動、そしてまばたきの3つについてお話しました。
アイマークレコーダで視線を追うと、何に興味をもっているのかがわかります。
瞳孔が大きくなると、興奮し、興味をもっている証拠。小さくなると興味をなくし拒絶していると言ったのはHess先生。
3種のまばたきは覚えておきましょう。ちなみに私の専門は反射性瞬目の先行刺激効果。プリパルスインヒビション(PPI)とも呼ばれています。
自発性まばたきの研究は我が国が世界をリードしています。
白鳳大学の田多英興先生、福岡県立大学の福田恭介先生と私が1991年に編集した「まばたきの心理学」(北大路書房)は今は絶版。神田の古本屋で1万円のプレミア価格。



生理心理学講義3 感情の生理心理ー2

2009-01-31 17:17:22 | Weblog
感情表現は表情という顔の筋肉の動きでとらえられます。
眼輪筋と大頬骨筋が活躍しました。
表情を無理やり作ると、表情に合う感情が生まれるようです。

表情の認知には文化の違いはないようです。
遺伝子のなかに、他者の表情を判断する回路が組み込まれているのでしょう。

表情は右半球の支配だというのもおもしろい話でした。

感情の障害は心の病のもと。不安とうつはその典型。
いずれも特効薬が開発されています。
感情障害は、脳の内科的疾患で、神経伝達物質の加減が原因なのでしょう。