福岡事件再審運動キャンペーン「私はわらじがぬがれない」

開始から55周年を迎える「福岡事件」再審請求運動
毎年各地でおこなわれるキャンペーンのためのブログです

11月27日生命山シュバイツァー寺 12月10日YMCAアジア青少年センター

2016-12-17 14:54:29 | 日記
「福岡事件」再審運動キャンペーン55年
   「私はわらじがぬがれない」全国集会が
   熊本県玉名市にある生命山シュバイツァー寺と
   東京のYMCAアジア青少年センターにおいて
   それぞれおこなわれました。

玉名には直接うかがえなかったので新聞記事にてご紹介します。
   来年70年 講演会や篠笛演奏 再審運動へ思い新た 玉名 /毎日新聞
   http://mainichi.jp/articles/20161128/ddl/k43/040/196000c


東京は第一部「いのちの調べ」篠笛コンサート、第二部講演会、
第三部交流会と三部構成でおよそ50人の方々にお越しいただきました。

第一部「いのちの調べ」篠笛コンサートは玉名と同様、
鯉沼廣行さん・金子由美子さんに演奏してただきました。
毎年春のキャンペーンでも西武雄さんに献曲していただいていますが、
今回はコンサートということもあり、それぞれの曲が制作された背景や
古川泰隆師との思い出も織り交ぜながらの演奏でした。
先の玉名での記事に「篠笛は悲しみを一番表現できる楽器」
というような文章がありましたが、曲を聴いていると悲しみと一言で表しきれない
さまざまな悲しみの様相があらわれるのを感じました。
プログラム最後に演奏された「山梁の賦」の心ざわめく演奏は、いつ聞いても素晴らしいものです。

第二部講演会は最初に関東学院大学教授、宮本弘典先生から
「ニホンの刑事司法の古層―西武雄さんの雪冤を阻む壁」というタイトルでご講演いただきました。
ここ数年、宮本先生のご講演テーマは旧刑事訴訟法・戦時刑事特別法・現行刑事訴訟法
という流れの中で、旧刑事訴訟法の理念の変容と現行刑訴法に残る戦時体制というお話でしたが、
今回はタイトルからも窺い知れるように、相当気合が入ったご講演でした。
現在冤罪を生み出す原因とされる自白依存の調書裁判の原因の根底に
戦前から残る検察優位の司法の存在を指摘し、
戦後公職追放を免れた裁判官・検察官が日本国憲法を掲げながらも、
裏でいかなる政治力を発揮し検察優位を温存し続けてきたのか?
といった話だったと思います。

今年で55年を迎える再審運動ですが、現行法下の再審は非常に難しい状況とうかがっています。
毎年全国各地でおこなっているキャンペーンも、すぐに再審へ繋がるものではありません。
ですが、こうした厳しい状況下でも温かい支援の輪があることが何よりの喜びですし、
また来年も全国集会を開こうという声が挙がったことも嬉しかったです。
来年は事件発生70年の節目ということもあり、新春早々キャンペーンを始めるそうです。
どうぞご支援をお願いいたします。