福岡事件再審運動キャンペーン「私はわらじがぬがれない」

開始から55周年を迎える「福岡事件」再審請求運動
毎年各地でおこなわれるキャンペーンのためのブログです

10月26日 東京 YMCAアジア青少年センター

2013-11-03 22:20:36 | スケジュール
少し遅くなってしまいましたが、東京での会の報告をいただきましたのでご紹介します。

    
(写真は使いまわしです。当日の臨場感をお楽しみください。)

10月26日(土)に福岡事件全国キャンペーンの東京集会が行われました。
当日は午前中に街頭ビラ配りが行われる予定でしたが、あいにくの雨。
というわけで昼食をゆっくりと食べてから準備に取り掛かることになりました。

さて肝心の集会の内容ですが、プログラムは2部構成となっており、
第1部では福岡事件/再審運動の概要が収められたビデオが上映され、
次いで宮本弘典教授(関東学院大学)より我々が今一番注目している再審特例法案について講演していただきました。

休憩を挟んで第2部では、アメリカからのゲスト3名と世界的に有名な写真家であるトシ・カザマさんに講演していただきました。

アメリカからのゲストのうち、フェルナンド・バミューデズさんとカーティス・マッカーティさんは
有罪判決を受け在獄中に再審無罪が確定したという経歴の持ち主であり、
それぞれ自分が何故冤罪に巻き込まれたのかということや在獄中での体験、
そして冤罪がいかに自分たちの人生を狂わせたかについて講演していただきました。
ジョージ ケインさんは西コネチカット州立大学の教授であると同時に
リッジフィールドのPolice Commission(警察を監督する委員会)の役員でもあり、
その立場からアメリカでの刑事司法の動向について講演していただきました。

最後にトシ・カザマさんからは自身が写真に収めた死刑場の話や、
自分と交流のあった死刑囚の話など非常に貴重なお話しを聞くことができました。

非常に多彩な顔ぶれで、かつ濃密な集会の内容を
ここまで簡略化してご紹介するのも気が引けますが、以上が当日の集会の内容紹介となります。

最後に集会に参加して私の感想も少し述べてみたいと思います。
私が今回一番印象に残ったことは、トシ・カザマさんや他の講演者の方が、
お話されながら感情が高ぶり涙ぐむ場面に出会ったことでした。
死刑や冤罪を許されない不正義であるとか、無実の罪で処刑された西さんの無念と言葉では理解していても、
私にはそこまで感情移入したことはないだろうというのが正直な話です。
やはり頭でわかることと心で分かることには差があるなというのが強く感じさせられました。
そして、その差をつくるものはなんなのだろうか?知識の問題なのだろうか?人生経験の差なのだろうか?
私にはまだわかりません。やはり、いろいろな意味で「勉強不足」なのだとは思いますが・・・。

制度的な話ではなく、感情的な話で恐縮ですが、けれどそこもとても大事なことだと思いました。
その意味でも大変勉強になった集会です。
そして自分が学んだことをいかに再審運動にフィードバックしていけるか?
考えたいことややりたいことは山積みで何から手をつけていいかわからないくらいですが、これからも頑張っていきたいです。


鈴木

10月26日 東京 YMCAアジア青少年センター

2013-10-29 23:20:49 | スケジュール
ご報告が遅くなってすみません。
   26日の東京は午前中まで台風の雨が続いており、
   あいにく街頭での署名活動は中止となってしまいました。
   このような天気の中誰もお越しいただけないかもと危惧しましたが、
   午後の講演会には50人以上の方にお越しいただいて非常に驚きました。
   この場をお借りして、お礼を申し上げます。
   詳しい報告は後日お待ちください。   

      
      
    
      

10月24日 岡山 さん太ホール

2013-10-25 00:56:07 | スケジュール
今日も新鮮な岡山での講演会の写真をお届けします。

  

   岡山も多くの方にお集まりいただいたようです。
   100人ほどという人数を聞いて非常に驚きました。
   お集まりいただいた方々に感謝の念とともに、福岡事件がさらに広まりをみせることに期待です。

   さて、岡山とは関係ないことで恐縮なのですが
   明日から月曜日まで管理人が東京講演会の準備のため更新できません。
   東京講演会は台風とばったりはちあわせると思いますが、講演会自体はやりますよ!
   お越しいただきたいのが正直な気持ちですが、そうぞご無理なさらないようにお越しください。

6月7日 神戸 カトリック神戸中央教会

2013-06-27 00:36:39 | スケジュール
神戸での講演会,2人目のご報告です.

カトリック神戸中央教会での講演会に参加させていただきました。
私自身、二度目の参加でしたが、今回も様々なことを学ばせていただきました。

まず映像、画像を見ながら福岡事件がどんな事件であったかというお話をしていただきました。
その中でも最も印象的であったのは、やはり恩赦を受けるはずであった西さんが処刑されてしまったというエピソードです。
そのときの西さんの気持ちを考えると悲しくて悲しくてたまりませんでした。
それと同時に無実の人をも、殺してしまう、死刑の恐ろしさ、というのも感じました。

次に大場先生に再審特例法案についてのお話をしていただきました。
再審特例法案とは何か、なぜ必要なのか、また現在の司法制度が検察に有利であることなどのことを知りました。

私はこの法案を通すためには
より多くの人に福岡事件のような冤罪死刑事件について知ってもらうことが必要だと思います。
私も少し前まで冤罪死刑事件については知りませんでした。
ですが、福岡事件でそれを知り、変えていかなければならないと強く思うようになりました。
残念なことですが、今日でも無実の人が死刑になる可能性はあります。
日本の司法制度は福岡事件からなにも変わっていないのです。
冤罪死刑事件は決して他人事ではありません。あなたにも無罪で死刑になってしまう可能性はあるのです。

無実の人が死なない世の中を作るためにも、
私たち1人1人がこの事件についてもっと関心を持つべきです。
個人個人の力は小さいですが、その力を合わせれば大きな国も動かせるはずです。

このブログを通して1人でも多くの人にこの事件について知っていただけたら幸いです。

6月7日 神戸 カトリック神戸中央教会

2013-06-26 22:55:33 | スケジュール
神戸での講演会の報告をいただきましたのでご紹介します.
  神戸ではお2人方に書いていただきました.まずはお1人目です.



再審特例法の話を通じて

 今回、初めて「福岡事件」に関して
講演会という形で参加させて頂いて私個人にとって大きな収穫を得ることができました。
今回、私は同じ大学のクラブの後輩の誘いを受けて参加させて頂いたのですが
正直なところ福岡出身にも関わらず、「福岡事件」にゆかりがなかった私は
言葉上の知識だけでこの事件を理解していました。
日本人によくある傾向だと思います。
今回の講演会において当時の被告人の生の声や大きくいえば事件の背景を理解することができ、
事実というものは自ら足を運ばないと知ることができないと改めて思い知らされました。
事前に下調べをして参加したわけですが、私の考えを覆すような様々な事実が浮かび上がり、
この事件について正しく理解できていなかった自分に反省しました。
それに合わせて、この事件と再審特例法との強い結びつきの理解促進にも繋がりました。

 今回の古川先生、大場先生の話を踏まえて下記に私が考える再審特例法について述べたいと思います。
まず、再審特例法という法律の話に入る以前に、
今回の「福岡事件」のように冤罪という結果を作り上げた社会に問題があると考えます。
冤罪といわれ未だ解決にたどり着けてない事件は様々あります。
身近なものとして「藤本事件」。
この事件はハンセン病患者というただそれだけの事実によって罪をかぶせられ
控訴、上告が棄却され、罪人として一番可能性の低かった藤本さんが殺された事件です。
今でさえ、そういった判決がないことを信じていますが、当時の圧力による冤罪はいかなるものかと考えます。
きつく言えば、日本社会における負の遺産とも考えられます。
当事者、その周りの家族が悔いても悔いきれなかった感情はすごく伝わってきます。

 確かに、再審特例法を国が敬遠するのはすごくわかります。
この法が存在する限り、どうしても国民にとって
不安定な社会というイメージを払しょくできないと考えるからです。
しかし、問題はそこではないはずです。
本当に事実を事実として貫いていくためにはこの法が必要であると考えるべきです。
この法が安定することによって何人もの人たちの努力が報われるでしょう。
法律とは被疑者のために用意されているといっても過言ではないはずです。
もう手遅れになっているというのはただの妥協にすぎません。
私はこれからの社会にとって不可欠な法律が再審特例法であると考えます。

 私は今回の「福岡事件」の講演会を通じて、「人の生き方」について深く考えさせられました。
「福岡事件」再審キャンペーンを行っている古川先生の生き方も信念を貫いていて感化されました。
また、大場先生の専門家としてこの事件に対する見解を述べ、「福岡事件」に関わる姿にも感化されました。
私は今回この貴重な機会に参加させて頂いたことに感謝しています。
時の経過によってこの世間から忘れ去られつつあるこういった負の遺産を改めて考えていくことが
今を生きる我々の使命であると考えています。

関西学院大学 文学部 3回 上田 恭輔

6月16日 熊本 生命山シュバイツァー寺(梅雨忌)

2013-06-22 14:30:01 | スケジュール
最終日,シュバイツァー寺にておこなわれた西さんの梅雨忌について
   読売,西日本,熊本日日の三紙で紹介されましたのでご紹介します.

    

左より
読売新聞/「福岡事件風化させない」玉名で元死刑囚しのぶ梅雨忌
西日本新聞/「福岡事件」忘れない 玉名市元死刑囚の命日法要
熊本日日新聞/「福岡事件」再審訴え元死刑囚の追悼法要
残念ながら,ネットでは見つかりませんでした.

三紙もあり,内容も重複しているところもあるので,書き写すことは今回しません.
その代わり,いつもより大きな画像でアップロードしたので,
クリックして文字が読めるかと思います.ご活用ください.

6月14日 毎日新聞

2013-06-16 13:02:02 | スケジュール
 岡山での講演会について、毎日新聞で掲載されましたのでご紹介します。

福岡事件:伝える、父から子へ 「冤罪は今も続く問題」僧侶の古川さん、秋に岡山再訪 /岡山
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130614-00000195-mailo-l33

戦後間もない1947年に起きた「福岡事件」を冤罪(えんざい)と信じ、再審請求に奔走した僧侶がいた。
活動を受け継いだ息子で「生命山シュバイツァー寺」僧侶、
古川龍樹さん(53)=熊本県玉名市=は今も全国をまわり、
事件を知ってもらおうとキャンペーンを続けている。
古川さんが今月、岡山に立ち寄った際、話を聞いた。【五十嵐朋子】

 今月6日夕、北区天神町の岡山カトリック教会で、
古川さんは参加者を前に「福岡事件は忘れ去られていくけれど、
冤罪は今も続く問題です」と語りかけた。
会場には、事件を伝える新聞記事やパネルを設置。
「奪われた命のことを考え、命を大切にする社会を作るための運動にしたい」と訴えた。

 福岡事件は1947年5月、福岡市で中国人ブローカーら2人が射殺された。
西武雄、石井健治郎元死刑囚が強盗殺人容疑で逮捕され死刑判決が確定。
2人は「拷問で自白を強要された」と冤罪を訴え続けたが、
6回にわたる再審請求は、全て棄却された。

 古川さんは年に何回も全国をまわり、事件の風化を防ごうと訴える。
岡山にも毎年立ち寄る。会場には数人しか集まらないこともある。
入場料は受け取らず、活動による収入はない。
会場にカンパを呼びかける箱を置くだけだ。

 続ける理由を古川さんは「小さい頃、私も父親と一緒に托鉢(たくはつ)に立ったんです」。
父泰龍(たいりゅう)さんは教誨師(きょうかいし)として2人の死刑囚と出会い、冤罪を確信。
独自に事件について調査した成果を記した「真相究明書」も出版した。
仮釈放された石井さんの身元引受人になり、
戦後の混乱期に起きた事件について再審を認める「再審特例法」の制定を
国会議員に働きかけるなど、生涯を再審運動にささげた。

 泰龍さんは2000年、80歳で死去。
08年には石井さんも亡くなり、再審請求を申し立てることは難しくなった。
活動を支えてきた母美智子さんも10年に92歳で世を去った。
しかし、古川さんは「父や母がどれだけ苦労してきたか。終わらせることはできない」と考える。
古川さんは、再審特例法の制定も呼びかけ続けている。
今回のキャンペーンでは静岡、山口、東京など8都県をまわった。
秋には托鉢しながら全国をまわり、岡山にも寄る予定だ。


6月7日 中国新聞

2013-06-15 00:01:29 | スケジュール
広島での会について,中国新聞で掲載されましたのでご紹介します.


WEB版はありませんでした.残念.

「福岡事件」の再審開始訴え 中区で講演会

1947年に福岡市で2人が射殺された福岡事件で,
冤罪を訴えた元死刑囚2人の再審運動を続ける僧侶古川龍樹さん(53)=熊本県玉名市=の講演会が
5日,広島市中区の広島カトリック会館であった.

事件では,男性2人が強盗殺人罪で死刑が確定した.
教誨師として2人に出会った古川さんの父(2000年死去)が61年に再審運動を開始.
しかし1人は75年に死刑を執行され,もう1人は恩赦で無期懲役になったが08年に死去した.

父の遺志を継ぎ,西日本を中心に講演を続ける古川さんは
「2人は拷問などの違法捜査によって自白に追い込まれた」と主張.
死刑を執行された1人の遺品や父の活動の映像も紹介し,再審開始の必要性を訴えた.

6月6日 毎日新聞

2013-06-14 22:20:27 | スケジュール
ご報告が少し遅れましたが,6月6日の毎日新聞で神戸の会について
   掲載されましたので,ご紹介します.

福岡事件:冤罪、再審考える講演会 あす、カトリック神戸中央教会 /兵庫
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20130606ddlk28040375000c.html

 ◇福岡事件テーマに

 終戦直後に福岡市で起きた「福岡事件」を通して、冤罪(えんざい)や再審制度について考える講演会が7日、
神戸市中央区中山手通1のカトリック神戸中央教会で開かれる。

 1947年に軍服取引に絡んで中国人ら男性2人が射殺された事件。
56年に強盗殺人罪で男2人の死刑が確定した。
75年6月17日に実行犯の1人が恩赦によって無期懲役に減刑された一方、
首謀者とされ、無実を訴えていたもう1人は同じ日に死刑が執行された。

 熊本県玉名市の「生命山シュバイツァー寺」を中心に半世紀以上にわたって再審運動が続いており、
毎年行われる全国キャンペーンの一環。講演会では事件を振り返るDVDを上映した後、
神戸学院大の大場史朗氏が「再審特例法制定の意義について」と題して講演する。

 7日午後6時半、入場無料。
問い合わせは同寺代表の古川龍樹さん(080・3229・3450)へ。【井上卓也】

〔神戸版〕