安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

制裁が失敗しロシアが前進するにつれて西側メディアは変わってきた

2022-06-04 03:05:48 | 政治
今日は、お題のテーマ通りの日記となります
取り上げてみたいのは、イギリスの大手新聞、ザ・ガーディアンのこの記事です
Russia is winning the economic war - and Putin is no closer to withdrawing troops
ロシアは経済戦争に勝利し、プーチンは軍の撤退に近づいていない

記事を書いているのは、ガーディアンの経済編集者、ラリー・エリオットさんです

この記事によると、西側の対ロシア制裁はまったく上手くいっていないと報じられています

ロシアによるウクライナ侵攻が始まってすぐに、西側は効果的と思える経済制裁を科したものの、ロシアが撤退する兆候はなく
逆に制裁によるエネルギー輸出価格の高騰が、ロシア軍を経済的に後押しする結果になり
1月から4月までの4カ月間で、ロシアの貿易黒字額は前年度の3倍の960億ドルに達しています

EUが最近新たな制裁を発表し、エネルギー輸入の停止を発表したあと、ロシアは対中国向けのエネルギー輸出を50%増やし
新しい貿易相手を見つけることにまったく不自由していない、といいます
ロシアの経済危機を間接的に回避させたのは、”西側によるゆっくりとした制裁によるもの”と、記事は分析します
つまり、EU側の都合により急激なエネルギー輸入の停止ができないため、ロシアには十分な猶予が与えられた、としています

イギリスはロシア制裁による価格高騰圧力によって、インフレ率が9%を超え、中央銀行の金利上げによるさらなるインフレ
不況下のインフレ(スタグフレーション)に入っている、その他のEU主要国は、ロシアへのエネルギー依存が高いため
もっと深刻な状況になりつつある

さらにもっと深刻なのは、ウクライナからの小麦の輸出が止まった影響を受ける、世界の発展途上国の食糧危機です

ウクライナの黒海沿岸からの食料輸出が止まったため、世界の食糧危機の懸念が広がり
国連世界食糧計画の常務理事であるデビッド・ビーズリーは、世界中で4400万人が飢餓に直面すると指摘しています

世界中で経済危機、債務不履行状態に陥る危険性のある国が増えている、たとえば
スリランカは、ウクライナ軍事作戦が始まってから最初の債務不履行国になったが、スリランカで最後になる可能性は低い

最後にガーディアンは、ロシアの軍事的敗北が戦争を終わらせるベストな方法だが、その可能性は極めて低い、と報じています
プーチンが無条件降伏する可能性はほぼなく、制裁継続は西側と発展途上国の経済危機を招く、としています



以上が記事の骨子ですが、まあ、随分と論調が変わりつつありますね
もう一つ、西側の代表的な記事、ワシントンポストの記事をご紹介しましょう
Ukrainian volunteer fighters in the east feel abandoned
ウクライナ東部のボランティア戦闘員たちは”見捨てられた”と感じています

東部ウクライナのドルジャキウカ?(DRUZHKIVKA)の塹壕に閉じ込められたウクライナ軍のボランティア兵士は
一日一個のジャガイモを食べて飢えをしのいできたことを振り返って語っています

ボランティア兵士たちはまともな訓練を受けておらず、軽武装状態で戦場に送り込まれ、ロシア軍に包囲されたといいます
彼は「ウクライナの戦車が砲撃すると、自分たちの居場所が特定されないか、とひやひやしていた」と語っています
つまり、最前線の現実は西側の報道とかけ離れており、戦争にすらなっていないことがうかがわれます

記事はもろもろ書いてはいるのですが
結局のところ、ウクライナ軍の司令官は、彼らのような元民間人を、ろくな訓練も与えず、追加の兵器も医療支援もないまま
最前線に送り込んでいる、という現実が語られています
そして最後に、戦場で何もできない状態になって撤退した後、彼らはキエフで軍法会議にかけられる可能性がある、と知らされ
その窮状を何とかしたいと考えて、ワシントンポストに連絡をした、ということのようです



これを見ても、これまで西側のメディアで出てこなかった「ウクライナの現実」を、西側メディアが報道するようになってきました
「風向きが変わった」、とはっきり断言はできませんが
何らかの、別の意思が働き始めたのは事実であろうと思います
主流メディアも、すでに現実は悟っているのであろうと私は感じています
これ以上続けるのであれば、主に、西側諸国に被害が広がっていく、ということです

なぜか日本のメディアだけが、相変わらずの論調であるのが気になりますが
もう、嘘で嘘を塗り固めるのは限界であろうと思います



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ロシアは二度とヨーロッパ... | トップ | 情報の一つとしてご紹介します »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事