大企業と法人税

税制度は複雑化すればするほど抜け穴が多くなる。タックスヘイブンという言葉があるが、大企業であればあるほど税を逃れる方法は巧妙化してくる。企業の利益を海外に逃がす方法が多数あるのだ。自由貿易やグローバリズムは、一般の人には確かに聞こえはいいが、大企業が税負担を免れるためには実に都合の良い考え方でもあるのだ。日本においても、日本を代表するような大企業が、”実はほとんど法人税を払っていない”という現実を、多くの国民は知らされていない。今、アメリカのトランプ政権は、この大企業の”税の抜け穴”(loophole)をどんどんふさいでいる。結果、企業がアメリカに戻ってきて雇用が増えているのだ。安倍政権は法人税率を下げていて、それが”不公平だ”と批判を浴びているが、問題はそこではない。そもそも法人税を払わないで済む抜け穴をふさがなければ、批判は無意味なのだ。