安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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良書を読むものが未来を創る

2022-06-04 23:59:10 | 政治
私は個人的にまだまだ読書量が足りてないことを、本当に悔しく思っています
先日、ある講演会に参加し、読書の大切さを再認識しました
そこで拝聴した話の中で、本当に共感できる部分がありまして、これまで読んでいなかった分野にも、読書範囲を広げてみようと思いました

昨日、古本ですけれども注文しましたのが、ミルトン・フリードマンの「自由の選択」という本です
この方は、新自由主義経済学の主柱といわれる方で、最近のMMT現代貨幣理論を勉強するケインズ主義の方には、大変評判の悪い方です
ですが、私はあえて、ハイエクと同じく、きちんと読んでみることにしました

不思議なことだと思うかもしれませんが、私は最近、名著と呼ばれる本を読んでいても、それに完全に傾倒することがなく
自分の尺度をもって、その著者の思想について、評価を下すことができるようになっています
若い頃ならこういうことはできなかったと思いますが、年齢を重ねてきて、いろんな思想を勉強することで、そういう目が養われてきたと思います
先日の講演会でも、そのことに触れられていて、「ああ、よくわかる」と思ったものです

だから、私自身、MMTを随分と勉強したんですけれども、その思想に完全に没入することはありません
MMTは、確かに良い点もあるのだけれども、その理論を早合点する人がでてきて、間違いを犯しやすい理論だと思っています
最終的には、社会主義思想を理想とするものだと思います

良い例が、MMTを勉強すると、ケインズ経済学を理想と考える傾向が出てくるんですね
先日、三橋貴明さんが、カール・ポラニーの「大転換」という書籍を取り上げて、会員向け「オンライン集中講義」を行う
ということをPRしていました
それを見て、私は「これは読まねば」と思って、大転換を購入して、やっと、他の本も読みながら半分ほど読み終えたところです
三橋さんの講義を聞いてもいいんですが、彼の先入観が入るのも嫌だったので、自分で読もうと思ったのです

大転換は、500ページほどもある大著でして、読むのに大変苦労しているわけですが
まあどうでもいい余談が多くて、結論がなかなか出てこなくて大変なのですが、それでも、非常に参考にはなっています
その中でね、最初の第Ⅰ部、第Ⅱ部には、いつも私の主張している「小さな政府」の意味がよく分かるエピソードが
たくさん盛り込まれていましたよ

一つ大転換の内容をご紹介しますとね
18世紀ころのイギリスには、スピーナムランド法という法律がありまして
スピーナムランド法は貧困者が労働者として雇われた場合、所得を補償する制度です
でまあ、詳しくは言いませんが、パン1つあたりのグラム価格に合わせて、労働者一人一人に所得補償を行う制度だったわけですよ

制度そのものは、貧困者を救済するための弱者保護という事で、善意のものなんですが、私は見た瞬間に
「あ、それしたら経済が停滞してみんな貧困化する」と思ったら、本当にその通りの結果になって、結局、この制度は廃止されました
この、個人への所得補償こそが、いわゆる「大きな政府」の発想なんです

この18世紀はイギリスで市場経済が大きくなりはじめ、農村から失業者、貧困者があふれて社会的な混乱が起きていたわけですが
事業家たちが労働者を雇うときに、この法律は実に都合がよかったわけです
まあ、最低所得以下のきわめて安い賃金でも、労働者たちはわれ先にと、職を求めてくるわけです
何でかというと、とりあえず雇われれば、最低賃金まではスピーナムランド法で所得補償されて、何とか暮らすことができるからです

それでこの制度は、いまMMTを主張する人たちが盛んに主張する個人所得補償(ベーシックインカム)と、発想が同じなのです
また、気が付くかどうかは分かりませんが、「公務員をたくさん雇え」という主張とも、発想はまったく同じなんですね
何で同じかというと、スピーナムランド法で雇われた労働者は、つまり形を変えた「公務員」なんですよ
そもそも企業や事業家への忠誠心なんかないんです。。。金をほとんど出しているのは、そもそも国ですからね

こういう雇用体系が常態化してくると、今の日本の派遣社員と同じで、給料は上がらず、出世もなく、将来が見えなくなります
それはそうですよ、向上心がない(これは制度の問題ですが)人たちが、とりあえず日雇いのようにして暮らしているわけで
やめたら所得補償が出なくなるので、職場をやめるにやめられない、だから貧困のスパイラルに陥ります
でも、将来に希望がなく、所得が上がる見込みがないというのは、人のやる気(インセンティブ)を殺してしまいます
これが、大きな政府による弊害なんですね

私が三橋さんに今一つ共感できないのも、この点をほとんど言わず、ケインズ経済学流の財政拡大しか言わないからなんです
本当は、MMTやケインズ経済学を勉強するならば、その対極にある新自由主義経済学の一番大事なエッセンスも
勉強すべきなんですよね
その点をきちんと勉強していれば、MMTの政治経済への生かし方は「まず減税」となるはずです

私は、及川幸久さんや釈量子さんを応援していますが、彼らの所属政党「幸福実現党」は、この点にブレがまったくないんです
及川さんや釈さんを見ていると、やはりよく勉強している事がうかがえます
ネットでは、参政党が良いという人は多いのですが、ですが私の中で一番大事なファクターは、やはり「基本思想」です
私は松田学さんの考え方の中に「勤勉こそ一番の経済対策」という考え方があるかどうか、それが疑問なんですよね

ですから、古今の古典を丁寧に読み込み、それをたくさん学ぶ姿勢のある人。。。。
その姿勢のある努力家の人を、私は応援していこうと思います

最後に、ザ・ファクトに関連する動画がありましたので、ご紹介します


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