ボクト山国立公園内にある、キャンプへいきました。
総勢13人、子供一人、日本人二人。
私たちの送別会でした。
ゲルに入るとまず、ストーブを燃やし始め、傍らでは、スーパーで買ってきたヒャム、きゅうり、パンを薄切りにしています。
お皿にオープンサンドにしたパンを盛り付け、コップにはアルヒを注ぎ、酒盛りが始まります。
愉快な人たちのさざめきの中にいると、言葉はわからなくても心地よくなってきます。
参加した女の子は、10歳。日本に住んだこともあり、私のちょうど良い話し相手。
ほどほどに、食べ物とアルヒがお腹に収まると、挨拶が始まります。
夫も、今日はいつに無く饒舌で、一人一人の思い出をお目にかかった順番に話し始めました。
そして、懐かしがりながら、感謝を述べるのです。
それぞれの人への、そのときの苦心談やエピソードはその人の笑顔を誘い、わっと笑い声が上がり、その人への愛着を感じました。
この2年間の、夫の様子が良くわかった瞬間でした。
ノゴトイシュルのランチ後、後ろの丘にのんびりゆっくり休み休み登るのです。
冷たい空気が、ほっぺを赤くします。
三々五々頂上を目指し、おしゃべりが弾みます。
話が盛り上がると、私と女の子は、取り残されました。
ゲルに帰ってからは、スーテイツァを頂きながら、今度は、それぞれの主人への送別の思いを述べてくださいました。
私には、オルティンドーが所望され、前よりも上達したと褒めてもらいました。
それぞれ、暖かく、夫のことをよく理解して下さっている言葉に、思いがけない気がしました。
一人の言葉が終わるごとに、アルヒで乾杯。
夫は、かなり飲んでいるようでした。
帰りは、明るいうちに帰宅できるはずでしたが、車に五寸釘が刺さってパンク。
予備タイヤを載せてないので、もう一つの車にはずしたタイヤを乗せ、修理に向かいます。
やはり、モンゴルでは、2台を連ねて、出かけるのが安心です。
真っ暗になるまで待ちました。どうやらそれらしい車のヘッドライトが見え、ほっとしたのもつかの間、そのライトが忽然と消えました。
しばらくして、又、忽然と目の前に現れました。
平らと思っていたのですが、乗用車が隠れるくらいの高さの起伏があったのです。
無事、タイヤを取り付けて、帰宅できました。
それにしても、寒かった。