僕はSF映画中毒にかかっていて、しばらく観ないと、禁断症状が出る。
まあ、中毒というのはオーバーだけど、
未来世界がやっぱり好き。
で、近未来ということで、これを借りたのだけれど、
これはそういうSFではなかった。
お話は、もう18年間、子供が生まれなくなった未来を描いている。
普通のSFだと、そこはそれ、クローン技術だとか、
高度医療で死なない人間とかの世界になる。
ところが、このトゥモロー・ワールドは、
ただ、子供が生まれない
つまり、人類は絶滅が予告された状態になっている。
そういう設定で、今の世界がどう変わるかをリアルに描いている。
社会不安はすごいだろう。
人は死ぬ・・・未来はない
生産性は落ちるだろうし・・・格差は広がる。
舞台はイギリス
自国民と移民は区別され、移民は迫害される。
物語は、その迫害された移民の娘が妊娠、そして劇中で出産するのだが
それを中心に、展開する。
にしても、映像がものすごくリアル
ドキュメンタリの臭いすらする。
アイルランド紛争があるからだろう・・・と思ったけれど、
蜂起した移民テロとイギリス政府軍の市街戦が、
もう、どこかのテレビの密着レポートの様
銃声も、乾いたターン、ズン、ダン、テ、テ、テ
で、演出された戦争映画のドキューン、バーンではない。
それだけに生々しすぎて・・・なんなんだ、この映像は・・・と思ってしまう。
他のアクションシーンというか、暴力シーンも、
全部、乾いている。
世の中の暴力はこんなに無感情に行われている。
死んでいる息子を抱いて泣いている母親も風景でしかない。
これはSFではなく、そのまま現代を描いている。
子供(未来)という要素がなくなれば、世の中、
こうなるよ・・・裏側はこうなんだよ・・・
ということを言っているような気がする。
それを描くため、あえてドラマは、ハッピーエンドにも、起承転結にも
ならないように描いているような気がする。
説明的な結末がない。
だから、観ていて愉快な映画ではないけれども、
僕には心のどこかにひっかかる
そんな映画だと思う。
お勧めはしない、見る見ないは自分で決めた方がいい映画だろう。
(意図が読めなければ、面白くないだけで終わってしまう映画だと思う)
最新の画像もっと見る
最近の「映画・ドラマ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- Node.js(15)
- VBScript(2)
- Weblog(314)
- お仕事ツール(0)
- Saloon(1099)
- HTA(32)
- 決め・分け論(59)
- 映画・ドラマ(37)
- EXCEL VBA(35)
- PL/SQL(10)
- Java(11)
- 詩(自作)(5)
- 詩(塚原将)(298)
- 短歌(200)
- 題詠100首鑑賞(96)
- 題詠100首(109)
- ALIAS SMITH and JONES エピソード(1)
- 題詠100首2010(11)
- 読書(73)
- プロスポーツ(プロ野球、格闘技)(27)
- 日常・育児とか(88)
- 仕事(IT関係)(61)
- とほほ(33)
- 夢(32)
- 勝手にバトン(7)
- 写真(36)
- スタートレック視聴日誌草稿(24)
- 旅行(25)
- 嫌いな言葉(6)
- 好きな言葉(4)
バックナンバー
人気記事