Re:SALOON & VBA

企業風土と・・・「決め・分け」論⑳

業界ではもっぱらの噂。なんてことは、全然ない。
コンプライアンスという縛りがあるので、業界ネタは、話題にしないところがあるのかと思う。

何の話。
みずほ銀行のシステム障害の話である。
全然、関与していないから、言える。
関係した仕事は、言いたくて仕方なくても言えない。のだけど・・・
(一応、業界のルールだから、それでオマンマが食えているのだから)

さて、
「積極的に声を上げることでかえって責任問題となるリスクをとるよりも、自らの持ち場でやれることはやっていたといえる行動をとる方が組織内の行動として合理的な選択になるという企業風土があるためではないか」
との分析。
染みるなぁ~

フリーのIT技術者を40年近くやって来ている。
その企業に、入り込んで、社員さんと一緒に、仕事するというある意味特殊な形態の仕事なので、
この企業風土を察知する目があるというの(感知力)は、その自社環境(企業風土)しか知らない会社員とは、
雲泥の差がある気がする。
自国しか知らない例えば、北朝鮮の人々と、いろんな国と取引している商社マンとの違いみたいに・・・
もっとも、どっちが幸せかは、分からないけど・・・
(北朝鮮の人たちは外から見ると不幸かも知れないけど、彼ら自身は案外幸せなのかも・・・)

企業風土は、確かにあるなぁ~と思う。

40年近く、なので、1年間1社だとしても、40社の内部に入って、仕事させてもらっているので
そこの社員さんの判断基準、価値基準で、どういう対応されるかが自ずと分かってくる。
IT技術者でも特に「決めたい」系の人は、自分のルールで対応(貫くの)だろうけど、
(そういう人が多分コンサルになる、小生は同業者でもコンサルは嫌い)
「分かりたい」系のこちとら、相手の流儀を「分かりたい」という姿勢なので
ひたすら、ヘイコラすることになるので、その「企業風土」をビンビンに感じてしまうのだ(なのである意味卑屈、ははは)。

みずほ銀行に関与していないけど、
小生の経験からして、そういう風土
「責任問題となるリスクをとるよりも、自らの持ち場でやれることはやっていた」の会社
経験から何社か思い当たる。
「責任分界点」と言う言葉も、その会社の一つで覚えた。
(どこからどこまでが、どっちの責任、その分岐点。分岐点のどっちで起きた問題かで、責めを負うのは0と100になる、両方に責任があるとはならない)

企業トップ(経営陣)としたら、業績を上げる為、社員同士でなあなあな関係よりも、
切磋琢磨でバチバチ競い合う・・・なんだがどうか分からないが、
内部で、部署対抗で、競わせたいという考えなのかも知れない。
出世競争、派閥対抗というのもあるのかも知れない。
ところがである、そうはならない、足の引っ張り合いとまでは行かないにしろ、
他部署は知らん、気付いていても、注意しない、進言しない、助けないということになる。
あああ、嫌だ嫌だ、殺伐、重苦しい空気。

こちとら、部外者なので、勿論、助言はできないし、
最初から、外様、部外者という免責で這入れているところもあるので、どうしようもない。
というか、最初、こうしたらと言ったとして、
跳ねのけられる(態度が悪い、態度がなっていないという苦言になる(実はそういう目に何度かあっている))ので、
ああ、この企業は、こういう風土なのかと、早々に気付いて以降、耐え忍ぶことになる。

因果な商売で、そういう助言を評価してくれる企業もあるので(神様の企業、伸びると応援したくなる)
それに、味をしめて、貢献できると思って、そのそうでない企業で、言ってしまうと、痛い目をみたということが
何度かあって、学んだのである、実に痛かった。

すみません、回りくどい表現になって、
コンプラがあるので、もって回ったこういう表現に慣れてしまい、
直接的に言えなくなってしまった。
そこは、素直な会社風土でずっと育って来た人には敵わない。

「決め・分け」論とは関係ないように見えて、
実は、大いにありな気がする。
企業風土は、そういう「決めたい」「分かりたい」の人の傾向を
どちらかに助長する気がする。

小生、何度もいうけど「分かりたい」傾向の人間なので、
「分かりたい」人を認めてくれる会社の中に入って、そこの社員さんと仕事すると
ホッといる。生き生きする。

えっ? 今はどう?だって・・・(それ訊く?)
プロジェクト(ユーザー企業)代わって、日が浅い、けど・・・
幸い、今度は、なかなかいい感じ(の企業風土)かと・・・まだ分からんけど

「決め・分け」論①

コメント一覧

frontflug
「決めたい」系のコンサルの方々、しっかり決めてねと
丸投げしてしまったけど、「決める」ことは、責任分界で、無責任になりがち。
勿論、それをちゃんと引き受けて、遂行することはこちらの責任ではある。
そういう、曖昧なところのある、コメントをもう少し続けたい。お赦しあれ。

企業体質、企業風土は、「決め方」をどうするかだけど、
人間関係においては、
「褒める」「責める」に顕れる気がする。

「やってくれたな」を、どう聞こえるか・・・

「よくやってくれている」なのか
「大変な失敗をしでかしてくれたな」と聞こえるか
ということだ。
あるいは、「ちょっと話がある」と改まった口調で言われたとき
いい評価なのか、苦言なのか・・・

縦割りの、ガチガチのセクショナリズム企業の場合、
他部署に対しては、基本、非難合戦になる。なり易いのは、自明の理。
「部署ごとに縄張り意識があり、自分のところさえよければ他はどうなってもいいという風潮」
実経験で申し訳ないが、外様の立場なりに、気付いたことを、質問・提案してみて、
態度がなっていないと、釘をさされてしまう。
さすがに、次に気付いても、まあ、自分の担当ではないし、まあ、いいかとなってまう。

「褒められたい」訳ではないが、
流石に、「責められて」も前に出て行けるほどの人物ではない。
なんとか無難にこなしたいになってしまう。
「責任回避を求め傍観者的な立ち位置で渋々最低限の協力のみ行うなどの状態」

で、モチベーションをどうするか
我々の仕事は、プロジェクトが変われば、
基本、ユーザー、つまり企業風土も変わるので、それを待つ、ひたすら耐えるですね。

「決め・分け」論でいうと、
セクショナリズムは、「分け」に当たるかと思いきや、
「分ける」こと自体は、問題ではなく、
その「分けた」もののどちらかを「決める」から起こることであって、
「決め方」なんだけど・・・
勿論、そこで、「決めない」と会社は進まないし、
ちゃんと、「分かって」ちゃんと「決める」。

「褒める」体質の企業風土で働きたいなぁ~ただ、ただ、切望です。
frontflug
みずほ銀行のシステム障害の話で始めたけど
ホントは、他の自分の経験した来た企業を念頭においている。
コンプラと言ったけど、みずほ銀行のことは、関与していないので
話題にしていいとは、思うが、実は知らないので薄っぺらなことしか
話せないので・・・ということだと思う。
大変だなぁ~と、関与した同業者の大変さを想像するばかりである。

泥沼なんじゃないかと思う。

プロジェクトの成否は、コンサル(構想、要件定義・・・等初期段階)で
大方決まると思っている。
やりたいことをすべてつぎ込むと、出来ないのが分かっているが、
それをやってしまいがち、折角やるのだからと思って仕舞う。

門外漢の1システム屋の意見としては、
みずほの場合、3行の覇権争いはあったにせよ、
やはり、既存の3システムのどれかの1システム(つまりちゃんと動いた実績のある既存のシステム)を選んで、
他の2システムを廃止するのが一番、いい手だったと思う。
勿論、選んだシステムに他の2システムにしかない、すぐれた機能を盛り込む修正を加える。
そして、肝心なのは、勿論、優れたシステムを残すシステムとするのがいいのには違いないが、
それは、3行の覇権争いには関係ないという共通認識を醸成すべきだったと思う。

ところが、そうはせず
最初は、3システム存続で連携という手をとったとのこと、それはホントありえない。
そして、それがこけたので、
今度は、3システムを全部捨てて、スゴイ工数で(お金を掛けて)新しいシステムを構築、
あああ、それやるの・・・
新しいシステムは、全部が時限爆弾(バグ)を含んでいる。
どれだけテストしても、テストと本番は、違う、新しいものが、間違いなく動く訳ではない。
大量生産の既製品ではなく、システムは、手作りみたいなもの、
工数(人手)がかかればかかるほど、危険性は高くなる。
そして、案の定、新しいシステムでも、システム障害を起こしてしまう。やれやれ。

「決めたい」の思想が生んだ、悲劇だと思う。
最初は、3システムとも残す、3つの「決めたい」のメンツを立てて
「決めない」を選んだ。(「決めない」を「決めた」という矛盾)
そして、それが上手くいかなかったので、
3つのどれかに「決めない」ために、別の「決めたい」を作って「決めよう」とした。

一番いいのは、「決める」ことを、その後の行内での覇権とか切り離して
考えるということ。それが出来るかどうかだったと思う。

他の業種の方には、理解していただけないかも知れない、
あるいは、会社に、システムの下請け、受託という形で、入っている業者の人いる
という感じて知っている方もいるかも知れないけど、
僕らの仕事(IT技術者)は、自社の企業体質、
そして、ユーザー企業の企業体質の多重環境の中で仕事している特殊な仕事なのである。
勤務場所も、セキュリティがあるので、ユーザー企業の一画でということも多い。
なので、企業風土は、ビンビンに感じる。勿論、抗えない。

「決める」のは、お客さんなので、
その「決め方」には、企業体質、企業風土が現れる。
システムも、お客さんの「決め方」に従って、構築されるのは、
どうしようもない。

システム屋からすると、パッケージ(標準的な仕様で作成されたシステム製品)の導入で、
そのパッケージの仕様にしたがって
お客さんの企業の運用を見直していただくのが、もっとも、成功する仕方だ。
パッケージは、実績があるので、オーダーメイド、手作りのシステムの孕む危険性が緩和される。

お客さんの企業で、働いていて、
その「決め方」従っていて、
縦割りの組織で、横の連携のない、他部署とバチバチのライバル関係だと
こちら(システム開発に入っている僕らのチーム)の中でも、
それが伝染してくる。
仕様を考える設計チームと、それをプログラムにしてテストする製造チームと
「お前の設計がなっていないからだ」
「お前のブログラミング能力がないためだ」みたいな殺伐とした対立関係になって来たりする。
ああ、不毛。お客さんの悪癖を引き継ぐ必要ないのにねぇ~
お客さんの検収で、責められるそのツケを部下に回してしまう、管理者。
どことは、言わんが(コンプラがあるので)・・・
と、そういう過去が過ぎったりします。

何が言いたかったのか、分からなくなったけど・・・
「決めたい」系の自分ではないので、
「決めたい」系のコンサルの方々、システムの命運を握っているのはアナタ達なのです、
しっかり、いい方向性を示して下さい、お願いします。
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