一点の「濁り」もないBlog “G”

北海道を離れ、新たな土地で再出発。それに伴いタイトルだけリニューアル。
ただ、看板は挿げ替えたが内容は相変わらず。

ドラフトトラブルと辻内崇伸と陽仲壽

2005-10-05 | sports - baseball
【あえてbaseballカテゴリにするが】
ドラフト抽選のトラブルについては内定式の次の日の朝、ニュースで知った。各局ワイドショーとかも見ていたのだけど、やはり行動のインパクトがあるぶん、クジをひいて喜んじゃった中村GM(Bs)や「交渉権確定」って書いてあるのに引き下がった堀内監督(G)などを取り上げて面白おかしくやっていた印象があるが、あの事件を引き起こしたのは彼ら監督・GM連中ではなく、まちがいなく事務局であり、確認をしないなんてことがあるなんて頭が悪いにもほどがある。

【フツウなら】
ああいう抽選とかの場合、引いたクジを席に持って帰るなんて事ができる時点でまずおかしいのだ。高校野球の抽選を中継で見たことがあるが、選手がクジを引く順番を書いた紙をまず係に提出し、自分が引く順番であることを確認してもらったうえで番号札を引き、さらにその番号札を観客席に提示してから番号をコールして、それも事務局側に渡す流れになっている。こういうのは当然の流れで、クジの結果を「クジを引いた人間」が判断するのではなく「クジを引かせた人間」が判断するのは、至極当たり前のことだ。露呈したNPBの事務処理能力の著しい欠如。そんな組織がプロ野球界を運営していることを考えたら、いまのNPBが球界の舵を握っていることがプロ野球の一番の低迷の原因に思えてならない。

【もうひとつ欠如しているもの】
彼らに欠如しているものは具体的な事務処理能力だけではなく、自分たちの行っていることに対する責任の重さに対する認識の欠如だ。陽仲壽の件はもちろんのこと、辻内崇伸の場合にしたって、結果的に彼の希望に近い結果になったから笑顔も出たし、よかったね、という話になったかもしれないが、ひとりの高校生の運命を翻弄したことには変わりない。プロ入り、というのは一見華やかだが、高校生が卒業後の進路選択をしている、ということには変わりがないわけで、大学に進む上では入試が必要なのと同じように、プロ野球においてはドラフトが存在している。大学受験をした人ならわかるだろうが、試験を受けるだけでもかなりしっかりとした手続きを踏まなければいけない。また、例えば間違って合否結果を伝えてしまったり、とかいうトラブルが時折あるが、その際はきちんとした事後対応を大学側は迫られる。それは大学側のやっていることが受験生の一生を左右しうる行為だという認識が世間一般に広く知れ渡っていることを大学側も知っているからで、対照的にNPBにはそういう一生を左右する行為をしているという自覚がない。

【ともかく】
唯一の救いは両選手、特に陽仲壽選手が大人の対応をしていることだ。彼らのほうがNPBよりもよっぽど自分の置かれた状況を理解しているし、あれだけの心の傷を負いかねないことに巻き込まれながら、事を荒立てないような対応をしていることが健気に思える。ファイターズに行くことを考えてくれている陽選手だが、それはそれでうれしいのだけど、彼のあの姿を見ていると、本当に自分の思うように決断をして欲しいと思ってしまう。

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1 コメント

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大人の不始末 (T67)
2005-10-05 14:47:39
ドラフトの不始末に対して、冷静に対応している高校生たちのほうが、大人ですね。
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