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野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

早春に幾重もの華やかな花弁で花壇を飾る「ラナンキュラス」(20-043)

2020年04月20日 11時06分30秒 | 

早春に幾重もの華やかな花弁で花壇を飾る「ラナンキュラス」。キンポウゲ科の花にはみえないほどの豪奢な花だが、英語名は「バター・カップ」という名前で、黄色のシンプルなキンポウゲに似た花につけられた名前らしい。少し作り物の印象があるが、早春には華やかな色どりで花壇を活気づけてくれる。

(2020-02 川崎市 花壇) 

 

 

ラナンキュラスとは
ラナンキュラスは幾重にも重なった、明るい花弁が魅力的な秋植え球根です。近年、切り花用品種を中心に改良が急激に進み、花色だけでなく花形も変化に富んだ品種、香りのよい品種が登場しています。
キンポウゲ(ラナンキュラス)属の植物は約500種ありますが、「ラナンキュラス」と呼ばれているのは、中近東からヨーロッパ南東部にかけての、地中海性気候の地域に分布するラナンキュラス・アシアティクスを中心に改良された園芸品種です。秋から春にかけて生育し、高温になる夏には休眠します。
「ラナンキュラス」はカエルを意味していますが、これはこの属の多くの種が湿った場所に生えるからです。しかし、ラナンキュラス・アシアティクスは多湿にならない水はけのよい場所を好みます。

基本データ

園芸分類 草花,球根
形態 多年草 原産地 中近東からヨーロッパ南東部
草丈/樹高 30~50cm 開花期 3月~5月
花色 黄,白,赤,ピンク,複色,紫,緑,オレンジ 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 普通 耐暑性 弱い(暑くなると休眠)


淡い紅紫色の桜「御殿場桜」(高尾の花27)

2020年04月20日 10時12分24秒 | 

静岡県の御殿場に古くからみられた淡い紅紫色の桜「御殿場桜」。背が低い木にもたくさん花がつくので盆栽に好まれるようだ。透明感のある花弁に滲んだようなピンクが可憐だ。

(2020-03 南高尾) 

 

「御殿場桜」

生け垣や盆栽としても有名な桜です。静岡県の御殿場市や裾野市に古くからあったもので、豆桜(マメザクラ)と他品種との交配種と見られています。刈り込みにも強いことから生垣や盆栽としても多く利用されている。花の色は淡い紅紫色で、花びらの外側には濃い紅色が残り、散り際には花芯が赤味を帯びる美しいサクラです。春の庭木や記念樹として、お庭や鉢植えで桜(サクラ)を楽しんでみては如何でしょうか。


一重の渋いピンクのバラ「デインティー・ベス」(薔薇シリーズ166)

2020年04月20日 08時01分03秒 | 

一重の渋いピンクの花弁の中央に、赤紫のしべがひっそりとまとまるバラ「デインティー・ベス」。シンプルな花だが、花弁の波打ち具合も魅力的だ。1925年にイギリスで作出された古い伝統のあるバラだが、一重のバラは希なだけに忘れ難い。デインティー・ベスという名前は、「きゃしゃなエリザベス」というほどの意味で、このバラの特徴をよく出している。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

バラ「デインティー・ベス」

澄んだ色彩や波打つ花弁が際だって美しく、中心に赤紫のしべが映えます。今も愛される珍しい一重咲きの傑作品種。樹は細枝性ですらっと伸びやかで花の雰囲気をさらに引き立てます。スパイシーな香りもよい。一重咲き故に花の開きは早いですが、夏でも花型が乱れたりすることがないため年中楽しむことができます。夏の摘蕾も控えて開花を楽しんでもよいでしょう。

品種名 ディンティ ベス
ローマ字 Dainty Bess
系統 ハイブリッド ティー (HT)
Hybrid Tea
咲き方 四季咲き
香り 中香
花径 10㎝
樹高 1.2m
樹形図 1b番 半直立
作出年 1925年
作出国 イギリス
作出者 Wm. E.B. Archer & Daughter
交配
Ophelia × Kitchener of Khartoum

 


春の早い時期に咲くのでひときわ目立つ黄水仙(20-042)

2020年04月19日 09時01分14秒 | 

普通の水仙ニホンスイセンとは違って、中央部分の副花冠がラッパの形にとびでる「ラッパスイセン」。地中海原産のヒガンバナ科の植物だが、日本でも野性化しているらしい。黄色の目立つ花で、春の早い時期に咲くのでひときわ目立つ。「Seven Daffodils」の歌でよく知られるダフォディルという名前は、白い水仙ではなく、黄水仙とも呼ばれるこのラッパスイセンを指すことが多い。よく見ると繊細な花だ。

(2020-02 川崎市 路傍) 

 

 

ラッパスイセン

 ラッパスイセンは西ヨーロッパに自生し、世界で広く栽培されている。ヨーロッパ東部、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどで野生化し、自然交雑種も見られる。園芸品種はDivision1 (Trumpet daffodils)であり、花の色や形が異なる多数の園芸品種がある。
 球根は卵形、長さ3~5㎝、幅2~3㎝、外皮は淡褐色。葉は3~4個つき、葉身は扁平、長さ20~45㎝、幅5~12(15)㎜、粉白色を帯びる。花序は1個の花をつけ、長さ25~50㎝、苞は淡褐色、紙質。花は芳香があり、虫媒花。花被は淡黄色、幅5~7㎝。花被の筒部は1.5~2㎝、基部で急に細くなる。分離した花被片の部分は直立して、広がり、淡黄色、しばしば捩じれ、倒披針形、長さ2.5~3.5㎝、幅1~1.5㎝、先は鋭形。副花冠は黄色、筒状、長さ30~3.5㎜、幅15~25㎜、先はフレアー状にひろがり、しわがある。雄しべは、単列、副花冠の中間まで突き出る。花柱は葯を越えて2~5㎜突き出る。花柄は長さ5~10㎜。2n = 14。
 ヤエラッパズイセン N. 'Telemonius Plenus' は花が黄色の八重のラッパスイセン
 N. ×incomparabilis MilleはN. pseudonarcissus と N. poeticusとの自然交雑種。花が1個つき、黄色、副花冠が花被片のほぼ半長。
 カンランズイセン N. ×odorus Linnaeusはラッパズイセン(N. pseudonarcissus)とキズイセン(N. jonquilla)との自然交雑種。花が1~4個つき、鮮黄色、副花冠が花被片の長さの1/2~3/4。

 いくつかの亜種に分類されている。
 ●subsp. bicolor フランス、スペイン原産。花被片が淡黄色、副花冠が暗黄色。
 ●subsp. leonensis スペイン北部原産。葉が長さ35㎝以下と大きい・花被片が淡黄色、副花冠が黄色。
 ●subsp. minor スペイン北部原産。小型で高さ10~15㎝。花は幅約3㎝。
 ●subsp. moschatus フランス南部、スペイン北部原産。花被片が白色、副花冠も白色
 ●subsp. nobilis スペイン、ポルトガル原産、イベリア固有種。花が大きく、花被片が淡黄色~白色、副花冠は濃黄色。
 ●subsp. pallidiflorus スペイン、フランス原産。高さは低く、花は直径3~4㎝。花被片は基部で捩じれる。副花冠が淡色。2n=14。
[花期] 3~4月
[草丈] 20~30㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 栽培種
[分布] 帰化種   西ヨーロッパ原産


八重の豪華な花がみごとなテルテモモ(高尾の花26)

2020年04月19日 08時26分13秒 | 

八重の豪華な花がまっすぐ立ち上がる枝につくテルテモモ(別名ホウキモモ)。花がつく前の枝の形が竹ぼうきのように空に広がるので、ホウキモモとも呼ばれる。横に広がらずに、ずんずん上に伸びるので、場所に限るのある庭には最適かも。ハナモモをベースに神奈川で開発された品種で、神奈川の各地に伝説の遺跡の残る「栗判官と照手姫伝説」からつけられたという。照手姫は魅惑的な美人だったらしい。下の画像は白の花だが、ピンクなどのさまざまな色の花がある。

(2020-03 南高尾) 

 

 

テルテモモ「ホウキモモ」

テルテモモ(照手桃)とは、中国原産のバラ目バラ科サクラ属の落葉性低木であるハナモモ(花桃)を、神奈川県農業総合研究所が品種改良した立性の品種です。 ハナモモは、モモ(桃)の観賞用と果実用の内、花を楽しむ観賞用の桃です。 通常のハナモモ(花桃)は枝が横に広がりますが、テルテモモ(照手桃)は横へは広がらず、 コンパクトにまた箒状に縦にまとまった樹形をしています。その樹形から、テルテモモのことをホウキモモ(箒桃)とも呼びます。 花はシジミバナ(蜆花)を大きくしたような八重花を咲かせますが、シジミバナ程多くは咲かせません。 花の名前は、神奈川県藤沢市ゆかりの「栗判官と照手姫伝説」のテルテ(照手)から付けられました。 樹高が高くないことや、開花時期が女の子の桃の節句に当たるため季節の飾り花として人気です。
一般名:テルテモモ(照手桃)
学名:Prunus persica 'Fastigiata'
別名:ホウキモモ(箒桃)、Prunus persica 'Fastigiata'
科属名:植物界被子植物門双子葉植物綱バラ目バラ科サクラ属
原産地:神奈川県が品種改良、(中国)
樹高:50~300cm 開花期:3~4月 花色:白・赤・桃 花径:5cm 花の咲き方:八重 


一重にみえるピンクの素朴なバラ「カウンティ・フェア」(薔薇シリーズ165)

2020年04月19日 07時27分01秒 | 

半八重咲きでありながらほとんど一重にみえるピンクの素朴なバラ「カウンティ・フェア」。椿や山茶花のようにシンプルな咲き方をするのが素敵た。ほとんどコスモスのようにみえて、バラらしくないところがかえって惹きつける。名前のカウンティ・フェアは、地方の郡などで年に一度開催される農産物・家畜の品評会のことだ。地方のお祭りの名前をつけた素朴さも花に似合っている。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「カウンティ・フェア」

はっきりとしたピンクの半八重咲き花で、一輪一輪に派手さはありませんが、花壇用への植栽ではかえってそのシンプルさが生きてくる感じです。株姿が美しく、赤みを帯びた新芽などの調和も美しい。耐寒性もあり育てやすい品種です。

品種名 カウンティフェア
ローマ字 County Fair
系統 フロリバンダ (F)
Floribunda
咲き方 四季咲き
香り 微香
花径 7㎝
樹高 1.5m
樹形図 1c番 半横張り
作出年 1960年
作出国 アメリカ
作出者 Herbert C. Swim
別名 
その他 強い耐寒性
交配
Frolic × Pink Bountiful


透明感のあるブルーの花が誰からも好まれる「ネモフィラ」(20-041)

2020年04月18日 09時10分17秒 | 

この花を大量に栽培しただけで観光地になるほど誰からも好かれる「ネモフィラ」。オオイヌノフグリを大型にしたような花だが、透明感のあるブルーの花は、とても目立つので、どこでも植えられている。たしかにかわいい花ではある。ネモフィラの名前は「ギリシア語の「nemos(小さな森)」と「phileo(愛する)」を語源とし、原種が森の周辺の明るい日だまりに自生することに由来」するという。

(2020-02 川崎市 花壇) 

「ネモフィラ」

ネモフィラは森の妖精のような、澄んだブルーの花が愛らしく、春の花壇やコンテナの寄せ植えなどに多く利用されています。細かく切れ込んだ葉が密に茂り、自然に分枝して咲きながら大きくこんもりと成長します。株張りは20cm以上になり、鉢やコンテナの縁からあふれるように咲かせると見事です。緑化材料のワイルドフラワーとしても利用され、ハナビシソウ、リナリア、リムナンテス、ギリアなどと混合したタネを秋にまくと、4月には花いっぱいのお花畑がつくれます。ネモフィラ属には18種がありますが、栽培されるのはブルーのメンジェシー種(Nemophila menziesii=インシグニス)と、その変種2種、そしてファイブスポットと呼ばれる大輪のマクラータ種(N.maculata)です。※科名:ハゼリソウ科で分類される場合もあります。

基本データ
園芸分類 草花
形態 一年草 
原産地 北アメリカ西部
草丈/樹高 10~20cm 
開花期 4月~5月(ポット苗は2月~3月に流通)
花色 青,複色
耐寒性 やや弱い 耐暑性 弱い
特性・用途 グラウンドカバーにできる


春の早い時期からピンクの濃い花をつける「陽光桜」(高尾の花25)

2020年04月18日 08時24分15秒 | 

緋桜との交配種だけあって、春の早い時期からピンクの濃い花をつける「陽光桜」。一重なので、八重のぼったりした感じはないが、それでも華々しい桜だ。

(2020-03 南高尾) 

 

「陽光桜」

陽光(ヨウコウ)/ Cerasus ‘Yoko’
天城吉野(アマギヨシノ)に台湾緋桜(タイワンヒザクラ)を交配して、作られた栽培品種。ソメイヨシノより少し先に咲き、花の色が濃く、大きい目の花です。つぼみは濃い赤紫ですが開花すると鮮やかなピンク色に。

「ソメイヨシノの開花はいつ?」って待っている時に一足先に美しい姿を見せてくれる陽光。テングス病などにも強いそうです。

鳥たちにも人気。

映画「陽光桜」

「戦争という、二度とこのような悲惨なことを繰り返してはならない。戦死した教え子たちの鎮魂と、世界恒久平和への願いを託して新しい桜を自分の手で作ろう」と、2001年に92歳で亡くなった高岡正明氏に生み出された桜・陽光。

「平和を願うことが、正気の沙汰やないと言うんか」問題に立ち向かいながら、戦争根絶と平和な世界を願い、命の尊さを満開の桜の木に託した桜が陽光。

天城吉野と台湾緋桜の交配品種。
「つまり、台湾と日本の桜が夫婦になりよるんぢゃ」素敵です!

何かを成し遂げようとする時の、信念と想いを考えながら、陽光に会うと圧倒されます。
原作は脚本・監督を務めた高橋玄著『陽光桜 非戦の誓いを桜に託した、知られざる偉人の物語』(集英社刊)。


厚みのある深紅の花弁が印象的な大輪のバラ「ロブロイ」

2020年04月18日 07時28分20秒 | 

厚みのある深紅の花弁が印象的な大輪のバラ「ロブロイ」。剣弁高芯咲きの大輪だ。1970年にイギリスで作出された。名前のロブロイは、18世紀のスコットランドの「義賊」で、"赤毛のロバート"と呼ばれたロバート・ロイ・マグレガーの通称「ロブ・ロイ」に由来するものらしい。いかにもイギリス好みの名前の付け方だ。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「ロブロイ」

ロブ ロイ Rob Roy
剣弁高芯の大輪花。花もち良く耐寒性もある。

品種名 ロブ ロイ      Rob Roy
作出  1970年 イギリス Alexander M.Cocker
系統   F フロリバンダ 
交配  Evelyn Fison × Wendy Cussons
花色  赤色
花形  剣弁高芯咲き 
花径  中大輪
芳香  微香   ★★☆☆☆
開花  四季咲き ★★★★☆
樹高  1.3m
 


染井吉野に似た早咲きの「玉縄桜」(20-040)

2020年04月17日 08時58分15秒 | 

鎌倉で作出された早咲きの「玉縄桜」。ソメイヨシノをベースにしているので、花の形や色はソメイヨシノに似ている。それでも二月のうちから満開になるので、とても目立つ。まだほとんど神奈川でしか見られないようだが。

(2020-02 川崎市 公園) 

「玉縄桜」

玉縄桜(たまなわざくら)は、神奈川県鎌倉市にある神奈川県立フラワーセンター大船植物園にて染井吉野(ソメイヨシノ)の早咲きのもの中から選ばれ育成されたもので、1990年(平成2年)に品種登録されたサクラの園芸品種である。「玉縄桜を広める会」によって植樹も行われている。カタカナで「タマナワザクラ」と表記する場合もある。山口県などに寄贈されたことがある。

名前の由来
フラワーセンター大船植物園の近くにかつてあった、玉縄城にちなんで名づけられた。

特徴
ソメイヨシノがベースとなっている桜。ソメイヨシノより早咲きのため、気温の低い時期に咲き、鑑賞期間が長い。数はまだまだ少ない。

ソメイヨシノがベースとなっているため、玉縄桜ももとをたどれば、大島桜(オオシマザクラ)と江戸彼岸(エドヒガン)の雑種が含まれている。

外見的特徴
ソメイヨシノより早咲きで、2月中旬から咲き始め、3月上旬に見頃を迎える。
ソメイヨシノより、花びらはピンク色がやや濃い。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える。
葉の縁には鋭い大きなギザギザと細かなギザギザがある。
高さは5メートルから15メートルくらいである。


白い花の形が優雅な「イカリソウ」(高尾の花24)

2020年04月17日 08時36分01秒 | 

花がよく見ると碇の形をしている「イカリソウ」。葉が薬用にもなるようだが、なにしろ白い花の形が優雅で美しく、可憐である。見ているとため息がでる。

(2020-03 南高尾) 

「イカリソウ」

イカリソウ       (メギ科イカリソウ属:多年草:草丈 30~40センチ:花期 4~5月)

薬効
滋養強壮 強精 ノイローゼ(神経症) 健忘症(けんぼうしょう) 月経不順 こしけ
           
分布生育場所
科名:メギ科/属名:イカリソウ属
和名:碇草・錨草/別名:三枝九葉草(さんしくようそう)/生薬名:淫羊霍(いんようかく)/学名:Epimedium grandiflorum var.thunbergianym
本州の東北地方以南の太平洋側、四国の半日陰の山野や林間。
本州の日本海側にはトキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ(トキワイカリソウの変種で葉の裏に細毛がある)が分布します。イカリソウと同様に薬用とします。
中国原産のホザキノイカリソウ、距(きょ)が無いバイカイカリソウ
新潟市西区の黄色を帯びたトキワイカリソウ

暗赤紫色イカリソウ、キバナイカリソウ
(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

イカリソウの名前は、花の形からきています。8枚のがく片と4枚の花弁からなっています。がく片は二重になっていて、外側の4枚は早落ち、内側の4枚が大きくなって花弁と同じ紅紫色になります。
花弁の4枚は細長い管状になっていて、形が錨にそっくりです。葉は、花の終わるころにのびてきますが、3出複葉で、その1つの小葉はゆがんだ卵形をしています。
イカリソウの仲間には、トキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ、キバナイカリソウのほか花に距がないバイカイカリソウ、ホザキノイカリソウがあります。


採集と調整
地上部の茎葉を葉のでそろう6月~7月に刈り採り、天日で乾燥し、細かく刻みます。
これが生薬で淫羊霍(いんようかく)です、これは本来中国に産するイカリソウの仲間で「ホザキノイカリソウ」の漢名です。日本産のイカリソウは、和淫羊霍と呼んだ方が正解です。地上部を薬用としますが、茎には有効成分が少ないのでなるべく葉を用いるようにします。日本の民間薬として古くから、全草を用いていますが、効き目は中国産と同じといわれています。


薬効・用い方
強壮、強精の目的で、乾燥した地上部の茎葉を1日量8~10グラムに水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量になるまで煮詰めたものをこして、3回に分けて食間に服用します。粉末にした場合には、1日量3~5グラムを3回に分けて服用します。
神経衰弱、健忘症や強壮強精にもよいとされますが、心臓の悪いひとや胃腸の弱い人は飲まないようにします。
イカリソウの地上部には、イカリインという成分が含まれています。このイカリインを用いての動物実験では、精液の分泌を促進する働きのあることが確認されています。
また、ホザキノイカリソウは、神経衰弱、健忘症、慢性気管支炎、手足のしびれ、更年期の高血圧症、小児麻痺症の治療に用いられて1日量3~9グラムを煎用します。
ホザキノイカリソウの根は淫羊霍根(いんようかくこん)といい、腰気(こしけ)、月経不順、ぜんそく、鳥目などに1日量9~15グラムを煎用します。

イカリソウ酒
一般には、薬酒としての利用が多いようです。イカリソウの乾燥した地上部を刻んだもの200グラムにグラニュー糖を約半量加えて、ホワイトリカー1.8リットルに漬けます。2~3ヶ月後に20ミリリットルくらいを1日2回に分けて服用します。このイカリソウ酒は仙霊脾酒とも呼ばれ強壮の効き目があるとされます。


その他
イカリソウの名前の由来は、船の錨(いかり)に似た淡紫色をした花をつけることから名がついたという。

新潟県には、花が白い、トキワイカリソウが自生する。

淫羊霍(いんようかく)は中国のホザキノイカリソウから調製される生薬で、ホザキノイカリソウを食べた羊が1日に100回も交尾するほど精力の強いところからこの名があります。

含有成分:精液の分泌を促進する配糖体エピメジン、イカリイン(フラボノイド類)、マグノフリン(アルカロイド類)


少し黒みがかった深紅のバラ「熱情」(薔薇シリーズ163)

2020年04月17日 07時07分56秒 | 

少し黒みがかった深紅のバラ「熱情」。日本で1993年に作出されたバラで、剣弁高芯咲きの大輪のバラ。光沢のある花弁が、バラ好きの人の心に熱く訴える(らしい)。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

バラ「熱情」

七分咲きまでの花形が特に美しいバラ「熱情」
一輪の紅色のバラ熱情

深紅色の美しい花は、切花としても楽しめます。
深く光沢のある蕾から、開花する7~8分咲きまでの姿は特に美しく見るものを魅了します。

品種名:Netsujoh
系 統:HT(ハイブリッドティ)
作出年:1993年
作出国:日本
作出者:平林浩氏
交配親:Kagayaki×Ballerina(HT)

花 色:深紅色
花 径:大輪
香 り:微香
開花性:四季咲き
樹 形:木立性
樹 高:1.5~1.7m
樹 勢:強い
用 途:鉢植え、花壇


華やかなピンクの花が枝一杯に咲く早咲きのカワヅザクラ(20-039)

2020年04月16日 10時05分23秒 | 

伊豆の河津で発見された早咲きのカワヅザクラ(河津桜)。ソメイヨシノよりも早く咲く彼岸桜の一種で、華やかなピンクの花が枝一杯に咲くので、河津は桜見物の名所になっている。温泉地なので、地面の温度も高いことも影響するのだろうが、早咲きの桜が日本人の心をソワソワさせる。

(2020-02 川崎市 公園) 

 

河津桜

カワヅザクラ(河津桜)は、日本にあるサクラの一種である。オオシマザクラ (Cerasus speciosa (Koidz.) H.Ohba, 1992) とカンヒザクラ (Cerasus campanulata (Maxim.) A.N. Vassiljeva, 1957)の自然交雑種であると推定されている。

カワヅザクラの学名は 『Cerasus lannesiana Carrière, 1872 ‘Kawazu-zakura’』

特徴
1月下旬から2月にかけて開花する早咲き桜である。花は桃色ないし淡紅色で、ソメイヨシノよりも桃色が濃い。また花期が1ヶ月と長い。


由来
1955年に静岡県賀茂郡河津町田中の飯田勝美が河津川沿いの雑草の中で1mほどの原木を偶然発見し、庭先に植えたことが由来である。1966年から開花し、当初、発見者の飯田家の屋号から「小峰桜」と地元で言われてきたが、その後の学術調査で今までに無かった雑種起源の園芸品種であると判明し、1974年に「カワヅザクラ(河津桜)」と命名され[、1975年に河津町の木に指定された。現在も原木はこの地に存在し、2007年現在で樹齢50〜60年である。また、1968年頃からこのサクラが増殖されるようになった。町の木指定に伴い、町民有志らによる植栽が河津川河口などから町内全域に広がったが、樹勢劣化や病虫害による病斑や、植栽間隔が短く枝が接触することによる生育障害も見つかるようになった。また、堤防の樹木は根元から水が入り、土壌が緩んで決壊しやすくなり、流木による堤防の損壊や水位上昇につながる恐れもあることから、1998年施行の改正河川法により河川区域での植樹は禁止された。

イベント
名前の由来となった河津町では1981年より、毎年2月10日前後から3月10日前後にかけて河津桜まつりが開催される。河津駅近辺の河口から河津川にそって「河津桜並木」が約3km続いており、毎年この時期になると大勢の観光客でにぎわう。夜にはライトアップされる。

また、寒波などの影響で開花が遅れ、河津桜まつり閉幕後も河津桜が楽しめる年もある。このような年は河津町観光協会の判断により、特別イベントとして「かわづ春うららまつり」が1週間実施される(2012年・2013年に実施)。


淡いピンクの花が清楚な印象を与えるイワウチワ(高尾の花23)

2020年04月16日 08時40分25秒 | 

淡いピンクの花が清楚な印象を与えるイワウチワ。斜面に下向きに咲いていたので、後ろ向きの写真である。五つに割れた花弁の先がさらに小さく割れて、繊細な趣である。

(2020-03 南高尾) 

 イワウチワ [岩団扇]

花の色 ピンク
開花時期 04 、 05
花の特徴 茎先に花径3センチくらいの淡い紅色の花を横向きに1輪つける。 この花とよく似たイワカガミは1本の花茎にたくさんの花をつける。 花冠は漏斗状で先が5つに裂ける。 裂片の先は細く裂ける。 雄しべは5本で、花冠のつけ根の部分に仮雄しべが5本ある。 萼片は5枚である。
葉の特徴 根際から生える葉は長い葉柄を持ち、円形をしている。 葉の質は厚く、縁には波状の鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
実の特徴 花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
その他 和名の由来は、岩の上に咲き葉の形が団扇(うちわ)に似ているところからきている。 属名の Shortia はアメリカの植物学者「Charles W. Short」の名にちなむ。 種小名の uniflora は「uni(1つの)+floris(花)」に由来し、「1つの花の」という意味である。
生育地 山地の林の中や林の縁、岩場など
植物のタイプ 多年草
大きさ・高さ 5~15センチ
分布 日本固有種 本州の東北地方から中国地方
名前の読み いわうちわ
分類 イワウメ科 イワウチワ属
学名 Shortia uniflora


鮮やかな橙色の大輪のバラ「サマー・ホリデイ」(薔薇シリーズ162)

2020年04月16日 07時10分25秒 | 

鮮やかな橙色の大輪のバラ「サマー・ホリデイ」。剣弁高芯咲きのストレートな赤いバラだ。1967年作出の歴史のあるバラで、「夏休み」という名前のように、夏の暑さにも耐える強い品種らしい。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

バラ「サマー・ホリデイ」

【作出年】 1967
【学 名】 Summer Holiday
【樹 高】 1.2~1.4m
【花弁数】 40~50
【花 径】 12~14cm
【開き方】 剣弁高芯咲き
【形 状】 直立性
【花 期】 四季咲き
【香 り】 中香
【棘の程度】 中程度

【特 性】
 鮮やかな橙色で
 樹勢も強く育てやすい強健種。