野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

可憐な白い花をつけるスプリング・エフェメラルの「アマナ」(高尾の花36)

2020年04月29日 09時05分31秒 | 

可憐な白い花をつけるスプリング・エフェメラルの「アマナ」。この写真では、花弁の背面の紫の筋がよく見える。甘菜という名前は、葉ではなく根が食べられて甘いかららしい。クワイに似た球根が食べられるようだ。

(2020-03 高尾山) 

「アマナ」

アマナ(甘菜、学名:Amana edulis)は、単子葉植物ユリ科アマナ属の多年草。チューリップによく似ており、かつてはTulipa edulisとしてチューリップ属に入れられていた。

名前は球根が甘く食用できるところから。別名ムギクワイと言い、これは球根の形をクワイになぞらえたもの。調理法もクワイと同様である。


特徴
地下には広卵形の球根をもつ。球根は外側に黒っぽい皮がある。10cm位の深さに埋もれており、しかもそれに繋がる茎が細いので、掘り出そうとしても切ってしまうことが多い。葉はこの茎の中程からつくので、地表では根出葉のように見える。葉は2枚、ほぼ同じ大きさのものが向かい合う。線形で長さ10-25cm、幅は5-10mm、中央がくぼんでUの字になっている。色は緑色で裏面はちょっと紫がかり、全体に白い粉を吹いたような感じに見える。

この葉の間から早春に15cm程の花茎を立て、その先端に白い花を一つだけつける。花の少し下には一対の苞があり、小さな葉状で緑色をしている。花被は六個、長さ20-25mm、披針形で先端がやや尖り、白で背面には紫の筋が入る。釣り鐘状に抱えて咲き、上向きかやや斜めに向く。雄蘂は六個で花被より少し短く、葯は黄色い。花の見かけはごく小さなチューリップそのものである。なお、晴れた日には花がよく開くが、曇りの日には閉じてしまう。

果実は丸くて緑色、長さ10mm。


アマナの花
季節
春の花の中でも特に早く咲くもののひとつである。新春に葉を伸ばし、それから花が咲くと、葉は夏頃まで残る。周囲の草丈が高くなると埋もれてしまう。いわゆるスプリング・エフェメラルの型に入る植物である。

生育環境など
日向の草地に生える。やや湿ったところに多い。背丈の高い草地には生えないため、実際には春先に草刈りや野焼きの行われるような、里山的環境に見られることが多い。水田の畦や河川の堤防などに生育地が多かったが、現在ではそのような環境は大きく変化しており、見られる場所は少なくなっている。

本州東北地方南部以南、四国、九州、奄美大島に分布し、国外では朝鮮、中国東北部から知られている。


黄色い五弁の花はよくみると可愛い「キツネノボタン」(20-052)

2020年04月29日 08時05分58秒 | 

野原では「キツネノボタン」がたくさん茂っている。隣に金平糖のような形の角のとがった実がつくのですぐに分かる。黄色い五弁の花はよくみると可愛い。花芯がすでに金平糖の形をしている。

(2020-04 川崎市 野原) 

 

 

「キツネノボタン」

キツネノボタン(狐の牡丹 Ranunculus silerifolius)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草。実の形から(特に兵庫県三原郡・津名郡、山口県玖珂郡で)コンペイトウグサと呼ばれることもあり、秋田県雄勝郡、山形県酒田市、新潟県佐渡市、長野県下水内郡、福岡県山門郡・八女郡・柳川市、大分県南海部郡・佐伯市ではウマゼリとも呼ばれる。

概要
日本の北海道・本州・四国・九州、朝鮮半島南部に分布し、川や水田の近くなど湿り気のある土地に生える。

草丈は30-60cm。根生葉は葉柄が長く、一つの柄に3枚の葉がつき(3出複葉)、それぞれの小葉に切れ込みがある。茎生葉は上にいくほど柄が短いものが互生する。5-7月ごろ分岐した茎の先に黄色い5弁の花が咲く。花の直径は1-1.5cmで花弁に光沢があるのが特徴。花後にコンペイトウのような角のある直径1cmほどの果実がつく。果実は集合果で、角状の突起それぞれが一つの実であり、その形状は扁平で先端は鈎状に曲がっている。花が咲く前がセリに似ている。

人間との関係
同じキンポウゲ属のウマノアシガタやタガラシと共通する成分(ラヌンクリン ranunculin)を含む有毒植物であり、誤って食べると口腔内や消化器に炎症を起こし、茎葉の汁が皮膚につくとかぶれる。湿り気のある土地で山菜採りをする際は、本種をいっしょに採取しないように注意が必要である。特にセリとはよく似た環境に生育し、葉の一部だけだとよく似て見えることもあるので、気をつけた方がよい。

民間療法で皮膚に貼ると関節痛に効くというものがあるが、実際の効果は不明。それによる皮膚炎が報告されており、紅斑ができて痛み、悪化して水疱、潰瘍を起こす場合もある。


どっしりとしたクリーム白のバラ「銀嶺」(薔薇シリーズ175)

2020年04月29日 07時11分17秒 | 

どっしりとしたクリーム白のバラ「銀嶺」。弁の末端が丸まる傾向がある。わずかにピンクの覆輪となるようだ。鈴木省三の作出によるもので、半剣弁高芯咲きの中輪でありながら、花弁の数が多いのでどっしりとした印象を与える。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「銀嶺」

ぎんれい【銀嶺】

系統 F フロリバンダ
花色 クリーム白
花形 半剣弁高芯咲き
花径 中輪
芳香 ★★★☆☆中香
香質 ティー
ティー香 
開花 ★★★★☆四季咲き
樹高・伸長 1.3m
樹形 木立樹形 普通タイプ