直立した茎の先に黄金色の花をつける「リュウキンカ」。立金花と書く。花弁にみえるのは萼片だが、どれもつややかで、光を跳ね返すように輝いてみえる。立ち上がった雄しべもそろっていて見ごたえがある。
(2020-03 南高尾)
リュウキンカ(立金花、学名:Caltha palustris var. nipponica)は、キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。
特徴
根出葉は長い葉柄をもって束生し、葉身は心円形から腎円形で、長さ、幅とも3-10cmになり、縁には低い鈍鋸歯を持つ。茎は直立し、花茎の高さは15-50cmになる。茎は中空で、茎葉は茎の上部につき、根出葉に似るが小型になる。
花期は5-7月。茎の先端および葉腋から長い花柄を伸ばし、径2.5-3cmの黄色い花をつける。花弁はなく、花弁に見えるのは萼片で、ふつう5枚、ときに6-7枚ある。雄蕊は多数あり、雌蕊は4-12個ある。果実は袋果となり、長さ1cmになる。根は白色でヒゲ状になる。
茎が直立し、黄金色の花をつけることから立金花と呼称されるようになった。属の学名となっているCalthaはラテン語で「強い匂いのある黄色い花」という意味を持つ。
分布と生育環境
日本では、本州、九州に分布し、アジアでは朝鮮や中国に分布する。水辺や湿地などに生育し、ミズバショウの群生地で見られることもある。
利用
若芽は山菜として食用可能であるが基本的に有毒であり、食すと下痢などの症状を起こす場合がある。