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優雅な名前をもらったマツカゼソウ(高尾山シリーズ08)

2019年10月07日 09時13分38秒 | 

優雅な名前をもらったマツカゼソウ。由来はいろいろと考えられているが、不明だ。小さな花をつけるこの植物がミカン科で唯一の草本だというのは意外だ。花が終わると蜜柑のような小さな実をつけるらしい。終わりかけの花にもう緑色の小さな実のようなものができているのが見えて、かわいい。あちこちと勝手な方向を向く花のつき方も「松風草」という名前に似合っている。

(2019-09 東京都 高尾山 )

 

マツカゼソウ
学名 Boenninghausenia japonica
別名 松風草 分類 ミカン科マツカゼソウ属 (多年草)
多くの丸い小葉が、風に揺れるさまの風情から松風をイメージしたのか?。 原産・分布 本州(宮城県以南)、四国、九州
神奈川県 丘陵から山地の樹林内に分布。相模川より西部に多い。
花の時期 8月~10月

山地の林縁や林道脇などに生える。ミカン科唯一の草本。
茎は直立し上部で枝分かれする。高さは50~80cmになる。

 

マツカゼソウ ミカン科

山地の木陰や沢沿いに生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。日本産のミカン科植物のなかで唯一、草本(そうほん)といって木ではなく草として育つ植物である。葉の裏面にミカン科特有の半透明な油点(葉に散在する、油分を含んだ小点)がある。強い臭いがするため、昔は虫よけに使われた。花は直径5ミリ程度。花びらは4枚で、雄しべが長くつき出す。色は白く、枝先の花序(かじょ:花をつけた茎) にたくさん集まってつく。「松風草」の名はヘンルウーダという南欧原産のミカン科の草本があり、「松の枝に似たヘンルウーダ」を意味する言葉が変化したとされる。葉は三回三出(さんかいさんしゅつ)羽状複葉(うじょうふくよう:葉柄に複数の小さな葉をつける葉の形状) といって、3枚ひと組の葉が3回枝分かれをしてつく。小葉(しょうよう:複数の葉で構成される葉形のひとつひとつの葉のこと) は卵を逆さにしたような形で長さ約1~2.5センチ。質はやわらかく、裏面は白色をおびる。花が終わると長さ3ミリほどの4つに分かれる実がつく。熟すと割れ、中に小さな種が数個入っている。

季節|8月下旬~10月上旬頃
高さ|約50~80センチ
場所|1~6号路、裏高尾、奥高尾
 


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