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黄色いベル状の花を咲かせる「イビセラ・ルテア」(食虫植物シリーズ13)

2021年08月13日 10時07分22秒 | 

黄色いベル状の花を咲かせる「イビセラ・ルテア」。キバナツノゴマという穏やかな名前もあるが、「悪魔の爪」というおどろおどろしい名前もある。食虫植物になり損ねた花。

(2021年夏 箱根)

■食虫植物シリーズ

「サラセニア・フォルモーサ」(食虫植物シリーズ 01)
「サラセニア・プルプレア・プルプレア」(食虫植物シリーズ 02)
「サラセニア・プルプレア・ベノーサ」(食虫植物シリーズ 03)
「サラセニア・オカムラ」(食虫植物シリーズ 04)
「サラセニア・ルブラ・ルブラ」(食虫植物シリーズ 05)
「サラセニア・ウムラウフティアナ」(食虫植物シリーズ06)
「パラドクサ」(食虫植物シリーズ07)
「ドロセラ・ディラタトペチオラリス」(食虫植物シリーズ08)
「ドロセラ・ラナタ」(食虫植物シリーズ09)
「ヘリアンフォラ」(食虫植物シリーズ10)
「セファロタス・フォリキュラリス」(食虫植物シリーズ11)
「ドロセラ・スコルピオイデス」(食虫植物シリーズ12)

キバナツノゴマ(学名 : Ibicella lutea)は、被子植物の種であり、英名は、devil's claw(悪魔の爪), unicorn plant(ユニコーンの植物), martynia, proboscis flower(テングの花), and ram's hornと呼ばれている。それは砂漠地域などの乾燥した条件で育つ。本種は、南アメリカに自生しているが、アメリカカリフォルニア州のセントラル・バレーを含む世界の様々な半乾燥地域で外来種として定着している。キバナツノゴマは、不快な香りを持つ。表面の大部分にわたって短い腺毛を生成し、粘着性の分泌物で覆っている。昆虫は、その分泌物に捕らえられて死滅するが、キバナツノゴマは消化酵素を持っていないため、昆虫から栄養素を吸収しない[2]。キバナツノゴマは原始の食虫植物(英語版)(虫を捕えるが食虫植物に成りきれていない植物)であると考えられる。devil's claw(悪魔の爪)の名は、2つの爪を持つさやの形状に由来する。サヤについている鋭い爪は、大型動物に引っ付くことにより、種を散布する方法として機能している。

キバナツノゴマは、華やかな花と好奇心を引くさやをつけることから観賞用として栽培されている[4]。 若い果実は、ピクルスにして食べられている。ネイティブ・アメリカンは、そのさやをかご細工に使用する黒の染料の原料や道具として利用している。

〇イビセラ・ルテア 食虫植物温室

葉、茎、花のすべてからイヤ~な匂いのするネバネバの粘液で覆われた変わった植物、それがイビセラ・ルテアです。
小さなベルのようなかわいらしい花を鈴なりに咲かせます。花が終わると、まずオクラのような実が結実します。実が熟すと皮が剥け、中から長い二本のツノが生えた、トゲトゲの硬くて黒い実があらわれます。
近くを通った動物に、この硬くて鋭い実を牙のように食い込ませ、遠くまで種を運べるようにしているのです。
この実を誤って食べてしまったり、体に食い込んだトゲを抜くことが出来ず体力を消耗し、そのまま死んでしまう大型の野生動物もいるそうです。
そんな見た目から、「悪魔の爪」「ユニコーン植物」「天狗の花」「旅人泣かせ」などの変わった異名をたくさん持っています。
イビセラ・ルテアのイヤ~な匂いは虫を誘うためのもので、匂いにつられて寄ってきた虫をネバネバの表面にくっつけて殺してしまいます。
しかし、イビセラ・ルテアは進化の過程で“食虫”植物にはなりきれなかったため、消化酵素を持っていません。捕らえた虫の栄養素は吸収できないというのが現在の通説です。
なんということでしょう…糸が引くほど強力な粘液も、顔をしかめるほどの悪臭も、まったく実益につながっていないのです…
危険な魅力にあふれたイビセラ・ルテアを、ぜひ 食虫植物温室まで観察しに来てください!

 



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