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Tokyo 2020's another fiasco(Sep 1, 2015)

2015-09-01 20:30:41 | 五輪招致ネタ
この1カ月、色んな意味で頭を抱えたくなる日々だった・・・(大嘘)。



前回の更新で、俺は2020年夏季五輪に使われる予定のロゴがベルギーのリエージュ劇場(Théâtre de Liège)が掲げてるロゴマークに酷似してる、なんて騒動をネタにした。
その後、このロゴの元ネタやデザインの発案者である佐野 研二郎(Kenjiro SANO)氏の杜撰な仕事ぶりなどが批判されていた1か月・・・。
今日になって、2020年夏季五輪の組織委員会は、問題のロゴを取り下げることを決めた。
・東京五輪エンブレム使用中止 組織委方針 佐野氏が制作(2015年9月1日 asahi.com)

いつかどこかで見た光景な気がしないでもないこの話。
とりあえず、2015年9月1日分 asahi.com『東京五輪~』から本文部分を(略)

---- 以下引用 ----
デザイナーの佐野 研二郎氏(43)が制作した2020年東京五輪のエンブレムについて、大会組織委員会は1日、今後の使用を取りやめる方針を固めた。大会関係者が明らかにした。
エンブレムをめぐっては、エンブレム自体のほかにも、応募当初の原案やエンブレムの街頭での使用イメージについて盗用や無断転用の指摘が相次いでいた。

大会関係者によると、方針については大会組織委員会の幹部らで構成する調整会議を同日夕に開き、正式決定する。
佐野氏の事務所は「広報の担当が外出しているのでわからない」としている。

 五輪エンブレムは、応募作品104点の中から佐野氏の作品が選ばれ、7月24日に発表された。
しかし、発表直後から、ベルギーのリエージュ劇場のロゴマークなどと「似ている」とネット上で話題になった。

 ベルギーのデザイナー、オリビエ・ドビ氏と劇場側の代理人は8月、「エンブレムはロゴマークの盗用」と主張し、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、使用の差し止めを求める訴訟をリエージュの民事裁判所に起こした。

 これに対して、佐野氏は8月5日に大会組織委で開いた記者会見で「日本人としての誇りを持って作った。盗用との指摘はまったくの事実無根」と独自性を強調していた。

 同月28日には大会組織委が記者会見し、五輪エンブレムの選考過程を説明。
昨年11月の選考で選ばれた佐野氏の原案から2度の修正を経て、最終的に公表されたエンブレムになったとし、「リエージュのマークには全くない特徴がいくつもあり、オリジナルだと確信している」と主張していた。

この記者会見で公表された原案や、佐野氏が作成したとされるエンブレムの街頭での使用イメージ画像についてもその後、他人のサイトから無断で転用された可能性があるとの指摘がネット上などで相次ぎ、大会組織委は佐野氏側への調査を迫られていた。

 佐野氏の作品をめぐっては、エンブレム以外にも「騒動」がつきまとった。

 佐野氏がデザイン監修したサントリービールの景品のトートバッグの絵柄が海外のデザイナーらのデザインに「似ている」との指摘され、サントリーは8月13日、30種類のうち8種類を発送中止にしたことを発表。
佐野氏は事務所のホームページでスタッフが第三者のデザインを写したことを認めたが、五輪エンブレムについては「個人で応募し、模倣は一切ない」との立場を改めて主張していた。
(以下略)
---- 引用以上 ----

先月中旬の時点で、組織委員会はドビ(Olivier DEBIE)氏の訴えに対し相当強気の姿勢を示していた。
・五輪組織委、提訴のベルギー側を激しく非難「説明に耳傾けようとしない」(2015年8月19日 sankei.com)

参考までに、2015年8月19日分 sankei.com『五輪~』を全文(略)

---- 以下引用 ----
2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーの劇場ロゴに似ていると指摘されている問題で、ロゴのデザイナー側がエンブレムの使用差し止めを求めて提訴したことに対し、大会組織委員会は17日、「われわれの詳細な説明に耳を傾けようとせず、提訴するという道を選んだ」などと、デザイナー側を非難する声明を発表した。

 組織委は、訴えを起こされた国際オリンピック委員会(IOC)と共に訴状を確認したとし、エンブレムはデザイナー側の権利を「一切侵していないとする立場に変わりはない」と主張した。
---- 引用以上 ----

おそらく、この時点で組織委員会は佐野氏が手がけたロゴの正当性を主張した方が得策と判断していたと思われる。
が、その方針を変更するハメになったのは、(皮肉にも)先月28日にロゴの原案とそれの使用イメージを公開したのが大きな理由かと。
なんせ、それらを公開した後も佐野氏に対する非難が収まるどころか、佐野氏が使用イメージの元ネタを無断転用していた事実まで発覚する有様で・・・。
・佐野氏 使用例の画像 無断転用認める(2015年9月1日 nhk.or.jp)

正直なところ、一連の騒動は俺の予想のはるか下を突き進む展開である。
というか、ここまで泥沼化すると、2020年夏季五輪自体への批判を反らすための陰謀じゃないか、という説も・・・(嘘)。
以下、2015年9月1日分 nhk.or.jp『佐野氏~』から前半部分を(略)

---- 以下引用 ----
2020年東京オリンピックのエンブレムを巡り、アートディレクターの佐野 研二郎氏が、審査の応募資料として提出した空港や街中でのエンブレムの使用例の画像について、佐野氏が大会の組織委員会の調査に対してインターネット上に掲載されていた画像を無断で転用していたことを認めたことが分かりました。

組織委員会によりますと、去年11月、エンブレムの審査の際に佐野氏からの応募資料でエンブレムの使用例として提出された2つの画像について、インターネット上に似た画像があることから無断で転用しているのではないかと、外部から指摘があったということです。

指摘されているのは、羽田空港のロビーにエンブレムの描かれたポスターなどが掲示されている画像と、渋谷駅前のスクランブル交差点で周辺のビルの壁などにエンブレムが掲載されている画像の2点です。

指摘を受けて組織委員会は、佐野氏本人に事実関係を確認した結果、佐野氏が無断での転用を認めたことが分かりました。

組織委員会は、ベルギーのグラフィックデザイナーがIOC=国際オリンピック委員会に対し、エンブレムの使用差し止めを求める訴えを起こしたことを受けて先月28日に会見した際、これらの画像を公開していました。

東京大会のエンブレムを巡って大会の組織委員会は、佐野氏のデザインしたエンブレムの使用を中止する方針を固め、このあと臨時の会議を開いて、最終決定することにしています。そして、午後6時から記者会見を開いて、詳しい経緯を明らかにすることにしています。
(以下略)
---- 引用以上 ----

↓使用イメージに関する画像は以下参照(手抜き)。
・佐野 研二郎氏、五輪原案ロゴ展開例でも他ブログの画像を使用?と指摘(2015年8月29日 newclassic.jp)

組織委員会側としては、件の裁判を少しでも有利に進めたい(世間の支持をとりつけたい)という狙いでロゴ原案と使用イメージを公開したんだろうが・・・。
策士策に溺れる、とはこのことか?(違)

いずれにしろ、組織委員会が問題のロゴを取り下げたのは、裁判の長期化を避ける(たとえ勝訴しても裁判が長引くほどイメージ悪化は必至)ためでもあろう。
無論、佐野氏の数々の杜撰な仕事ぶりやそれを放置した組織委員会ひいてはJOCの責任は免れないが・・・。


なお、一連の騒動は、デザイナー界の惨状も世に知らしめた模様。
参考までに、それを指摘したTweetを(略)

---- 以下引用 ----
PKA
@PKAnzug

私はごく身近なところに本職のデザイナーがいるので、件のオリンピックエンブレム氏のことを聞いてみたところ、彼を含む「著名なデザイナー」同士で結託して仕事を独占するようなクソみたいな状況がデザイナー界では当たり前のようにあって、その腐敗が招いた当然の末路という見方のようです。
・2015年8月30日17:34(多分JST)


PKA
@PKAnzug

ただ、シンプルなデザインは重なることも珍しくないし、「デザインの方向性がよく似ている」レベルだと捜せば出てくるものなので、似ている程度のものを持ってきて「パクりだ!」みたいな「2ch的な娯楽目的の揚げ足取り」は不愉快だ、ということも言っておりました。
これは素人の私もそう思います。
・2015年8月30日17:34(多分JST)
---- 引用以上 ----

なんという談合・・・(違)


っていうか、日本政府はこれ以上醜態を晒す前に2020年夏季五輪を辞退したほうがいいんじゃね?


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