flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

Tokyo's new national stadium plan :bunch of irresponsibility?(Jul 1, 2015)

2015-07-01 21:40:17 | 五輪招致ネタ
・・・現実世界の生活におけるドタバタを早くなんとかしたい(涙)。


この所、何かにつけて国立競技場の建て替え工事に関する騒動が世間の注目を集めてるが(いいかげんにしろ)、この計画の裏事情が少しだけ明るみになってた模様。


以下の東京新聞の記事では、計画時点の問題点に関する関係者(誰だよ)のコメントを紹介していた。
そこには、独立行政法人日本スポーツ振興センター(Japan Sport Council:JSC)というか日本政府のareっぷりを伺わせることが・・・。
・新国立「無謀」 JSC、1年前に認識 計画修正できず(2015年6月29日 tokyo-np.co.jp)

参考までに、2015年6月29日分 tokyo-np.co.jp『新国立「無謀」~』から前半部分を(略)

---- 以下引用 ----
(中略)
「文科省も有識者会議も助けてくれない」「日本の設計事務所は能力が低いのでしょうか」。
昨年春、東京都内のJSC本部に呼ばれた建築関係者に、複数の幹部職員が弱り切った様子で切り出した。

 総工費千三百億円で始まった計画は、英国の建築家ザハ・ハディド氏の基本デザインがコスト増を招き、二〇一三年十月の試算で三千億円に膨脹。
JSCは規模を縮小して基本設計をまとめていたが、昨年三月の公表予定は既に過ぎていた。

 JSCを所管する文科省からも、建築家の安藤 忠雄氏らがメンバーを務める諮問機関の有識者会議からも、具体的なアドバイスはもらえていなかった。
一方で建築界からは槇 文彦氏をはじめ、巨大すぎる計画に批判が上がっていた。

 「何が正しい情報か分からなくなってきた。正しいことを教えてほしい」。
すがるように求める幹部らに、技術的な問題点などを指摘すると、幹部らは計画の無謀さを認めつつ、「われわれは計画の推進が責務。それ以外の行動は取れない」と吐露したという。

 この関係者は「JSCは失敗のツケを自分たちが払わされている、と感じているようだった」と振り返る。
(以下略)
---- 引用以上 ----

この計画に関しては、JSCというか文部科学省に一応の責任があるはずなのに・・・。
JSCの方々の反応からは、どこかの誰かに責任転嫁したいってのがバレバレである(建築関係者側の主観ということを割引いても)。
というか、国立競技場の建て替え計画の推進を「中止」なり「延期」するという選択肢について全く考えなかったのか疑問を抱かざるを得ない。
無理なもんは無理ってのは、なるべく早い段階で指摘したほうがその後の被害(?)を小さくできるし(謎)


一方、件の計画を進めるための予算確保に関しても、かなり不安定(?)な見通しになってるとか。
・クローズアップ2015:新国立、工費2520億円 500億円負担、都にリスク 法的根拠薄く、訴訟の恐れも(2015年6月30日 mainichi.jp)

上の記事の見出しにもあるけど、文部科学省は国立競技場の建て替えに約2520億円の工費を見込んでいる。
しかし、その内訳は色んな意味で背筋の凍るものだった。
ちうわけで、2015年6月30日分mainichi.jp『新国立~』から後半部分を(略)

---- 以下引用 ----
(中略)
◇くじ、命名権…財源なお足りず

 文科省によれば、国として建設の財源で確保したのは約517億円。
国費約392億円に、本来は競技力向上や普及を目的にJSCが運用する「スポーツ振興基金」のうち国の出資金の一部となる125億円を取り崩して加えた額だ。
これに東京都が500億円を負担すれば、合わせて1000億円超。
残りはスポーツ振興くじ(toto)で補う皮算用だった。

 totoは13年に法律を改正して売り上げの5%を建設費に充てることになり、13、14年度で約110億円は財源に組み込まれ、現状で確実なのは627億円になる。
さらに、超党派の国会議員でつくるスポーツ議員連盟は建設に充てる割合を10%に引き上げることを検討しており、実現すれば年間100億円規模の財源が見込める。仮に15年度から20年度までtotoから10%を充当すれば約600億円。
ある政府関係者は「2000億円までならば、10%に引き上げれば補えるはずだった」という。

しかし、2本の巨大な構造物(キールアーチ)を備えた現行案を維持したことで建設費は増大して構想は崩れた。
この日、下村氏から飛び出したのが「ネーミングライツ(命名権)」と民間からの寄付を見込んだ200億円。
国内での命名権は03年にJリーグのFC東京などの本拠地を「味の素スタジアム」と命名したのが最初だ。
5年契約で当初は12億円だったが、現在は10億円。
命名権は五輪期間中は国際オリンピック委員会(IOC)の権利を侵害するために使えず、企業は金額に見合う効果が得られるとは言い難い。
新国立の建設は、こうした苦肉の策も財源に当て込み、走り出さざるをえなくなった。

しかも、今回説明された総工費は大会後に設置を先送りした開閉式屋根の建設費を含んでいない。
JSCは2年前の段階で「100億〜150億円」と見込んでいるが、槙 文彦氏ら建築家グループは大会後に新たに足場を組み直す必要があることから「300億円」と指摘する。

総工費がさらに膨らむのは必至で、財源確保のウルトラCがなければ、結局はつけを国民が背負うことになる。
---- 引用以上 ----

国立競技場建て替え計画策定に際して、各部門(?)が必死に出した案を無理矢理まとめた結果なのか否か・・・。
いずれにしろ、この件に関してはJSCというか文部科学省か日本政府の調整力不足は否定できない。
そもそも、2020年夏季五輪の売り文句だった「コンパクト五輪」はどこに(略)


こんな体たらくの国立競技場建て替え計画だが、競技場のデザイン案を決めるコンペの時点で相当危険なにほひが漂っていた。
・「コンペそのものが欺瞞に満ちている」新国立競技場が建たない理由を森山 高至氏が解説(2015年6月16日 logmi.jp)

上の記事は、森山 高至(Takashi MORIYAMA)氏がどこかで行った勉強会の場で説明した件の計画に関する問題点をまとめたもの(らしい)。
森山氏は、中日新聞の『「設計変更、時間失うだけ」 新国立競技場デザイン者側』(2015年6月14日付)の記事におけるザハ・ハディド氏の事務所プロジェクトマネジャーを務めるジム・ヘベリン氏のコメント(今、発表している(国立競技場の)デザインは完成形に近い)を紹介しつつ、デザイン案を決めるコンペに隠されていた罠について触れていた。
以下、2015年6月16日logmi.jp『「コンペそのものが欺瞞に満ちている」~』からその部分を(略)

---- 以下引用 ----
(中略)
ところが、実はこのヘベリンさん、先ほど設計はちゃんといっていると言っていましたけど、ザハ・ハディドさんはこの建物の設計者ではないのです。
実はデザイン監修という契約になっています。

これはJSCがコンペの時に応募者に対して、確約書を取っているんですけど、それのコピーで重要なところを黄色に塗っています。

これはどういうことが書いてあるかというと、このコンペはデザイン監修を決めるだけであると。
そしてデザイン監修の人は、日本側の基本設計とか実施設計の人にアドバイスしてもいいけどねと。
後は日本側の設計事務所と実施設計会社で適当に変えちゃうよと。
そういうことが書いてあります。

現時点で基本設計者は、日建設計さんを中心とした日本設計と梓設計のチームだと聞いています。
だから今の設計者は、本当は日建設計さんなのです。
これは契約上もそうなのです。

だからなぜ、日建設計の方も、今回の事件があるときに出てこないのかと、僕は非常に疑問を持っています。

確かにザハ・ハディドさんはデザイナーとしてあのデザインを発表されていますから、当然そういう形でマスコミ発表もあるし、たぶんデザイナーの方とか建築以外のデザインとかアートの好きな方からすると、おそらくザハ・ハディドが一生懸命やっているのに、こんなことになって可哀想だというお話があると思います。

でもこれは、はなっからザハに設計させないような契約になっているんですよ。
だから、コンペそのものが、設計者とかデザイナーに対する欺瞞に満ちた、そんな内容でできあがっています。

だから今のこの基本設計までは、先ほどのチームですけど、じゃあ今度実施設計は一体誰何だっていう問題が残っていまして。
先ほど竹中工務店と大成建設が実施設計に協力するって言っていますが、実施設計を一体誰がやっているのか、ここはまだよくわからないのです。
実施設計の契約っていうのは、結ばれているかどうかもわからないっていうのが実情なのです。

設計は設計図を書いて工事の契約をして、その工事内容まで監督するっていうのが普通のやり方なのですが、今回の場合は既にこの段階で誰が責任者かわからないっていうような状況になっています。
---- 引用以上 ----

なんという巧妙に仕組まれた無責任体制・・・(謎)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。