花郎徒の庵 

目指せ楽隠居! 大長今ファン&歴史フリークの隠者・花郎徒による よろずつれづれ日記です。(*>∀・*) 

風雲児たち

2007-01-28 17:28:23 | 本・書籍関連
 みなもと太郎という漫画家が描いた作品に『風雲児たち』という歴史マンガがあります。
基本的にはギャグマンガですが、実に緻密な情報収集と検証に基づく、アカデミックな側面もあるとてもタメになる作品です。(*゜∀゜)
 コンセプトは、幕末・維新期に活躍した歴史上の人物の生き様を捉え、彼らが何を考え何を成していったのかと描いています。
しかし、そのストーリーの大半はそこに至るまでの背景を江戸時代開幕前夜の「関ヶ原の戦い」からじっくりと熟成させ、江戸幕府下の様々な事件や人物の事跡を巡り、末巻の「黒船来航前夜」まで、我々現代の日本人があまり知らなかった江戸時代の姿を克明に描いており、歴史好きでも、そうでない人でも十分に楽しめる内容です。

私はこのマンガを読んだおかげで
保科正之、前野良沢、田沼意次、林子平、大黒屋光太夫、司馬江漢、高山彦九郎、最上徳内、伊能忠敬、大塩平八郎、高野長英
などの詳しい事績を知ることができました。
特に、大黒屋光太夫についてはまるっきり無知でしたので、いささか順序が逆になりましたが
併読という形で井上靖のおろしや国酔夢譚にたどり着きました。

なお、私が所有しているのはあくまでコミックです。現在では愛蔵版という大きめサイズのものが出ております。
江戸文化に興味をお持ちの方、時代劇がお好きな方、幅広い歴史の世界を知りたい方はほぼ必読ですし、いずれにも該当しないみなさんも、チャンスがあればお読み下さい。
教科書や参考書だけでは知ることの無い、楽しい歴史学習も可能ですので…(*>∀・*)


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