益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

クマの動きが活発に・・・・???

2008年09月04日 | 森の環境と生き物
平成16年・18年と隔年で大量出没した実績から考えて、偶数年の今年も大量出没の年となるのか・・・?と思いながらも春先の出没件数が比較的少なかったので、今年は案外少ないのかな と思っていた矢先、8月の盆を過ぎて朝夕少し涼しくなった頃から、クマ被害の報告が急増しました。8月18日~31日の2週間で、クマ被害対応のための現場出動件数は21件、1日の内に2~3件掛け持ちの日も数日あり、総務・鳥獣スタッフは朝から晩までてんてこ舞いの状態でした。被害の多くは人家敷地内の柿の実や蜜胴が狙われたケース。クマの活動はこれから一層活発化していく訳で、不安が募るばかりです・・・。
クマによる被害現場の一部を写真でご覧ください。

民家の裏にある蜜胴(7月14日)

この管内の山間部には古くから自家用の蜜を採取するため、家の回りに「蜜胴」と呼ばれる蜂蜜の巣を置いている民家がたくさんあります。
この民家では電気牧柵を張ってクマからの被害を防いでいます。

蔵の壁に作られたミツバチの巣を狙っての被害(8月18日)

蔵の石垣の中に作られた蜜を狙って土壁を壊しかけています。
他の町内では、墓石の中に作られたミツバチの巣を狙って、墓が倒された事例もあります。

民家の庭にある柿の木(8月19日)

この柿の木にはトタンを巻き付けてクマの被害防止を図りました。

イノシシ捕獲用のオリに錯誤捕獲されたクマ(8月24日)

このクマは、75Kgの雄クマ、有害駆除の許可を取ってイノシシを捕獲しようとしていた箱オリに、誤ってクマが入ってしまった事例です。
このクマは、麻酔処理をして、体重等の計測後、奥山に学習放獣をしました。


民家の隣の空き家の壁に作られたミツバチの巣を狙っての被害(8月27日)

当事務所の担当者がハチスプレーとバルサンを使ってハチを退治した後、壁の隙間に作られたミツバチの巣を取り除きました。

民家の前庭にある柿の木(8月27日)

柿の実はまだ青くて渋いのですが・・?クマは明らかに食べています。この民家の隣の家の裏庭にある柿の実も被害を受けており、いずれの木にも所有者と共同して電気牧柵を設置しました。


養蜂業者の蜜箱を狙っての被害(8月28日)

この養蜂場はトタンの周囲に2重の電気牧柵を張っていたにもかかわらず、クマによって大切な蜜箱が5個も全滅被害にあいました。

今年は大変なクマシーズンを迎えそうです。(by青ちゃん)

【投稿者】 島根県西部農林振興センター益田事務所 林業部長 青山静佳



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