2/8の午前中は、
翌日の「海岸マツ林のつくり方研修会」の下見も兼ね、
小川眞先生と県立緑化センターのS調整監と一緒に
益田市中島町大塚及び中須町の海岸マツ林を歩きました。
次の写真は、昨年6月に撮影したものですが、
林内は、常緑広葉樹等が繁茂し、鬱蒼としています。
この辺りは、海岸の最前線に近く、
割とクロマツが枯れずに残っている箇所です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/76/0cbe8bb234ff44963dbcdc7a01c21e0f.jpg)
写真1 海岸マツ林
ところが、小川先生によると、
「ここのクロマツは、すごく弱ってる。」
らしいのです。
クロマツの芽を見られて、
「全然、芽が伸びてないでしょ。」
「普通、今の時期、白い芽が伸びてるんですよ。」
とおっしゃいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ce/45db87b8cc1d065272007ee9b676a76b.jpg)
写真2 大塚地区に残っているクロマツの芽
地面を掘ってみると、
黒い腐葉土が10cm以上も堆積しています(写真3)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/85/fee7c000319b8063ff7c1c18f7ae7f79.jpg)
写真3 海岸マツ林内の厚く堆積した表土
小川先生によると、
この表土が、マツの成長に悪いということです。
表土が堆積すると、
マツの根にショウロ等のキノコ(菌根菌)が付かず、
根が腐ってしまうそうです。
次に中須に移動し、
中須地区でマツの植林が始まって間もない頃
植えられたマツを見ました。
この辺りは、表土がほとんどなく、
落葉が薄く散らばっている程度で、
コツブタケという菌根菌のキノコもよく生えます。
芽を見てみると、白い芽が良く伸びており、
このマツは、健全な状態だということです(写真4)。
この白い芽は、その形を見立てて、
通称“ロウソク”と言うそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/3e/ff3884f399af1f92ef84aceeb4319af4.jpg)
写真4 中須の健全なマツの白い“ロウソク”
私は、単純に腐葉土がある方が、
樹木の成長に良いと思っていましたので、
正直、意外なお話でした。
他にも、意外な話をされました。
「枝の伸びすぎは良くありません。」
「枝が1mも近く伸びて、葉っぱが疎らにしか
付いていないのは、徒長です。」
「徒長したシュート(新しい枝)は、
マツノマダラカミキリの良いエサです。」
「最近のマツの伸びは、全国的におかしい。
窒素過多で伸びすぎなんですよ。」
私は、成長が良いのは、樹木が元気な証拠で
良いことだと信じていましたので、大変驚きました。
目からウロコの話ばかりです。
「これは、絶対、午後の講演は聞き逃せない!」
と思いました。
投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ
主任林業普及員 大場寛文
~清流高津川、山の緑に映える柿色の瓦屋根の町並み~
なつかしの国石見(いわみ)
翌日の「海岸マツ林のつくり方研修会」の下見も兼ね、
小川眞先生と県立緑化センターのS調整監と一緒に
益田市中島町大塚及び中須町の海岸マツ林を歩きました。
次の写真は、昨年6月に撮影したものですが、
林内は、常緑広葉樹等が繁茂し、鬱蒼としています。
この辺りは、海岸の最前線に近く、
割とクロマツが枯れずに残っている箇所です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/76/0cbe8bb234ff44963dbcdc7a01c21e0f.jpg)
写真1 海岸マツ林
ところが、小川先生によると、
「ここのクロマツは、すごく弱ってる。」
らしいのです。
クロマツの芽を見られて、
「全然、芽が伸びてないでしょ。」
「普通、今の時期、白い芽が伸びてるんですよ。」
とおっしゃいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/ce/45db87b8cc1d065272007ee9b676a76b.jpg)
写真2 大塚地区に残っているクロマツの芽
地面を掘ってみると、
黒い腐葉土が10cm以上も堆積しています(写真3)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/85/fee7c000319b8063ff7c1c18f7ae7f79.jpg)
写真3 海岸マツ林内の厚く堆積した表土
小川先生によると、
この表土が、マツの成長に悪いということです。
表土が堆積すると、
マツの根にショウロ等のキノコ(菌根菌)が付かず、
根が腐ってしまうそうです。
次に中須に移動し、
中須地区でマツの植林が始まって間もない頃
植えられたマツを見ました。
この辺りは、表土がほとんどなく、
落葉が薄く散らばっている程度で、
コツブタケという菌根菌のキノコもよく生えます。
芽を見てみると、白い芽が良く伸びており、
このマツは、健全な状態だということです(写真4)。
この白い芽は、その形を見立てて、
通称“ロウソク”と言うそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/3e/ff3884f399af1f92ef84aceeb4319af4.jpg)
写真4 中須の健全なマツの白い“ロウソク”
私は、単純に腐葉土がある方が、
樹木の成長に良いと思っていましたので、
正直、意外なお話でした。
他にも、意外な話をされました。
「枝の伸びすぎは良くありません。」
「枝が1mも近く伸びて、葉っぱが疎らにしか
付いていないのは、徒長です。」
「徒長したシュート(新しい枝)は、
マツノマダラカミキリの良いエサです。」
「最近のマツの伸びは、全国的におかしい。
窒素過多で伸びすぎなんですよ。」
私は、成長が良いのは、樹木が元気な証拠で
良いことだと信じていましたので、大変驚きました。
目からウロコの話ばかりです。
「これは、絶対、午後の講演は聞き逃せない!」
と思いました。
投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ
主任林業普及員 大場寛文
~清流高津川、山の緑に映える柿色の瓦屋根の町並み~
なつかしの国石見(いわみ)