益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

水と緑の森づくり税『県民再生の森事業』について

2006年10月02日 | 森づくり
 島根県では、昨年より個人は年500円、法人は均等割額の5%を「水と緑の森づくり税」として県民税均等割額に加算してご負担いただいています。
 この税金を活用して取り組んでいるのが、『県民再生の森事業』です。
 内容としては次のとおりです。
①不要木(10年以上手入れが行われずに放置された41年生以上のスギ・ヒノキ人工林)の本数率30%以上の伐採
 → 1ha当たり最高で10万円の助成。
②不要木の伐採跡への広葉樹の植栽
 → 1ha当たり32千円~197千円(50本~300本植栽) 
○県庁林業課HP:http://www.pref.shimane.jp/section/yama/mizumori/jigyo/H18outline.html

 本日(9/28)、大和森林(株)の佐々木岳彦主査と、同事業の「不要木の伐採」予定地の現地確認に行ってきました。
 施行前には県職員が現地に行き、採択用件に合致しているのか必ず確認しているのです。
 今回は、益田市1件、津和野町1件、吉賀町2件の現場を確認し、全て施行可能であると判断しました。


<2枚とも津和野町内の施行予定地です。>


<益田市の施行予定地>


<場所は吉賀町です。今回のテーマには関係ありませんが、色づき始めましたのでつい撮ってしまいました。>

 さて、車で移動中に話していて判明したのですが、佐々木さんは益田高校の3年先輩であり、私が1年のときの担任が佐々木さんの3年時の担任だったのです。
 以前から面識はありましたが、まともに話をさせていただくのは今回が初めてでした。移動中には林業の話しだけではなく、『高校時代の応援練習・大学生活・娘の教育・皇室問題・将来設計』などと話題はバラエティに富み、今回は良い勉強をさせていただきました!

<現地に行く途中で、佐々木さんを撮ってしまいました。先輩ゴメンナサイ!>

 この場で、詳しく話すことはできないのですが、佐々木さんと私は思考や行動がかなり似ていたのです。
①『高校時代、強制的に行われていた数社の模擬試験をボイコット』
 佐々木さんが試験を拒否された理由は分かりませんが、私の理由としては、試験代が高く、何社もの受験業者の模擬試験を受けることがバカらしく思えたのです。下宿生活をしており、只でさえ余計な金を親に負担させていましたので・・・。
 しかし、勉強に対する姿勢が良くなかったのか現役合格はならず、更に両親に負担を掛けて予備校に通うことに・・・。(ちなみに佐々木さんはストレート合格。先輩は素晴らしい!)

②転職していること
 お互い、全く別の業界で働いていました。それも山・林業には程遠い職場で。
 私の場合、働きながら受験し続け4回目にしてようやく島根県に拾ってもらいました! 本当は他の県に行きたかったのですが・・・(今とは違う人生を歩んでいたはず!でも別に後悔しているわけではありませんよ!)。

③娘の習い事
 最近のこども達は勉強やスポーツで忙しいのです。父親から見ていると可哀想に感じることも。
 佐々木さんのお嬢さんもスイミングをされているとのこと。うちの場合、既に娘が父親を超えており、バタフライの腕の振り方を私が教わっているような次第で・・・。父親の威厳は既にありません。

④女子アナ
 現場確認のため、吉賀町(旧六日市町)に行った際に、コウヤマキの話題になったのです。そして、9月15日付け投稿http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001/e/f01210c33b5cfd16eb62001f38b123c8の話を私から振ったのですが、「あの人の次の勤務地は、大阪か東京だろう。松江放送局に来た人は出世する。」とオヤジ2人でウンウンと頷き合ったのです。

 さて、本題に戻ります。
 津和野町の事業予定地に行ったところ、近くに大和森林さんが管理を任されている、ある団体の造林地があったのです。
 植栽後10年を過ぎたスギ・ヒノキ林分で、佐々木さんとしては、そろそろ除伐を実施したいようでした。
 しかし、その団体からは予算が無いということで、施業が実施できない状況にあるとのこと。
 確かに、その林分は私から見ても、手入れが必要な状況でした。
 県においても、造林補助事業予算がここ数年削減されており、不採択となってしまった工種があります。このため、市町など実施主体の中には、仕方なく補助金なしで施業を実施しているところもあります。これは借金が増えることを意味します。
 借金をしてでも必要な施業を続けなくてはならないほど、森林整備は重要なのです。個人財産である森林を、公益的機能維持のために、国の公共事業を使って施業をしている理由はここにあります。
 また、この造林補助事業は、国からの補助金に対する県費の継ぎ足し割合が決められています。
 このため、いくら林野庁が補助金を多く配分すると言っても、それに見合う県負担額が準備できなければ事業実施出来ないのです。
 皆様ご承知のとおり、島根県の財政は大変厳しいものがありますので、先細りの状況です。

 このような状況においては、条件に合致する森林があれば『県民再生の森事業』を積極的に活用し間伐を実施するべきです。幸運なことに島根県には、県民の皆様からいただいた「水と緑の森づくり税」がありますので、この貴重な財源をもっと有効的に使っていただきたいと思います。
 事業地について募集を継続中です。質問などございましたら、県の各事務所に問い合わせをお願いいたします。
 づくり

http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001/e/2f7081cace2b42c6417417b2d1163391

最新の画像もっと見る